MICE(マイス)とは?
MICEとは…
Meeting(会議・研修)、Incentive Travel(報奨・研修旅行)、Convention(国際会議・学会)、Exhibition/Event(展示会・見本市・イベント)の頭文字を組み合わせた言葉です。
◎さらに詳しく知りたい方
日本政府観光局の説明ページ
研修機関、ホテル、コンベンションセンター・会議場、大学、展示会場のほか、パーティーやレセプションなどでは歴史的建造物や文化施設をユニークベニューとして活用するケースもあります。
Meeting
企業が実施する会議や研修、セミナー、内定式・入社式など。会議場、セミナー会場、宿泊施設などが必要となります。
Incentive Travel
従業員やパートナー企業、代理店などの表彰行事や招待旅行など。特別な会場「ユニークベニュー」を活用することも。
Convention Conference
国際会議や学館、国際機関が行う会議や行事など。政府系の国際会議など規模によっては大きな会場と宿泊施設などが必要となってきます。
Exhibition / Event
見本市や展示会、ビジネスイベント、映画祭。コンサート、スポーツ大会など文化・スポーツのイベントも。
MICE(Meeting, Incentive, Conference, Exhibition)分野は、観光業やビジネスの重要な一部として成長を続けています。現状では、特に以下のポイントが注目されています。
パンデミックからの回復
新型コロナウイルスの影響で一時的に停滞したMICE業界は、ワクチンの普及と共に回復傾向にあります。特にハイブリッドイベント(オンラインとオフラインの併用)が一般的となり、新しい形態のイベントが増加しています。
デジタル技術の活用
仮想現実(VR)や拡張現実(AR)、人工知能(AI)などの先端技術がMICEイベントに導入され、参加者の体験を向上させています。物理的な制約を超えて、世界中からの参加が可能となり、イベントのスケールとリーチが拡大しています。
持続可能性への関心
環境に配慮した持続可能なイベント運営が求められるようになっています。再生可能エネルギーの利用、廃棄物の削減、地元経済への貢献などが重視され、MICEイベントの設計と実施において重要な要素となっています。
地域経済への影響
MICEイベントは開催地の経済に大きな影響を与えます。ホテル、交通、飲食業など関連産業の活性化に寄与し、地域のブランド力向上にもつながります。特にアジア地域では、政府が積極的にMICE分野を支援し、国際イベントの誘致に力を入れています。
これからの展望と成長性
グローバル化の進展:
グローバルなビジネス展開や国際協力の増加に伴い、国際MICEイベントの需要はさらに高まると予測されます。
技術革新の推進
テクノロジーの進化により、より高度な参加者エンゲージメントとイベントの効率化が可能となり、MICE分野の競争力が向上します。
柔軟な対応
パンデミックの教訓を活かし、リスク管理や柔軟な対応策が強化されるでしょう。これにより、予期せぬ事態にも迅速に対応できる体制が整います。
日本政府および各都市・地域は、MICE分野の振興に積極的に取り組んでいます。
日本政府の取り組み
国家戦略としての位置づけ
日本政府はMICEを観光戦略の一環として位置づけ、国際会議の誘致を強化しています。観光庁は「観光立国推進基本計画」を策定し、MICEイベントの誘致・開催を促進しています。
インフラ整備
国際的な会議や展示会を支えるためのインフラ整備が進められています。特に大都市圏では、大規模なコンベンションセンターや展示会場の新設・拡充が行われています。
プロモーション活動
海外のMICE関連企業や団体に対するプロモーション活動を行っています。日本の魅力をアピールし、国際会議の誘致を図っています。
各都市・地域の取り組み
地方自治体の支援
多くの地方自治体が独自のMICE振興策を実施しています。例えば、東京都や大阪府、福岡県などは独自のMICE誘致プログラムを展開し、国際会議の開催支援や補助金の提供を行っています。
地域の特性を活かしたプランニング
各地域は地元の特性や文化を活かしたユニークなMICEプランを提案しています。例えば、京都では伝統文化を体験できるプログラムが用意されており、北海道では自然環境を活かしたアクティビティが提供されています。
観光とMICEの連携
観光資源とMICEイベントを連携させることで、参加者に豊かな体験を提供しています。
コンベンションビューローの設立
各都市にはコンベンションビューローが設立されており、MICEイベントの企画・運営サポートを行っています。
今後の展望
デジタル化とハイブリッドイベントの推進
日本各地でデジタル技術を活用したハイブリッドイベントが増加し、物理的な距離を超えた参加が可能になるでしょう。
国際競争力の強化
インフラのさらなる整備やプロモーション活動の強化により、日本のMICE市場の国際競争力が高まることが期待されます。
持続可能なMICEの実現
環境に配慮した持続可能なMICE運営が推進され、国際的な評価を高める要素となるでしょう。