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MICEを知る

【MICEの基礎知識(1)】MICEとは

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MICEという言葉を聞いたことがありますか?「マイス」と読みます。もしかしたら初めて聞く方もいるかもしれませんが、実は私たちの日常にも関わりが深いイベントやビジネスの世界を指しています。

MICEとは…

Meeting(会議・研修)
Incentive Travel(報奨・研修旅行)
Convention(国際会議・学会)
Exhibition/Event(展示会・見本市・イベント)
の頭文字を組み合わせた言葉です。

◎Point
MICEを正確に定義するものはありません。よく引用されるのが「日本政府観光局」(JNTO)のWebページにも出ている説明です。

MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議 (Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語で、これらのビジネスイベントの総称です。JNTOはMICEの日本への誘致に取り組んでおります。

◎Point
MICEはおもにアジア各国・地域で使われることが多く、欧米では「Convention」「Meetings」「Events」といった言葉で呼ばれることがあります。

それではMICEの由来となっているM・I・C・Eについて見ていくことにしましょう。

Meeting(ミーティング/会議)

企業や組織が行う会議やセミナー、研修、カンファレンスなどを指します。一企業やグループ、関連企業、取引先を集めて行うケースが多いです。数十人から数百人程度で、小規模から中規模のビジネスミーティングが中心です。

具体的な例としては、次のようなものが挙げられます。
新製品の発表会、戦略会議、専門分野のワークショップ、新人研修、内定式・入社式、役職・担当・部門別の会議・分科会、株主総会、表彰式典、周年行事、キックオフミーティング、内覧会や商談会などを行うこともあります。
会場となる会議場、セミナー会場、バンケット(宴会場)のほかホテルや宿泊施設などが必要となります。

Incentive Travel(インセンティブ/報奨・研修旅行)

企業が社員や取引先のモチベーションを高めるために行う特別な旅行です。例えば、売上目標を達成した社員に対して実施される旅行などがあります。従業員やパートナー企業、代理店などの表彰行事や招待旅行など。旅行先で、視察、パーティーや記念式典、関係者を招いての会合やミーティングが行われることもあります。短い場合は1泊から、1週間以上に渡る海外への渡航まで期間が長くなることもあります。旅行先となる地域への経済効果もできます。

特別な会場「ユニークベニュー」を活用することも。観光やレクリエーションの要素が強く、チームビルディングや従業員満足度の向上につながります。

最近では、リモートワークの普及に伴い、ワーケーション(Workation)という新たな形式も注目されています。ワーケーションとは、仕事と休暇を組み合わせたもので、リラックスした環境で仕事を行うことで、社員の生産性と満足度を向上させることを目的としています。

Convention / Conference (コンベンション/カンファレンス 国際会議/学会)

会議や学会を指します。国際的な規模で開催される大規模な国際会議、学会、シンポジウムも含みます。学術団体、各種協会、教育機関が主催するものが多いですが、会議だけではなく、視察や研修をともなうもの、記念式典をともなうものもあります。サミットや閣僚・首脳級の会議といった政治的・国際的に重要な会議もMICEです。

前後にはパーティーやレセプションなどが行われることがあります。
比較的大規模な会議場から、分科会では小規模な会議室が用いられます。数日間に及び開催されるため、会場に近い宿泊施設や飲食施設が求められ、またアクセスのよさ、安全で安定した環境も重視されます。

参加者は数百人から数万人に及び、専門家や研究者、ビジネスリーダーが集まります。複数のセッションやワークショップが同時進行で行われ、展示会が併設されることも多いです。日本国内だけでも2000を超える学会があるとされ(公的に認められたもの)、各地で非常に多くの学会や集まりが開催されています。

「2022年に日本で開催された国際会議*1の開催件数は、前年比19.1倍の553件となった。参加者総数は、前年比5.9倍の325,752人(うち外国人参加者数33,787人)で、コロナ禍からの着実な回復を見せた。なお、2019年比では、開催件数は84.7%減、参加者総数が83.7%減となった。(JNTO Webサイトより引用)

国際会議の基準については様々な統計がありますが、日本政府観光局(JNTO)の「国際会議統計」では、以下の4つの要件をすべて満たすものが国際会議として集計されます
・主催者:国際機関・国際団体(各国支部を含む)または国家機関・国内団体(民間企業を除く)
・参加国数:日本を含む3居住国・地域以上
・参加者総数:50名以上
・開催期間:1日以上

Exhibition / Event(エキシビション・イベント/展示会・見本市・イベント)

Exhibition

新製品の発表や商談を目的とした展示会や博覧会を指します。製品・サービスのプロモーション、ブランド認知度の向上、商談機会の創出を目的とします。大きな展示会場を使った展示会や見本市を訪れたことのある方も多いのでは。展示会運営のノウハウを持った専門業者が主催することもあれば、自治体、商工会議所、業界団体や一企業が開催するものもあります。

例年、同じ時期・同じ会場で開催することで、地域や業界の定番行事となっている例もおおくあります。展示会ではパーティーや会合が行われ、展示会のプログラムとしてセミナーやトークイベントが行われることがあります。

展示会にはビジネスデイと区別して、一般の来場者が入場できる日程を設けて、広くBtoCの展示会・イベントして展開されることもあります。オンラインイベントの拡大で、展示会・見本市に求められる役割にも変化が見られます。

Event

イベントには広く、スポーツイベントや音楽フェスティバル、映画祭、文化行事、伝統的な行事や祭事などが含まれます。世界的な規模で開催される、スポーツイベント(オリンピックや世界選手権、世界大会など)や音楽イベント、国際映画祭には非常に有名なものがあります。地域で開催される場合でも、毎年開催されるものには地域において大きな存在感をもつものも少なくありません。

会場となる競技場やアリーナ、ユニークベニュー、公園や広場には一般の多くの来場者が訪れます。交通機関の整備や周辺の整備が求められます。宿泊施設や飲食施設が混雑する場合も多く、地域との共存が課題となることがあります。

MCIEインサイト:一気読みで振り返り!

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