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【現地レポート】ついに開業「夢洲駅」!バリアフリー設備と混雑を見越した受け入れ体制、荷物事情は?

2025年1月19日、大阪メトロ中央線「夢洲駅」が開業しました。大阪・関西万博への唯一の鉄道アクセスとして誕生したこの駅は、国際的なMICE都市・大阪を象徴する新たな交通拠点です。コスモスクエア駅から3.2km延伸した終着駅であり、1日最大約13万人の利用が見込まれ、国内外からの来場者を大勢受け入れる場所となります。これは「MICE TIMES ONLINE」が行かないわけには行かない! さっそく、新しい駅の魅力と設備をじっくり探ってきました!

※1月21日 訪問

夢洲駅への鉄道アクセス

まず夢洲の場所を確認しよう!

どうやって夢洲駅に行くのでしょうか。

JR新大阪駅から

新幹線(新大阪駅)からは、2つのルートで夢洲駅にアクセス可能です。どちらも所要時間は約40分です。

  1. 地下鉄ルート
    Osaka Metro御堂筋線で本町駅まで移動し、Osaka Metro中央線に乗り換えるルート。
  2. JR+地下鉄ルート
    JR京都線で大阪駅まで出て、大阪環状線で弁天町駅へ向かい、Osaka Metro中央線に乗り換えるルート。

関西国際空港から

関西空港からは、JR関西空港線・阪和線で天王寺駅まで移動し、大阪環状線でJR弁天町駅に乗り換えます。弁天町駅からOsaka Metro中央線を利用すれば、夢洲駅までスムーズにアクセス可能です。
南海電鉄を利用する場合は、南海難波駅から新今宮駅まで移動し、JR環状線で弁天町駅まで移動することでOsaka Metro中央線経由で向かうこともできます。

大阪・関西万博 交通アクセス https://www.transport.expo2025.or.jp/route/

夢洲駅から学研奈良登美ヶ丘駅、長田駅、森ノ宮駅までつながります。


夢洲駅に到着!未来感あふれるデザインが広がる

地下2階にホーム、地下1階にコンコースが設けられています。ホームの延長は160m、ホーム幅は最大10m。

万博の準備が進む夢洲駅に到着。電車を降りると、広々とした改札口やピカピカのエスカレーターが目に飛び込んできました。ホームの天井は折り紙のようなデザイン。全体は緑と黒を基調としたサイバーな雰囲気です。中央に設置されたライン状の照明が、まるで「未来のゲート」をくぐり抜けるような演出で、テンションが上がります!

全長55mの大型デジタルサイネージが設置されており、視覚的なインパクトも抜群です。

改札機は横一列にずらっと16台並びます。交通系ICカードやQRコード決済、タッチ決済にも対応していて、顔認証の改札機らしきものも見えます。改札機の上の横長のシースルーサイネージがOsaka Metroでは初めての設置となります。

改札内 のりこし精算・ICチャージの機械は7台。

ポータブルWi-Fiとモバイルバッテリーがレンタルできます。
エスカレーター、階段を昇ると駅出口正面に出ます。

エレベーターも設置されています。


誰もが使いやすいユニバーサルデザインを採用

夢洲駅は、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を反映し、すべての人に優しいユニバーサルデザインを採用しています。


エレベーター/エスカレーター

車椅子やベビーカーを利用する方も安心して移動できる広々としたエレベーターが完備。エスカレーターの光るサイドパネルは、未来的でワクワクするデザインです。


誘導ブロック/音声案内

視覚障害者向けに、駅構内全体に誘導ブロックを敷設。音声案内装置が、電車の到着や出口情報を伝えてくれるので、安全に移動ができます。耳が不自由な方のために、インターホン台にカードをおいて介助が必要であることを伝えることができるようにされていました。


オールジェンダートイレ/多目的トイレ/ベビーケアルーム

トイレ設備も最新仕様です。トイレの利用状況がわかる案内板が設置されていました。明暗がはっきりしていて見やすい表示です。

オールジェンダートイレは6つ設置されています。個室になっているため、性別に関係なくすべての人が安心して利用できる設計になっています。実際に私も利用してみましたが、プライバシーがしっかり守られており、清潔で、特に抵抗感はありませんでした。

車椅子対応の多目的トイレは2つ。オストメイト1対応の設備や介助用ベッドがあります。

乳幼児連れの方にも優しいベビーケアルームがありました。授乳、おむつ替え、離乳食など赤ちゃんのケアに使える個室ルームになっています。おむつは自動販売機からも購入できます。性別に関係なく利用可能です。


