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観光庁が新しい「訪日マーケティング戦略」を策定。その内容から読み解くMICE誘致の具体策

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観光庁と日本政府観光局(JNTO)は、2026年度から2030年度までの5年間を対象とした新たな訪日マーケティング戦略を策定しました。持続可能な観光の推進や旅行消費額の拡大を目指すこの戦略のなかで、重要な柱の一つとして位置付けられているのがMICEの誘致です。この記事では、インバウンド施策の鍵を握るMICEの基本的な概念から、具体的な誘致の方向性や課題解決に向けた取り組みまでを見ていきます。

インバウンド市場で存在感を増すMICEとは

MICEという言葉にあまり馴染みがない方もいらっしゃるかもしれません。MICEとは、企業が行う会議やセミナー、報奨旅行や研修旅行、国際機関や学会が主催する国際会議、そして展示会やイベントの4つの頭文字を組み合わせたビジネスイベントの総称です。観光やレジャーを目的とした一般的な個人旅行とは異なり、参加者の規模が大きく、開催地での滞在期間が長くなる傾向があります。 観光庁の調査によれば、外国人参加者一人当たりの平均消費額は一般的な観光客よりも大きく、地域経済に多大な波及効果をもたらします。そのため、全国各地の自治体や観光関係者が連携して、積極的にMICEの誘致に取り組んでいるのです。

MICEとは?より詳しくはこちらからご覧ください

https://micetimes.jp/mice-1-whats-mice/

新たな訪日マーケティング戦略におけるMICEの位置付け

今回発表された戦略は、重点市場ごとの市場別戦略、高付加価値旅行や特定テーマ旅行といった市場横断戦略、そしてMICE戦略の3つの構成から成り立っています。MICE戦略では、日本の地方部への誘致活動を強化し、開催件数と旅行消費額のさらなる拡大を目指しています。具体的には、国際会議、インセンティブ旅行、そしてそれらを支える基盤整備という3つの分野で、認知度の向上から実際の開催に至るまでの段階的なアプローチが計画されています。さらに、それぞれの分野における具体的な施策を掘り下げていきます。

国際会議の戦略的な誘致と地方開催の推進

国際会議の誘致において、ターゲットとなるのは学会や協会の国際本部、会議運営を担う専門会社、そして国内の主催者です。国際会議は1都市での滞在日数が長く、参加者の消費額が大きいという特徴を持っています。過去の開催実績や研究者のネットワークなどを集約したデータベースを活用し、戦略的な誘致活動を展開することが方針として掲げられました。

会議の開催地として選ばれるためには、まず日本や各都市の魅力と受け入れ体制を国際的な主催者に知ってもらう必要があります。デジタルツールを活用した情報発信や、専門分野で影響力を持つアンバサダーを通じた広報活動を通じて、認知度の向上を図ります。 国内の有力な研究者や大学、研究機関に対して、日本で国際会議を開催する意義や支援内容を伝え、立候補を後押しする環境を整えることも重要です。すでに成功を収めている地方開催の好事例を共有し、東京などの大都市に限らず、日本全国の多様な地域での開催を推進していきます。

インセンティブ旅行における特別な体験の提供

インセンティブ旅行とは、企業が成績優秀な社員や重要な顧客を招待する報奨旅行や研修旅行のことです。この旅行では、参加者のモチベーションを高めたり、組織の結束力を強めたりすることが目的とされます。通常の個人旅行では決して味わうことのできない、特別で付加価値の高い体験が求められます。

この分野での取り組み対象は、旅行を実施する企業と、旅行の手配を行う旅行会社です。日本の文化や歴史、自然を活用したユニークな会場での体験や、参加者同士の絆を深める特別なプログラムなど、日本ならではの魅力的なコンテンツの情報を積極的に発信します。海外の企業や旅行会社に対して、日本での商談や実際の視察の機会を提供し、地方へのインセンティブ旅行の誘致を促していきます。

インセンティブトラベルとは?より詳しくはこちらの記事をご覧ください

https://micetimes.jp/mice-6-incentive-travel/

受け入れ体制を強化する専門人材の育成

MICEの誘致や開催を成功させるためには、最新の市場動向を把握し、複雑な業務を円滑に進行できる専門的な人材が欠かせません。基盤整備の分野では、国内の自治体や会議運営会社、宿泊施設などの関係者を対象とした人材育成が掲げられています。 誘致競争は世界中の都市で行われているため、日本全体がひとつのチームとして連携することが求められます。

観光庁や日本政府観光局が中心となり、最新の市場動向や成功事例の共有を行い、国内関係者の知識とスキルの向上を支援します。人材の育成を通じて、MICE参加者を迎え入れる体制を強化し、質の高いサービスを提供し続けることが、次なる誘致への足がかりとなります。

MICEが重要なテーマとなった新たな訪日マーケティング戦略

新たな訪日マーケティング戦略におけるMICE施策は、国際会議やインセンティブ旅行の特性を踏まえ、関係者が一体となって地方への誘致を進める実践的な内容となっています。

消費額が大きく、地域経済への波及効果が高いMICEは、日本の観光産業を一段階高いレベルへと押し上げる力を持っています。デジタルツールを活用した積極的な情報発信や、独自の文化を生かした特別な体験の提供、そして専門人材の継続的な育成といった地道な取り組みが、やがて大きな実を結んでいくはずです。

観光庁Webページ「新たな「訪日マーケティング戦略」を策定」
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news03_00028.html

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