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【取材】IVS2025現場で見つけた少し先のMICEやイベントの姿/IVSで実際に使われたものや、出展スタートアップが披露したMICE・イベント向きのサービスをご紹介

京都・みやこめっせで開かれた国内最大級のスタートアップカンファレンス IVS2025。今年は約13,000人が集まり、公式システム経由でのマッチング成立数は3,900件、サイドイベントは500本、海外からも70カ国 2,000人超が参加しました。

私たちは、MICEに活かせると面白いサービスに注目しました。果たして見つかるのか…?

IVS2025 開催概要

テーマ:”Reshape Japan with Global Minds”
日程:メインイベント:2025年7月2日(水)~4日(金)/ IVS Youth:2025年7月5日(土)
場所:京都市勧業館「みやこめっせ」、ロームシアター京都 他
参加者:約13,000人(公式Xより)
主催:IVS KYOTO実行委員会 (Headline Japan / 京都府 / 京都市)

IVSを知らない方は、まずこちらをお読みください


IVS出展スタートアップから見つけた、MICEに活かせるサービス4選

Auris(オーリス):音声で足を運ぶきっかけをつくる

イヤホンを装着して、スマホでぐる~っと見渡したり歩き回ったりすると、音声も前後左右へ動きます。たかが音声?されど音声です。とにかく没入感がすごいので、一度試してほしいサービスです。スマホのカメラで捉えた風景と、施設のスキャンデータを照合して位置を特定する仕組みです。精度は1cm単位というから驚き。


テーマパークや博物館、美術館、文化財施設などのほか、IPコンテンツと組み合わせることで聖地巡礼などにも応用できます。「施設の奥まった場所でも、コンテンツをうまく活かすことで、足を運んでいただきやすくなるのでは」とおっしゃっていました。今は、”推し活”関連の展示会にも出展しています。

MICE施設を音声で案内できるかもしれません。内覧につきっきりにならなくて良いので、人手不足の解決にもなります。また団体旅行でのエクスカーションや、チームビルディングでも使えますね。

Webサイト:https://gatari.co.jp/


Reeluバイト(リールバイト):英語/中国語が話せるスタッフを1時間単位で呼べる

英語・中国語など語学を使って働きたい方向けのお仕事探しサービス『Reeluバイト』を提供されています。代表の「タイミーをイメージしてください」の説明がサービスを理解するうえで、とても分かりやすいです。

代表の今野さんは、元H.I.S.社員。訪日外国人の急増を目の当たりにしたことと、言語を活かせる機会が欲しい方達を見て起業。必要としている人がいるにも関わらず、マッチングされていないのは、なんだか勿体ないですよね。

接客、案内、受付対応、ツアーガイドから、ビジネス対応が求められる展示会・コンベンション対応、富裕層・VIP向けプライベートツアーまで対応。すでに11月開催予定の国際カンファレンスへの導入が決まっています。多言語対応と人手不足の課題において助けてくれるサービスです。

Webサイト https://job.reelu.jp/company


MICEee(マイシー):手配・調整の時間を付加価値の提供に使いたい

「主催者とサービスプロバイダーとの調整は、直前まで何十往復もするんです」。『MICEee(マイシー)』は、現場の「もう無理…」を救うシステムで、現在開発中。仲野さんは、旅行代理店の営業兼ディレクターとして、MICE案件を複数同時に担当されていた現場経験者です。

当時の経験からこう語ってくれました。
「数千人規模の場をつくる仕事は面白いんです。でも業務負荷は大きくて、長く続けるには無理がありました。30代のコアな人材は疲弊して抜けてしまいます。また、現場は調整タスクに追われ、『イベントが滞りなく行えたらOK』で精一杯。本当は付加価値を生む時間が必要です」

『MICEee』は、クラウドMICE手配管理ソフトで、AIによる手配状況のワンストップ管理で、書き起こす・探す・抜け漏れをゼロに。イベント運営を「ただ終わらせる」から「成果を生む」仕事に進化させるテックです。今後の開発状況に注目です。

