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SDGs・ウェルビーイング

大宮駅西口に新たなランドマーク誕生へ―「桜木PPJ」プロジェクトが始動 大和ハウス、大和ハウスリアルティマネジメント、JR東日本の3社によるプロジェクト

2027年春開業予定、ウェルビーイングを軸とした大型複合施設計画2025年4月15日、埼玉県さいたま市「大宮駅」西口エリアで、市営桜木駐車場の一部を活用した大型複合施設「(仮称)桜木PPJ」が着工しました。

さいたま市のプロポーザル。本プロジェクトの開発コンセプトは「Omiya Well-being Station」

「(仮称)桜木PPJ」完成イメージパース 大和ハウス工業提供

開発を担うのは、大和ハウス工業株式会社、大和ハウスリアルティマネジメント株式会社、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)の3社によるコンソーシアム。

さいたま市は桜木駐車場用地の再開発にあたり、東日本全体の交流拠点となることを目指して、2023年に公募型プロポーザルを実施しました。選定されたのは、大和ハウスグループとJR東日本によるコンソーシアムで、2024年3月には市と基本協定を締結。プロジェクトが本格的に始動しました。計画地は、1日あたりの利用者数が埼玉県内最多を誇る「大宮駅」西口に位置し、JRや私鉄、新幹線を含む12路線が集まる交通の要所。周辺には商業施設や住宅も多く、利便性に優れたエリアです。

このプロジェクトは、商業施設やオフィス、フィットネス施設、そしてMICE対応の結婚式場などからなる5棟構成で、2027年春の竣工・開業を目指しています。開発コンセプトは「Omiya Well-being Station」。地域住民や訪問者に“ウェルビーイング”を体験してもらうことを主軸に、「暮らす・働く」「文化に触れる」「地域とつながる」の3側面で施設運営が進められます。

地域活性化と防災にも資する多機能な施設構成

暮らしと仕事の質を高める「Well-being LIFE」

「オフィス棟」内観イメージ 大和ハウス工業提供

フィットネス棟では健康的なライフスタイルを支援し、商業棟にはスーパーマーケットやクリニックモールなど日常使いに便利な施設が入居予定です。オフィス棟には、起業支援を目的としたシェアオフィスや地域交流スペースも設けられ、新たなビジネスとコミュニティの創出が期待されています。

地域文化の発信拠点となる「Well-being CULTURE」

電車ひろばイメージ 大和ハウス工業提供

本施設には、鉄道車両の展示スペース「電車ひろば」も整備され、「鉄道のまち大宮」の特色を活かした地域密着型のイベントが開催される予定です。また、JR東日本の物流サービス「はこビュン」を活用し、東日本各地の食品や文化を紹介する催しも計画されています。

防災機能と地域連携を兼ね備えた「Well-being COMMUNITY」

「式場」イメージ 株式会社ブラス提供

駐車場棟は災害時に一時避難場所として利用され、非常用トイレやかまどベンチなどの防災設備も備えます。さらに、地域との連携に配慮し、近隣の店舗と協力して避難者への物資提供も可能な体制が構築されます。合わせて地域の拠点となる式場が設けられます。

MICE視点での注目ポイント

MICEに対応した設計についても見ていきましょう。MICE結婚式場棟はセミナーやビジネスイベントなど多目的に利用可能で、施設運営はウエディング事業を展開する株式会社ブラスが担います。

また、シェアオフィスや地域交流スペースの併設により、展示会の事前準備や打ち合わせ、小規模なビジネスミーティングにも対応可能なことが予想されます。アクセス面でも、大宮駅はJRや私鉄、新幹線を含む12路線が乗り入れる交通の要衝であり、首都圏北部および東日本全体をカバーするMICE拠点として理想的です。

鉄道車両の展示や防災設備を活用したCSRイベント、地域共創型のプログラムの開催にも適しており、MICEイベントに求められる「社会的インパクト創出」の要件を満たす施設となるかもしれません。

事業概要(プレスリリースより)
大宮駅西口駅前の様子

かつてはMICE対応施設を目指した用地。大宮駅近くという立地の魅力は大きい

さいたま市の都市再開発の一環として進められる「桜木PPJ」は、約32,000㎡に及ぶ広大な敷地に、多様な機能を備えた5棟の施設を集約。ビジネス、日常生活、文化、防災のすべてを包含する新しい都市型複合施設として、「Omiya Well-being Station」のコンセプトを体現しています。この用地に関しては催事用多目的施設(MICE対応施設)誘致を目指していたこともありますが、「MICE機能に限定することなく東日本の対流拠点形成に資する適切な活用方法とその実現方策を検討する」として進められてきました。

MICEに特化した施設ではなくなりましたが、首都圏と東日本エリアをつなぐ交通結節点「大宮駅」から徒歩約10分という立地は大きな利点です。今後の施設運営方針やテナント構成次第で、地域活性化だけでなく、国内外からのMICEイベント誘致にもつながるかもしれません。ウェルビーイングをテーマにした施設の開発は各地で進みますが、このプロジェクトではどのような特徴を打ち出してくるのか、MICE TIMES ONLINEとしても注目していきたい施設です。

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