
MICE業界にはどんな会社・団体があるのでしょうか これを読めばどんな業種があるのかわかる24業種を解説【MICEキャリアナビ】
「MICE(マイス)業界って、なんだか面白そうだけど、具体的にどんな会社があるのだろうか?」
そんな疑問をお持ちのあなたへ。この記事では、MICEの分野にどのような会社や団体があるのか、ご紹介します。
まず、MICEとはMeeting(企業等の会議)、Incentive Travel(報奨・研修旅行)、Convention(国際会議)、Exhibition/Event(展示会・イベント)の頭文字をとった言葉です。MICEは、一つの会社だけで成り立つものではありません。様々な専門家たちが連携し、協力し合うことで一つの大きなイベントが成功へと導かれます。この記事を読めば、その複雑で魅力的な「MICEエコシステム」の全体像が見えてくるでしょう。あなたのキャリアの可能性を探るために、ぜひご活用ください。

MICEイベントを企画・主催する会社・団体
MICEの世界における「設計者」たち、つまりイベントを発案し、命を吹き込む存在がここに集まっています。
PCO – 国際会議運営のプロフェッショナル
PCO(Professional Congress Organizer/プロフェッショナル・コングレス・オーガナイザー)は、その名の通り、会議運営の専門家集団です。特に、国際会議や学術大会など、大規模で複雑なイベントの企画から運営までを総合的に手がける会社を指します。
彼らのクライアントは、医学や工学といった分野の専門家である学術団体や協会、あるいは政府機関が中心。クライアントは会議の中身(コンテンツ)のプロですが、イベント運営のプロではありません。そこでPCOがパートナーとなり、開催地の選定や誘致活動、予算管理、参加登録システムの構築、広報活動、当日の運営まで、あらゆる実務を「司令塔」として取り仕切ります。
PCOの仕事は、手配の代行業務ではありません。会議の目的を深く理解し、それを成功に導くための戦略を練るコンサルタントとしての役割が求められます。誘致段階から関わり、どうすればその会議が成功するかをクライアントと共に考える、とても高度な専門職です。プロジェクトマネジメント能力はもちろん、財務、マーケティング、交渉力など、幅広いスキルが求められる仕事と言えます。
展示会主催者 – 新たなビジネスが生まれる場をつくる
展示会主催者は、企業が自社の製品やサービスを披露し、新たな顧客やビジネスパートナーと出会うための「場」をつくる役割を担います。最新技術の展示会やゲームショーのような大規模な公開イベントから、特定の業界関係者のみを対象とした専門見本市、さらには一企業が優良顧客だけを招いて開催するプライベートショーまで、その形態は様々です。
彼らのビジネスは、出展企業からブースの出展料を、場合によっては来場者から入場料を得ることで成り立っています。成功の鍵は、魅力的な出展企業を数多く集めると同時に、購買意欲の高い質の良い来場者をいかに動員できるかにかかっています。世界的には10万人単位の集客を誇る、業界や地域の一大イベントもあり、開催地の経済を強く支えることもあります。

旅行会社(旅行企画・主催)- 報奨・研修旅行のスペシャリスト
一般的な観光旅行とは一線を画し、MICEの「I」にあたるインセンティブツアー(報奨・研修旅行)を専門に企画・実施するのがこの分野の旅行会社です。これは、企業が優秀な成績を収めた社員や販売代理店などを対象に、報奨として提供する特別な旅行を指します。その目的は、参加者のモチベーション向上です。豪華なホテルでの滞在、普段は体験できない特別なアクティビティ、華やかな表彰式などを通じて、参加者の企業への忠誠心やさらなる意欲向上を促します。
近年ではその目的がより多彩に戦略的になっています。「報奨」という側面に加え、「チームビルディング(組織力強化)」や「取引先との関係強化」といった目的が重視されるようになっているのです。例えば、海外本社を訪問するプログラムや、現地の先進的な工場を視察する研修などを組み込むことで、企業の成長に資する投資としての側面が強まっています。このため、企画担当者には、旅行の知識だけでなく、企業文化や人材育成に関する深い理解も求められます。
ほかにも研修旅行、開発合宿、企業行事、視察旅行など幅広いビジネス旅行の手配や主催でMICEを支えます。
DMC – 開催地の魅力を最大限に引き出す地域専門家
DMC(Destination Management Company/デスティネーション・マネジメント・カンパニー)は、特定の開催地(デスティネーション)に関する深い専門知識を持つ、地域密着型のプロフェッショナルです。その地域ならではの文化体験、特別なツアー、交通手段の手配などを通じて、イベントの参加者に忘れられない体験を提供します。
PCOが会議全体の運営を担うのに対し、DMCは「開催地」そのものの魅力を最大限に引き出すことに特化しています。PCOが世界中のどこでも会議を運営できるのに対し、DMCは特定の地域に根ざして活動するのが特徴です。PCOや企業のイベントプランナーと連携し、彼らが実現したいと考えるプログラムを、その土地ならではの形で具体化する役割を担います。
DMCと似ている言葉に、DMOがあります。
DMO(ディーエムオー)とは、Destination Management/Marketing Organizationのことです。日本語では「観光地域づくり法人」のことです。官民連携して、地域の魅力を引き出し、持続可能な観光地域づくりを推進します。

