
【大阪・関西万博】Xとnoteでおすすめパビリオンについて調べてみました。あなたの推しパビリオンの評判ははたして… ツートップは人気のあのパビリオン
大阪・関西万博が4月13日に開幕してから2ヶ月が経ちました。3分の1の会期が終了したことになります。テレビの手のひら返しな報道はともかく、ネット上では様々な投稿や記事が見られるようになりました。これまでの国内の万博では見られなかったことです。
なかでも多く見かけるのは「おすすめパビリオン、これだけは見とけ」や「この準備しておくべし」といったもの。はたしてどのような内容なのか、個人的に気になったので調べてみました。本記事は少し息抜きといいますか、「ああ、そうなのね」と軽い気持ちで読んでいただきたい雑談のような記事です。今回はパビリオン編です。
※記事中の写真は筆者が大阪・関西万博訪問時に撮影したものです

きっかけは「日本館は外すな!」「日本館はダメ」まっぷたつのおすすめ度
Xのやnote(の記事が転載されたスマートニュース)で万博関連の記事には多く目を通すようにしています。一般の方が万博を訪れた際に書かれたものを読むうちに、不思議な感覚を覚えました。
行った方は「おすすめパビリオン」について一家言持つようで、それを★をつけたり、ランキング形式にしたり、それぞれの万博を表現されています。「個人的な感想です」としながらも、どこかで共感の接点を探しているようにも見えました。
面白いことに、意見が分かれるパビリオンがあることに気づきました。特に日本館が「おすすめ」「いかなくてもいい」のまっぷたつに分かれているように感じました。
そこで今回は生成AIの力を借りて少しばかり調査してみました。

AIに調べてもらいました、Xとnoteの投稿内容
ひとつひとつ全部見ていけるといいのですが、ここは便利なツールがある令和の時代です。生成AIに助けてもらうことにしました。
調査方法はChatGPTとGeminiのディープリサーチに、noteの記事とXの投稿を分析してもらうというもの。ポジティブな内容などを拾ってポイントにして集計して次のようなランキングを作成しました。対象にしたのは5月12日から1ヶ月に公開された記事や投稿です。あくまで調べられた範囲内ですので、参考程度にご覧ください。
noteで評価の高かったおすすめパビリオン
順位 | ChatGPT | Gemini |
---|---|---|
1 | いのちの未来館 「個人的シグネチャーパビリオンNo.1」と評価され、「アンドロイドの世界が来るのでは…と思えた」と驚嘆する声が見られました。 | null² 「目が飛び出るほどの衝撃と感動」。個人のデータを活用したインタラクション、生きているかのような建築、会期後も続く体験が高評価。 |
2 | EARTH MART(アースマート)館 訪問者からは「命のありがたみが分かる」「ここが楽しかった!」と知的好奇心が満たされている様子。 | ポーランド館 「万博として100点満点のパビリオン」。建築美、体験ゾーンの充実度、お土産、全年齢向けで全方位的に評判がいいです。 |
3 | サウジアラビア館 予約なしでも入れたとの声があり、イスラム建築を思わせる豪華な内外装も高評価。 | フランス館 「全体的にクオリティが高い」。展示アイテムの美しさ、壮大かつ繊細な展示方法。 |
4 | アメリカ館 長い行列でも「月の石を見れて幸せ」と感激する声がありました。 | イタリア館 「話題通りの”凄み”がある」とカラヴァッジョの絵画の迫力、ダ・ヴィンチのドローイングなど、展示物の充実度が感動を呼んでいるようです。 |
5 | BLUE OCEAN DOME 「神秘的な水の世界が広がる」「映像は圧巻で静かに感動できる空間でした」と絶賛。 | EARTH MART(アースマート)館 「食を考える」視点からの深い認識と革新的なフードテックへの感動や持続可能性への言及が好評です。 |
6 | イタリア館 国宝級の展示だけでなく、木の温もりあふれる展示も評価されています。 | ロボット&モビリティステーション 「想像以上に楽しめ、あっという間に時間が過ぎた」VR体験や宇宙建設シミュレーションなど、予想外の楽しさのようです。 |
7 | インドネシア館 自然から伝統工芸まで多彩な展示があり、パビリオン前のコーヒーや音楽も好印象です。 | 未来の都市 スマホを使ったインタラクティブ形式のシアター。「みんなで考える未来」を共有するユニークな展示形式が受けています。 |
8 | オーストラリア館 大自然が満喫できたの声があり、お子様連れの方にも人気です。 | UAE館 「非常に“ハマる味”」と評された本場のUAE料理。普段接点のない中東文化に触れる貴重な機会も人気の理由。 |
9 | 日本館 「建築が素晴らしい」「微生物研究や火星の石展示など、どれも素敵」「宇宙好きなので火星の石に興奮」と高評価が並びます。 | カタール館 カタールの自然、文化、芸術への理解が深まる。靴を脱いで映像鑑賞できるシアター。万博の教育的側面に合致しているようです。 |
10 | ヨルダン館 「個人的No1」「映像が綺麗」とかなり熱狂的なファンを作ったようです。 | ミャクミャクハウス 「子どもが大はしゃぎ」「どの角度でも可愛い」と、キャラクター「ミャクミャク」との交流が人気。癒やしの空間。 |


