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イベントの取材・レポート
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【学生取材】初めての展示会で見つけた、業界を越えるつながり。医薬品・コスメ・食品の3会場を歩く(インターフェックスWeek/食品工場Week/COSME Week)

「展示会」と聞いて、どのような光景を思い浮かべるでしょうか。
企業の製品が整然と並び、来場者が順番に見て回る――。今回初めて大型展示会を訪れるまで、私はそんなイメージを持っていました。しかし、実際に会場を歩いてみると、その印象は大きく変わりました。

2026年9月30日から10月2日までインテックス大阪で開催された「インターフェックス Week 大阪 2026」。会場では「COSME Week 大阪 2026」「食品工場 Week 大阪 2026」も同時開催され、医薬品、化粧品、食品という異なる産業の企業が一堂に集まっていました。

私は普段、大学で薬学を学んでいます。そんな学生の目には、この3つの展示会には、技術面・衛生管理面など、いくつかの共通点があるように見えました。初めて展示会を歩いた学生の視点から、3つの会場で感じた違いと、歩いて初めて見えた「共通する技術」や「課題」をお伝えします。

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「医薬品」だけじゃない。薬ができるまでの裏側が並ぶインターフェックス

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まず足を運んだのが「インターフェックス Week 大阪」です。再生医療の展示会と聞いていたため、最初は完成した薬や最新の医薬品が並んでいるのだろうか、と想像していました。

ところが、会場で目にしたものはそれだけではありません。
研究で使われる実験器具や試薬、医薬品を入れる容器、製造設備、適切な温度で保管するための機器、さらには完成した製品を運ぶ物流に関するサービスまで。研究から製造、保管、流通へと、医薬品が私たちのもとへ届くまでのさまざまな工程を支える企業が出展していました。

大学で研究をしている私にとって、実験器具や試薬は身近な存在です。しかし、「一つの医薬品ができるまで」という視点で会場全体を眺めた経験はありませんでした。研究室では実験の先にある製造や物流を意識する機会は多くありません。展示会では、それぞれ別々に見えていた工程が、一つの産業としてつながっていることが見えてきます。


一歩入ると空気が変わった。華やかなCOSME Week

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そこから「COSME Week 大阪」のエリアへ移動すると、会場の雰囲気が一変しました。最初に感じたのは「香り」と、海外企業の存在です。エリアに入ると化粧品の華やかな香りが漂い、色彩豊かなブースが並んでいます。先ほどまで医薬品の製造設備を見ていたことを忘れそうになるほどでした。

化粧品原料やOEM、容器、包装資材などのBtoB向け展示がある一方、完成した化粧品を扱うブースは、普段訪れるコスメショップにも似ています。華やかな空間に圧倒されつつも、よく見ると、化学を利用した浸透技術や、品質を保つための特殊な容器など、どこか見覚えのあるような技術が並んでいることにも気づかされました。


大型機械がずらり。食品工場の裏側を初めて見る

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3つ目は「食品工場 Week 大阪」です。ここでは食品工場の自動化、衛生管理、食品ロス、物流などに関わる製品やサービスが紹介されていました。

個人的には、大型の業務用機器が並ぶ家電量販店のような印象を受けました。食品工場についてほとんど知識のない私には、一目見ただけでは何に使うのか分からない製品も少なくありません。しかし、各ブースのパネルをよく見てみると、それらの多くが「いかに無菌状態を作るか」「異物混入を防ぐか」といった、安全を担保する厳格な衛生管理のための技術であると分かってきました。

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医薬品、コスメ、食品。別々の展示会なのに、技術がつながっていた

今回、最も面白かった発見が、3つの展示会を歩いているうちに、それぞれが完全に独立した世界ではないと感じたことです。私は医療系の学生なので、最初はどうしても医薬品を中心に会場を見ていました。ところが歩いていると、「これは医療にもつながっているのでは?」と思う場面が何度もあります。

例えばマイクロニードル。身近なところではドラッグストアなどで販売されるニキビパッチや美容製品にも利用されていますが、医薬品を皮膚から投与する技術としても研究・開発されています。

食品工場で求められる衛生管理にも、医薬品製造における無菌管理と重なる考え方があります。「医薬品」「化粧品」「食品」と看板だけを見れば別々の産業です。しかし実際に同じ日に、同じ会場を歩くことで、原料、包装、衛生、製造、物流など、産業をまたいで共通する技術や課題があることに気づきました。もし医薬品の展示会だけを訪れていたら、私はこのつながりに気づかなかったかもしれません。

異なる展示会が同時開催されることには、来場者が予定していなかった分野へ足を延ばせる面白さがある。これも、初めて参加して感じた展示会の魅力でした。

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最後に…展示会は「商品を見る場所」だと思っていた

私にとって展示会は「企業が商品を展示し、それを見に行く場所」でした。しかし、医薬品、化粧品、食品という3つの展示会を歩き終えたとき、そのイメージは少し変わっていました。研究から製造、物流までをつなぐ企業が集まる。異なる業界の技術が隣り合う。そこで企業と来場者が話し、時には当初予定していなかった技術や企業と出会う。そのすべてを同じ時間、同じ場所に集めているのが「展示会」というMICEなのだと、今回初めて実感しました。

大学生にとって、MICEという言葉はまだ身近ではないかもしれません。私自身も、学会や展示会へ行けば発表内容や展示物を見ることが中心だと思っていました。でも、次に展示会や学会を訪れるときには、少し周囲を見渡してみたいと思います。

「なぜ、この企業とこの企業が同じ場所にいるのだろう」
「自分の学んでいる技術は、隣の会場のあの産業とどう繋がっているのだろう」

そんな視点を持つだけで、これまで「会場」としか見えていなかった場所が、人や企業、技術をつなぐ大きなビジネスの場として見えてくるかもしれません。初めての展示会は、知らない製品を見る以上に、「知らなかった世界同士がつながっていること」を発見する場所でした。

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※取材:同志社女子大学 修士課程 2年 鈴木 / 編集:編集長・藤井

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