一般企業(会議・イベント担当部門)- 自社イベントを企画・運営
多くの大企業には、自社が主催する様々なMICEイベントを企画・運営する専門の部署が存在します。会社によって、担当する部署は異なりますが、総務部門や広報部門が担うケースが多いのではないでしょうか。
株主総会、全社員が集まるキックオフミーティング、集合研修といった社内向けのイベントから、新製品発表会、顧客向けセミナー、記者会見、周年行事といった社外向けのイベントまで、その内容は多岐にわたります。これらのイベントを成功させるために、企画立案から予算策定、外部の専門会社(PCOやイベント制作会社など)との連携まで、社内の担当者が中心となってプロジェクトを推進します。
学術団体・協会 – 会員向けの学術大会や総会を主催
医学会や工学系協会といった学術団体や専門家団体は、MICEの「C」、すなわちConvention(国際会議、学会)の主要な主催者です 。彼らの目的は、会員が研究成果を発表し、最新の知識を共有し、ネットワークを構築する場を提供することにあります。年に一度の学術大会は、その団体にとって最も重要なイベントです。こうした団体は、MICE業界の様々な専門会社にとっては大切な「顧客」の一つであり、彼らのニーズに応えることが、多くのMICE関連ビジネスの起点となります。

MICEイベントが開催される場所
物理的な空間からデジタル空間まで、MICEが開催されるる「舞台」には様々な種類があります。それぞれの「場」が持つ特性が、イベントの性格を決定づけます。
コンベンションセンター・国際会議場 – 大規模会議・学術大会の拠点
これらは、数千人規模の大会や国際会議を開催するために専用に設計された大規模施設です。巨大なホール、多数の分科会室、最新の音響・映像設備などを備え、まさにMICE開催都市の「顔」となる存在です。東京国際フォーラムや国立京都国際会館などがその代表例で、MICEの「C」を支える中核的なインフラと言えます。
もちろん、規模の大きさだけが重要なわけではありません。都心のビル内の都市型会議室、自然豊かな環境で会議を行える施設など個性的な施設が全国に存在します。
展示会場・見本市会場 – 大規模展示会に特化した空間
東京ビッグサイトや幕張メッセに代表されるこれらの施設は、広大な無柱空間を持つことが最大の特徴です。MICEの「E」にあたる大規模な展示会や見本市の開催に特化しており、何百、何千もの出展ブースを自由にレイアウトできる柔軟性を持っています。大型の機械や展示物の搬入・搬出にも対応できる、強力なロジスティクス機能も備えています。また、地域のアリーナや体育館が展示会場の役割を担うこともあります。

ホテル、宿泊施設 – 宿泊から会議・宴会までワンストップで提供
ホテルなどの宿泊施設は、MICE業界において極めて重要な役割を担うプレーヤーです。参加者の「宿泊」機能だけでなく、大小様々な「会議室」や「宴会場」を自前で保有しており、会議、宿泊、食事、パーティーまでを一つの場所で完結できる「ワンストップ・ソリューション」を提供します。
この利便性は、参加者の満足度を高めると同時に、主催者の運営負担を大幅に軽減します。特に、イベントに付随して開催される懇親会やレセプションパーティーの会場として、ホテルの宴会場は頻繁に利用されます。ホスピタリティのプロフェッショナルである、彼らは「会場」を貸すだけではなく、おもてなしも重要なサービスとして提供します。