ChatGPTで見られた傾向:行列が長くても「価値」があれば高評価に
パビリオンについての評価は全体的にポジティブでした。
特に注目を集めているのは、最新テクノロジーを駆使した体験型・没入型の展示や、圧倒的な映像演出を提供するパビリオンです。たとえば、アンドロイドや生命、宇宙、海などをテーマにしたシグネチャーパビリオンは「自分史上最高の体験だった」「想像を超える感動があった」と絶賛されています。
海外パビリオンでは、サウジアラビア館やインドネシア館、イタリア館などが文化や食、伝統芸術を五感で楽しめると高く評価され、「異国情緒に触れて非日常を味わえた」「食の体験も旅の思い出になった」といった声も目立ちました。日本館は最先端技術と伝統文化の融合が特徴で、「建築も展示も素晴らしい」「未来と伝統が共存している」とのコメントが多いです。
一方、人気パビリオンは長い行列ができることも多く、「並ぶ価値があった」「混雑もイベントの一部として楽しんだ」と受け止める投稿が目立ちます。全体として、どのパビリオンにも個性や工夫があり、事前の下調べや混雑対策をしっかり行えば、幅広いジャンルで満足度の高い体験ができるという意見が多く、万博の魅力を体感できるイベントとして高く評価されているようでした。
Geminiで見られた傾向:映像よりも体験。表面的な紹介よりも、五感を刺激する仕掛け
これらのパビリオンが人気を集める背景には、共通する傾向が見られます。
単に情報を見せるだけでなく、訪問者が深く関与できる体験、五感を刺激するユニークな仕掛け、あるいは本物の文化に触れる機会を提供する場所が、高い評価を得ているようです。たとえば、null²やポーランド館、EARTH MART、ロボット&モビリティステーションなどは、まさに体験型展示の好例です。
一方で、映像を見るだけ、あるいは表面的な紹介に終始するパビリオンに対しては、「浅い」「期待外れ」といった厳しい意見も見受けられました 。このことは、来場者が、より能動的で、記憶に残る、本質的な体験を求めていることを示唆しています。また、UAE館やカタール館のように、異文化への深い理解や本物の体験を提供するパビリオンや、null²のように個人のデータと結びつくことで「自分ごと」として捉えられる展示も、訪問者の心に強く響くようです。
Xの投稿から調べた皆さんのおすすめパビリオン
順位 | ChatGPT | Gemini |
---|---|---|
1 | フランス館 「上品でフランスらしい」「見応えがある」「ファッションルームのようで素敵」という意見のほか、「意外と待たない」ということも高ポイントに。 | イタリア館 国宝級の展示が「世界的に貴重なものが見られていい経験ができた」と圧倒的な評判。 |
2 | イタリア館 展示が「話題なだけあって、一番見応えがありました!」「アートとデジタルの融合がカッコ良すぎる」と評価。長蛇の列でも待つ価値ありと絶賛が多い。 | フランス館 「眼福だった」「ファッション×インスタレーションな空間がとにかく美しい」とフランスならではの美意識。おしゃれで知的との評価。 |
3 | スペイン館 暗闇から変化していく演出が好評。階段状のエントランスもスペインらしいと人気です。 | GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION 物語性のある体験が印象的。強力なIPと優れた演出力。 |
4 | 中国館 スケールの大きなが圧倒的。展示品が博物館レベルだとの声が聞かれます。 | 日本館 パビリオンの建築が高評価。日本の素晴らしさを再発見できる。 |
5 | オーストラリア館 「自然を全身で感じる」「SNSで目立ってないが好き」「GWでもサクッと並べた」と混雑が少ない点も好感を持たれています。 | null² 「目から鱗どころか、目が飛び出るほどの衝撃と感動を覚えた」「可能であればもう1回、いや2回は体験したい」と熱狂的なファンを生んでいるよう。ただ、内容が難解で「万人受けはどうか」との意見も。 |
6 | チェコ館 「屋上で飲むビールがいい」とテラスが人気。「チェコのことを好きになった」という人も | ポーランド館 「なんだかんだ1番楽しめた」子どもから大人まで楽しめると「隠れた名所」になっている。 |
7 | アイルランド館 音楽ライブが評判。生演奏コンサートが陽気で楽しめたとの感想。 | 大阪ヘルスケアパビリオン エンタメ性があり、広くよい評価を得ているようです。「モンスターハンター」要素も人気。 |
8 | エジプト館 迫力ある映像演出が人気。長い歴史を体験できる展示で「圧倒される」ようです。 | アメリカ館 目玉展示への期待が非常に高い一方で、月の石を見るまでの時間が長いというレビューも。 |
9 | マルタ館 併設レストランの料理が話題です。 | UAE館 中東文化に触れられると評判。料理も好評です。 |
10 | UAE館 柱やコーヒー豆などを使ったパビリオンが好評。 | クウェート館 寝転んで星空を見上げる癒しの空間や、館内の滑り台が人気です。短い時間で入れる穴場としての人気も。 |
ChatGPTで見られた傾向:現地の雰囲気を感じられることも好評につながる
Xにおいてパビリオンに対する評価は多様ですが、全体的に前向きなコメントが多いことが特徴です。
特に話題になっているのは、フランスやイタリア、中国、スペインなど海外パビリオンのスケールやアート性、展示演出の迫力です。「イタリア館のアートとデジタルの融合は圧巻」「中国館のスケールが博物館レベルで驚いた」といった投稿が目立ち、各国の個性を生かした空間設計や体験型コンテンツが高く評価されています。
加えて、チェコ館やアイルランド館などでは現地グルメや音楽、ミニイベントを楽しめることから「屋上で飲むチェコビールが最高」「アイルランドの生演奏が心に残った」など、飲食やライブイベントも体験の満足度を押し上げている要素となっています。オーストラリア館の自然体験やマルタ館の映像演出、アラブパビリオンの異文化空間も、現地の雰囲気を感じられると好評です。
一方、行列や待ち時間については「人気館は2時間待ちも当たり前」「混雑も含めて非日常感が味わえる」という声があり、否定的な意見よりもポジティブな姿勢で受け止めている人が多いのもX上の特徴です。全体として、万博パビリオンはSNS映えや体験価値が重視され、多彩な感動と発見の場として楽しまれている様子が伝わってきます。
Geminiで見られた傾向:外観でワクワクしても展示でがっかりも。過度な期待が原因?
人気パビリオンでは長蛇の列が常態化しており、数時間待ちも覚悟しなければならない場合があります 。公式アプリで予約状況や待ち時間を確認しつつ、優先順位を決めて効率的に回ることが求められます。
一方で、全てのパビリオンが万人の期待に応えるわけではないでしょう。「期待外れだった」と感じるパビリオンに関する声も少なからず存在します 。それは「外観のワクワク感ほど中身が充実していないパビリオンも多い」 といった意見や、具体的なパビリオン名を挙げた「がっかりランキング」なども散見されます 。
このような状況は、多くの来場者が限られた時間の中で「最高の体験」を求めるあまり、過度な期待を抱いてしまうことや、情報過多による選択の難しさから生じていると考えられます。必ずしも全ての人気パビリオンを制覇しようとするのではなく、自身の興味関心と照らし合わせ、時にはあまり話題になっていないパビリオンに足を運んでみる柔軟性も、満足度の高い万博体験には必要かもしれません。