カームダウン・クールダウン2スペース Calm down,cool down space

4つのクールダウンスペースがありました。中には2人くらいが座れる黒いソファ。囲われていて明るすぎず、静かなので落ち着けます。公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団が解説している内容では「外部の音をなるべく遮り、外気温や湿度に左右されず、気持ちを落ち着かせることが必要になる方々で、発達障害の方、知的障害の方、精神障害の方、認知症者等が利用されます」とありました。万博では多くの方が移動し、駅で乗降することが考えられます。人混みや移動のストレスからパニックを起こした方へのケアをどうするのか。そういったスペースが駅構内に設けられていると分かっているだけでも安心材料になるのではないでしょうか。


大きな荷物はコスモスクエア駅のロッカーへ

夢洲駅の構内図にはコインロッカーの記載はなく、2025年1月現在では現地でも確認できませんでした。万博会場には大型荷物の持ち込みは原則、禁止。荷物の持ち込みを抑制するため、200個限定預かり、料金を1つ1万円とする方針です。大きな荷物がある方はコスモスクエア駅での預け入れが便利です。会期中は数に限りがあるのですぐに埋まってしまうかもしれません。サイズ別に複数のロッカーがあり、料金は400円、600円、800円となっています。400円のロッカーでも大きめのリュックと手提げ袋2つが収まるサイズ感で、600円や800円のロッカーはさらに大容量。奥行きがあり、スーツケースや複数のバッグも収納可能です。

Osaka Metroが始めたコインロッカーから宿泊ホテルへの荷物配送サービス「KoKoHub(ココハブ) by Osaka Metro」は使いたいところ。荷物を入れたあと、ICカードで決済すれば当日の夕方までに宿泊ホテルへ荷物が届くというもの。大阪市内のおよそ160か所のホテルが対象です。手ぶらで移動することで、万博会場や他の施設を快適に巡ることができますね!預けられるのは、Osaka Metro 御堂筋線 「新大阪駅」と「本町駅」です。小サイズ1,900円~大サイズ2,800円で配送してくれます。


「今日もご安全に!」今だけ見られる光景

朝7時半、まだ早い時間帯に訪れた夢洲駅。電車の車内も駅構内も、作業着を着た方々の姿が多く、一般の乗客はほとんど見当たりませんでした。万博会場や駅周辺の工事に携わる関係者の方々が忙しそうに行き交います。

「今日もご安全に!」と唱和する声が遠くから聞こえてきます。現場で働く方々の熱意と緊張感が伝わってきますね。この駅が万博会場への重要なアクセス拠点として完成に近づいていくプロセスを、こうして間近で感じられるのは、今だけの特別な光景かもしれません。未来の大舞台を支える裏側を垣間見ることができる、貴重な時間でした。


万博会場へのアクセスと期待感

夢洲駅を出ると、遠くに万博会場が見えます。現在は工事中ですが、大屋根(リング)が徐々に姿を現しており、完成が待ち遠しい限り。万博の開幕とともに、この駅が国内外からの来場者で溢れる光景が想像できますね。
夢洲駅は、万博のテーマに基づいたデザインと最新設備、そしてすべての人に優しいユニバーサルデザインが融合し、新たな玄関口として誕生しました。これから万博やIRに向けてさらなる賑わいを見せる夢洲駅。その魅力をぜひ実際に訪れて感じてみてください!大阪の未来がここから始まっています。

東ゲート
49本のポールがありました。約170の公式参加国の国旗や、国際機関旗が掲揚される場所になると思われます。
ミャクミャクのキーホルダーをつけた方の姿も

参考資料

  1. オストメイト
    様々な病気や事故などにより、お腹に排泄のための『ストーマ(人工肛門・人工膀胱)』を造設した人を『オストメイト』といいます。排せつ物を一時的に受けるストーマ装具(パウチ)をストーマ部位に装着しています。ストーマ装具(パウチ)にたまった排せつ物を汚物流しや便器に捨てます。
    厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000124340.pdf
    TOTO オストメイト配慮のご提案 https://jp.toto.com/products/accessible/ostomate/ ↩︎
  2. カームダウン・クールダウン
    公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団 https://www.ecomo.or.jp/barrierfree/pictogram/calmdown-cooldown/ ↩︎

公益社団法人 2025年日本国際博覧会協会 会場までのアクセス方法
https://www.expo2025.or.jp/expo-map-index/access/

大林組 大阪・関西万博の舞台「夢洲」に地下鉄をつなぐ 
https://www.obayashi.co.jp/thinking/detail/project82.html#

2025年大阪・関西万博において掲揚される国旗の製作及び運営業務を受託【株式会社アテナ】https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000121737.html

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