ユニークベニュー – 美術館・庭園など特別な体験を演出する施設
ユニークベニューとは、本来はイベント会場として作られていないものの、その場所ならではの特別な雰囲気や体験を提供できる会場のことです。美術館や博物館、歴史的建造物、城郭、日本庭園、水族館などがこれにあたります。
その目的は、参加者に忘れられない「特別な体験」を提供し、イベントの価値を高めることです。たとえば、京都の二条城でレセプションパーティーを開催したり、美術館を貸し切ってガラディナーを行ったりすることで、大きな感動と記憶を参加者に与えることができます。
このユニークベニューの活用は、単なるイベント演出手法にとどまらない、より戦略的な意味合いを持っています。政府や観光庁もその活用を積極的に推進しており、これはMICEを「地域の魅力発信」と「地域活性化」のツールとして捉えていることの表れです。ユニークベニューでのイベントは、参加者にその地域の歴史や文化を深く体験させ、開催都市のブランドイメージを強く印象付けます 。
オンライン・バーチャル会場プラットフォーム – デジタルMICEの中心
物理的な会場のデジタル版とも言えるのが、オンライン・バーチャル会場プラットフォームです。これらは、オンラインイベントやハイブリッドイベント(リアルとオンラインの融合型)を実現するためのソフトウェアやサービスを指します。
単なるビデオ会議ツールとは異なり、バーチャルなロビーや展示ブース、参加者同士が交流できるネットワーキングラウンジ、リアルタイムの質疑応答機能など、MICEに特化した機能を備えています。コロナ禍を経てその活用は一気に加速し、今やMICEエコシステムに不可欠な存在となりました。時間や場所の制約を超えて世界中の人々が参加できるため、MICEの新たな可能性を切り拓いています。いわゆるメタバースも、イベント開催の場として利用されるケースが増えています。

MICEイベントの運営・制作を担う会社
ここでは、イベントの企画という「設計図」を、現実に形にしていくプロフェッショナルたちを紹介します。
イベント企画・制作会社 – 心を動かす体験を創出するクリエイター集団
PCOが会議全体のロジスティクスを管理するのに対し、イベント企画・制作会社は、イベント内の特定の「体験」を創造することに特化しています。開会式や表彰式、ガラディナー(晩餐会)といった、参加者の心を動かすハイライト部分の企画、演出、制作を担当します。イベント全体のコンセプト開発、舞台デザイン、タレントやアーティストのキャスティング、進行台本の作成、当日のショーディレクションまで、イベントのクリエイティブ面を全面的に担う、いわば「演出家」や「プロデューサー」のような存在です。

展示会装飾・施工会社 – ブースデザインから会場設営まで担う
展示会において、出展企業の「顔」となるブースや会場の内装をデザインし、実際に造り上げる専門家集団です。
彼らの仕事は、まず出展企業の目的(新規顧客獲得、ブランド認知向上など)をヒアリングし、来場者の目を引き、かつ機能的なブースデザインを提案することから始まります。その後、部材の製作、会場への搬入、現場での施工、そして会期終了後の撤去までを一貫して行います。近頃では単なるブース施工にとどまらず、集客のためのマーケティング支援や、ブース内で使用する映像コンテンツの制作など、出展効果を最大化するための総合的なパートナーとしての役割も増えています。
映像・音響・照明会社 – イベントの演出を技術で支える
AV(オーディオ・ビジュアル)会社とも呼ばれ、イベントの演出に不可欠な映像、音響、照明の機材と専門オペレーターを提供する技術のプロフェッショナルです。講演者の声が明瞭に聞こえること、プレゼンテーションがスクリーンに鮮明に映し出されること、舞台が効果的にライトアップされること。これら全てが、イベントの成否を左右します。彼らは、機材のレンタルから現場でのオペレーションまで、イベントのテクニカル面をトータルで支えます。テクノロジーの進歩にともない、イベントのライブ配信や収録、複数のスクリーンを同期させる複雑な映像演出など、その役割はますます高度化・多様化しています。
ITサービス・システム開発会社 – MICEのDX(参加登録、アプリ開発等)を推進
MICE業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を牽引する、縁の下の力持ちです。イベント運営を効率化し、参加者体験を向上させるための様々なソフトウェアやシステムを開発・提供しています。「イベントテック」の分野とも呼ばれます。
よく利用されるのは「オンライン参加登録システム」です。これにより、参加申込から参加費の決済(クレジットカード、コンビニ払いなど)、各種セミナーの予約、QRコード付きの参加証や領収書の自動発行まで、すべてをオンラインで完結させることができます 。また、学術大会では、研究論文の投稿や査読(専門家による審査)を管理するシステムも不可欠です。
主催者、出展者にとっても、DX推進は重要なテーマです。ESGを重視するシーンが増え、サステナビリティがMICEにも求められています。DXを進めるテクノロジーは、これらの課題を解決するための重要なツールです。