まとめ:イタリア・フランスが圧倒的ツートップ。でも楽しみ方はひとそれぞれでいい
4つともにランクインしたのは唯一「イタリア館」。人類の宝を並べたと大評判の展示、大阪・関西万博の目玉パビリオンとして面目躍如です。3つにランクインしたのは「フランス館」「UAE館」のふたつ。これらに共通しているのは大きなスクリーンで映像を見せるといった展示よりも、それぞれの国や地域を表現する全力の展示です。
1位を10ポイント、2位を9ポイント…とポイント化してみると次のようになりました。
1位:イタリア館 31ポイント
2位:フランス館 27ポイント
3位:null²(ヌルヌル)16ポイント
4位:EARTH MART館 15ポイント
5位:ポーランド館 14ポイント
6位:いのちの未来 10ポイント
6位:アメリカ館 10ポイント
8位:オーストラリア館 9ポイント
9位:日本館 9ポイント
10位:サウジアラビア館、スペイン館、GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION 8ポイント

推しパビリオンを見つけよう。パビリオン以外にも楽しみはたくさん
パビリオンをランク付けするのは目的ではありません。調査をすると何が見えるのか、がスタート地点でした。
今回、ランク入りしなかったパビリオンにも多くの「よかった」「楽しかった」「知らない国のことを知れた」との感想が見られました。「人気」のパビリオンでなくても、きっと自分の「推しパビリオン」を見つけることができると思います。
実際の待ち時間ですが、夜になればスッと入れることもあるため、本当にどうしても!というパビリオン以外は、のんびり回っても大丈夫です。夜まで頑張れる体力があるかが大事だと思います。回り方のコツとしては移動距離を短くすることで体力を温存することが挙げられます。しかし、気になったら寄り道・回り道するのもまた楽しい。気の向くままに楽しみましょう。
調査の対象にしなかった「コモンズ館」には実に90以上の国と地域が展示をしています。展示スペースの隅に座って、スマホを触っているその国の方を見てると、「あー、自分たちと一緒でスマホに夢中なんだ」「遠い家族にメッセージ送ってるのかな」と思えるのが不思議なところ。大屋根リング、イベント、パレード、花火にショー、グルメ。パビリオン以外にも魅力はたくさん。
他のひとがどう感じているのか、リアルタイムに分かる時代の万博。他のひとの意見を参考にするだけではなく、自分なりの万博との向き合い方、楽しみ方を見つけていきたい方もいるのではないでしょうか。こんなに多様な価値観・表現方法で個性豊かなコンテンツが一同に集う機会は、そうはありません。訪れるひとの数だけ楽しみがあるはずです。

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