Xアカウント:https://twitter.com/asktoshiyajp?s=11&t=39TH1gl8X7RoVnm2fc1IGg


Kaeka(カエカ):話し方のパーソナルトレーナー

Kaeka(カエカ)は、話す力を磨き、伝える力をトレーニングする「話し方トレーニングサービス」を提供しています。30分の口頭試験で、話す力をAI評価ツールで数値化。特徴や課題に沿って受講者に合わせたオリジナルのカリキュラムを組んでくれます。専属トレーナーによるトレーニングは、対面式とオンラインで選べます。現在、銀座、築地、大阪に拠点があります。


サービスをお聞きして、まさに”話し方のパーソナルトレーナー”だと思いました。
登壇者、司会者、営業パーソン、リーダー…誰であれ「話し方」はその人の印象を大きく左右します。ピッチやプレゼンの場でも役立つサービスです。

Webサイト:https://kaeka.jp/courses/corporation


参加者満足を高めるIVS導入サービス

4S(フォース):IVS参加者全員が使ったプラットフォーム

『4S(フォース)』なしにはIVS2025は成立しない! 参加登録、チケット購入、QRコードでの入場管理、サイドイベントの紹介ページ、有料イベントの決済、参加者同士のマッチング…すべてがこの4Sに集約されていました。システムは内製化されたものだそう。

できたこと
・イベントページ作成
・イベント申し込みフォームテンプレート
・チケット販売
・参加申し込み管理
・チェックイン機能
・プロフィール作成

当日のアポ調整や、サイドイベント申込など大活躍してくれました。参加者は、一度登録すれば、4Sからすべて完結できるようになっています。

Webサイト:https://4s.link/lp/


パパママの味方!子どもも一緒にビジネスイベント参加で機会を諦めない

IVSでは、2024年から「子育て中の方々が安心して参加できる環境づくり」に取り組んでいます。今年も会場には、ベビーカーを押す方、抱っこ紐でおぶる方の姿が見られました。日本のビジネスイベントでは、ほとんど見られない光景ですね。

株式会社Josan-she’s

みやこメッセには0歳児から対応可能な託児スペースが2箇所用意されており、助産師や保育士など有資格者が対応してくれます。ザ ロイヤルパークホテル 京都三条では、期間限定の産後ケアホテルも用意し、夜間の託児にも対応されていました。

Webサイト:https://josanshes.com

株式会社あすいく

保護者がイベントに参加する間に、子どもを預かりつつ、子どもたちが参加できるツアー『イベント型体験保育』も実施されました。イベントに集中できる、心置きなく過ごせますね。

Webサイト:https://ad.asuiku.net/

新幹線を1車両ジャック「Go to IVS with KIDS!」

東海旅客鉄道株式会社(JR東海)と株式会社あすいくが連携し、7月2日(IVS初日)の午前、新幹線のぞみ号の1車両がまるごと貸し切られました。 通常の指定席料金のみで、追加料金は不要です。周りも、IVSに子どもを連れて参加する方ばかりなので、一般車両に比べて気を遣いすぎることなく、移動中もワクワク感を高められます。

「子どもがいると遠方のイベント参加をためらってしまう」という子育て世代の声に応え、移動中も安心して参加できる仕組みを提供することで、子育てと仕事の両立を支援し、社会参画を後押しすることを目的に実施したものです。

TRIP Webサイトより

参加者の声

パパママは、ビジネスイベントの参加を諦めなくて良い。そして子どもにとっても働く姿を見たれたり、未来への興味や理解を深めるきっかけになるかもしれません。


まとめ:現場で少し先の未来が見えました

IVS2025で見つけた、MICEのシーンで見られると面白いと思ったサービスをご紹介しました。主催者の努力によって、IVSでは様々な工夫がされていていました。主催者が内製化した4Sのようなツールもあり、年々利便性が高まっています。スタートアップのイベントに参加することで、少し先の未来が体験できるのは面白いですね!


IVS2025開催当日の様子

LUUPも参加者には30分×3回無料クーポンを配布していました。18時頃にはすっからかんに
IVS MATCHING WALL
エリア表記
パスの裏のURLからは、ハラスメントのガイドラインが読めました
福岡のブース
東京都 SusHi Tech TOKYO
海外スタートアップ 出展ブース
コワーキングエリア
ランチタイムは列ができていました
しゃぶしゃぶ丼。MICEメシです
サイドイベントの様子


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