MICEを支える専門サービスを提供する会社
一つのMICEイベントを成功させるためには、さらに多くの専門家たちの力が必要です。ここでは、イベントを円滑かつプロフェッショナルに運営するための、様々なサポート企業を紹介します。
同時通訳・翻訳サービス – 言葉の壁をなくすコミュニケーションの要
国際会議において、なくてはならないのが、講演者の話す内容をリアルタイムで通訳する「同時通訳」や、文書を翻訳するサービスです。これには、高度な語学力を持つ通訳者の手配はもちろん、通訳者が入るための防音ブースや専用機材、参加者が通訳音声を聞くためのレシーバーといった専門機材の提供も含まれます。オンライン会議に対応したリモート同時通訳(RSI)のプラットフォーム提供も重要なサービスです。
ケータリング・飲食サービス – 食で参加者の満足度を高める
会議中のコーヒーブレイクやランチのお弁当(ランチョンセミナー)、そしてパーティーでの華やかなビュッフェ料理まで、イベントにおける全ての飲食を提供するのがケータリング会社です。食事は、参加者の満足度を大きく左右する重要な要素であり、ネットワーキングを促進する大切な機会でもあります。近年では、マグロの解体ショーといったライブクッキングや、地域の食材を使ったメニュー、サステナビリティに配慮した料理など、食を通じてイベントに付加価値を与える提案が増えています。
最近のイベントではユニークなメニューを提供する色とりどりキッチンカーもよく見かけます。来場者、出展者にとっての楽しみのひとつです。すっかりイベントには欠かせない存在になっています。

輸送・ロジスティクス – 機材や展示品の国際・国内輸送を担う
展示会で使われる機材や製品、学術大会で発表される精密機器など、イベントに関わる物品の輸送を専門に行う会社です。海外への輸送には、税関手続きやATAカルネ(物品を一時的に非課税で輸出入するための通関手帳)の申請といった専門知識が不可欠です。出展企業のブースまで直接、時間通りに物品を届ける「ドア・ツー・ドア」のサービスを提供することで、出展者が本来の業務に専念できる環境を整えます。
人材派遣・警備会社 – スムーズで安全な運営をサポート(受付、誘導、警備)
イベント当日の運営には、多くのマンパワーが必要です。受付や会場案内、参加者の誘導などを行う運営スタッフを派遣するのが人材派遣会社です。また、来場者の安全確保、入退場管理、会場内の巡回などを行うのが警備会社です。彼らのプロフェッショナルな対応が、イベントのスムーズな進行と安全な環境を実現し、参加者に安心感を与えます。
印刷・デザイン・ノベルティ制作会社 – イベントのブランド価値を向上させる
イベントの「世界観」を形にするお仕事です。会議のプログラムやポスター、会場内の案内サイン、参加者の名札などのデザイン・印刷を手がけます。イベントの記念品や販促品となるノベルティグッズの企画・制作も重要な役割です。企業ロゴの入ったトートバッグやボールペン、オリジナルのお菓子などを配布することで、参加者の満足度を高め、イベントや企業のブランド認知度を向上させる効果があります。
メディア – MICEやイベントを取り扱う媒体
業界の動向を深く掘り下げ、専門的な情報を提供するメディアです。MICEや展示会、イベントを主に取り扱うものから、広く観光分野全体を取り扱うものがMICE分野を報じることもあります。
自動車メディアが自動車関連の展示会やイベントを取り上げることもあり、展示会をレポートするメディアは多数あります。

MICEの誘致や業界の発展を担う公的機関・団体
個々のイベントを支える企業だけでなく、MICE業界全体を動かし、発展させる役割を担う公的な機関や団体が存在します。
コンベンションビューロー(CVB)- 都市のMICE誘致活動を担う司令塔
コンベンションビューロー(Convention and Visitors Bureau, CVB)は、特定の都市や地域をMICEの開催地として国内外にアピールし、イベントの誘致活動を行う中核組織です。多くは自治体や地域の経済団体、民間企業が出資する官民一体の組織で、その都市のMICEに関する「営業・マーケティング部隊」と言えます。
主な活動は、開催が見込まれる国際会議などの情報を収集し、大学教授など国内の関係者と協力して誘致提案書を作成する「誘致活動」、誘致が決定したイベントに対して補助金などの財政支援や、地元の専門業者の紹介などを行う「開催支援」、そして、自都市の魅力を世界に発信する「プロモーション活動」です。東京観光財団(TCVB)や大阪観光局、福岡観光コンベンションビューローなどが代表的な例です。
政府・自治体の観光関連部署 – 国や地域全体のMICE振興を推進
国土交通省 観光庁などの国の機関や、各都道府県・市町村の観光関連部署は、国や地域全体のMICE振興戦略を策定し、推進する役割を担います。
例えば、国としてMICE誘致のためのブランドを策定したり、特に競争力の高い都市を「グローバルMICE都市」として選定し重点的に支援したりします。また、日本政府観光局(JNTO)を通じて、海外でのプロモーション活動や、国際会議の誘致・開催支援など、国を挙げてMICE産業を後押ししています。自治体にはMICE推進室といった、MICEを掲げる部署や担当者が設置されるケースも増えています。MICEには分野によって、文部科学省、経済産業省、国土交通省など多くの省庁が関わっています。これは各自治体においても同様です。

業界団体 – 業界の発展とネットワーク構築に貢献(日本コンベンション協会、日本展示会協会など)
これらは、MICE業界で働く企業や個人自身が加盟する団体です。業界の地位向上、情報交換、人材育成、そして政府への政策提言などを行います。
- 一般社団法人 日本コンベンション協会(JCMA): PCOをはじめ、MICEに関わる幅広い事業者が加盟する中心的な団体。業界の声をまとめ、発展のための活動を行っています。
- 一般社団法人 日本展示会協会(JEXA): 展示会の主催者や関連サービス企業が中心となり、展示会業界に特化した課題解決や振興に取り組んでいます。
これらの団体は、MICE業界が成熟した一つの産業であることを示しています。業界全体の連携を深めるための交流会を開催するなど 、その活動は非常に活発です。MICE業界でキャリアを築きたい人にとって、こうした団体のイベントに参加することは、最新の動向を学び、業界のキーパーソンと繋がるための絶好の機会となるでしょう。

まとめ: MICE業界で働くということ – 連携で未来を創る仕事
ここまで見てきたように、MICE業界は実に多様な専門家たちの集合体です。すべてをご紹介できたわけではありません。一つのイベントが成功する背景には、企画、運営、会場、制作、技術、飲食、輸送、広報といった、数えきれないほどのプロフェッショナルたちの連携プレーがあります。
まさに「チーム」のお仕事です。プロジェクトマネージャーからクリエイター、ITエンジニアからマーケター、そして公的機関の職員まで、実に幅広い職種とスキルが求められる世界です。
MICEは、単に人を集めるだけではありません。新たなビジネスを生み、イノベーションを加速させ、文化交流を促進し、地域経済を潤します。この記事が、そんなダイナミックで社会貢献度の高いMICE業界への扉を開く、きっかけとなれば幸いです。世界中の人々を繋ぎ、地域や産業の未来を創る仕事が、あなたを待っています。
