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【CES 2026】1月6日~9日アメリカ・ラスベガスで開催 その歴史から紐解く世界最大のテクノロジー見本市 AIとモビリティが拓く未来を体現

CES(Consumer Electronics Show)は、毎年1月に米国ラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジー展示会です。かつて家電見本市として始まったこの巨大な集まりは、いまや「人類の課題解決(Human Security for All)」を主軸に据えた、全産業を網羅するイノベーションのプラットフォームへと進化を遂げました。2026年のCESは2026年1月6日(火)~1月9日(金)に開催されます。AIが「生成」から「行動」へと進化する歴史的な転換点となり、モビリティやデジタルヘルスなど、未来の技術トレンドが具体的に示される場として、世界中のビジネスリーダーから熱い注目を集めています。
そんなCESを知ってる人はおさらいを兼ねて次のCESを知るために、知らない人はCESとは何かを知るために、少しばかりお付き合いください。

Consumer Technology Association (CTA)
Consumer Technology Association (CTA)

CESとはいったい何がすごいのか。世界最大のテックイベントの役割

CESは、コンシューマーテクノロジー分野で世界最大規模の展示会であり、毎年1月にネバダ州ラスベガスで開催されています。主催は、Consumer Technology Association(CTA)。このイベントは、世界のテック業界が一堂に会し、その年の技術のアジェンダを設定する場と称されるほど、影響力が大きいイベントです。

CESは、最新の技術トレンドやコンセプトを発表する場として機能しており、世界的な大企業やスタートアップが参加します。AI(人工知能)、モビリティ、ヘルステック、IoT(モノのインターネット)、デジタルヘルス、サステナビリティなど、多岐にわたる分野の最先端技術が世界各国から集結し、世界中のメディアが最も注目するカンファレンスとして知られています。2025年のCESでは、4,500社を超える出展企業と14万人を超える来場者を集めました。

Consumer Technology Association (CTA)
Consumer Technology Association (CTA)

CESの歴史と進化の軌跡 ラスベガス開催で変貌を遂げる

CESは1967年にニューヨークで第1回が開催されました。当時は、出展社数14社、来場者数も約17,500人という規模で、ポケットラジオやブラウン管テレビが主役の純粋な見本市としての役割を果たしていました。

CESの運命を決定づけたのは、1978年に開催地を現在のラスベガスに移転したことです。ラスベガスという都市が持つエンターテインメント性と巨大な収容能力は、CESを単なる商談の場から、世界中のメディアが注目する「ショーケース」へと変貌させる触媒となりました。この舞台からは、1970年のVCR(ビデオカセットレコーダー)、1981年のCDプレーヤー、1998年のHDTV(高精細テレビ)など、現代の生活の基礎を築いた革新的製品がデビューしています。

21世紀に入ると、CESの主役はAV機器からIT、通信、そしてモビリティへと急速に拡大しました。2010年代に入ると自動車メーカーの出展が急増し、自動運転技術やコネクテッドカーの展示により、CESは「ラスベガス・モーターショー」の異名をとるようになります。この産業の多様化を背景に、主催団体は2015年に名称を「Consumer Electronics Association」から「Consumer Technology Association(CTA)」へと変更し、「エレクトロニクス」というハードウェアの枠組みを超え、「テクノロジー」という広義の概念で産業を捉え直すという思想的基盤を確立しました。

Consumer Technology Association (CTA)
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CES 2026の展望 AI実装と産業の深化

CES 2026は、2026年1月6日(火)から1月9日(金)まで、米国ラスベガスで開催されます。2026年のCESを貫く最大のテーマは、「AIの実装(Implementation)」です。

Agentic AIとPhysical AIが物理世界を変革

2026年のAIトレンドの中心は、「Agentic AI(エージェンティックAI)」へと進化することが予測されています。これは、単にプロンプトに基づいて答えを生成するだけでなく、AIが自律的に目標を設定し、推論し、複数のタスクを実行して完結させるシステムを指します。

また、デジタル空間のAIモデルを物理的なロボットや機械に実装する「Physical AI(フィジカルAI)」が、工場やインフラを書き換える「インダストリアル・メタバース」と融合します。このトレンドを象徴するように、基調講演者には、AI、デジタルツイン、オートメーションが産業を変革すると語るSiemens AGのCEO、ローランド・ブッシュ氏が名を連ねています。さらに、世界最大の建設機械メーカーであるCaterpillarのCEO、ジョー・クリード氏の登壇も、テクノロジーの主戦場が社会インフラへと移行したことを明確に示しています。

Consumer Technology Association (CTA)
Consumer Technology Association (CTA)

モビリティの進化と生活空間の変革

モビリティ分野も2026年の主役の一つです。ソニー・ホンダモビリティは、試作EV「AFEELA(アフィーラ)」を進化させ、車内を移動するエンターテインメント空間・オフィス空間として活用する近未来車を発表すると見られています。車内のAIアシスタントが運転だけでなく乗員の予定管理や余暇の提案までこなすなど、車が“第三の生活空間”になるコンセプトが具体化してきています。

日本のHondaは、新たなEVグローバルブランド「Honda 0 Series」の第一弾となる「Saloon」と「SUV」の市販モデルを発表するのではと噂されています。はたしてどうなるでしょうか。新作ゲームが発表される見本市のようなワクワク感があるのもCESです。

デジタルヘルス、サステナビリティの拡張

CES 2026でも、「Human Security for All(HS4A)」という、人類の課題解決を主軸としたテーマが継続されます。食料安全保障、ヘルスケアイノベーション、環境保護など、巨大な市場ポテンシャルを持つビジネス領域が提示されます。特にデジタルヘルス分野はここ数年のCESで存在感を増しており、「Digital Health Summit」といったイベントも開催されています。遠隔医療や、高齢化に伴うエイジテック(高齢者向けテクノロジー)など、社会課題の解決に直結する技術の展示が増加しています。


日本パビリオンの躍進と世界への挑戦

CESにおける日本企業の存在感は年々高まっており、特にジェトロ(日本貿易振興機構)が支援するスタートアップパビリオンが熱い視線を浴びています。ジェトロは、会場内のスタートアップエリア「Eureka Park(ユーレカパーク)」にJapanパビリオンを設置し、日本の有望スタートアップの海外展開を支援しています。Eureka Parkは、The Venetian Expo Las Vegasに位置し、世界中のスタートアップが集結する「イノベーションの揺りかご」です。

CES 2026では、日本発スタートアップ31社の出展が決定しており、Japanパビリオンはメインストリート沿いに設置される予定です。出展企業は、AI、Health Tech、空間コンピューティング(AR/VR/XR)、宇宙・素材、エンタメなど、多様な領域から集まっています。

↑CES2026 JAPAN PAVILIONに選出されたPOCKET RD社「AVATARIUM Portable」。「筐体の前に立つだけで瞬時に自分そっくりのアバターが生成され、様々な仮想体験コンテンツを楽しめる新感覚デバイス」ということです。(同社プレスリリースより)

イノベーションアワード受賞企業の快挙

CESでは、出展プロダクトの中で特に高く評価された製品に対し、CES Innovation Awardsが授与されます。アワードの受賞は、企業の国際的な知名度向上やビジネスマッチングの促進に直結し、グローバル展開の大きな追い風となります。

CES 2026では、ジャパンパビリオン出展企業のうち少なくとも4社がイノベーションアワードを受賞しています。
世界初の特許取得クラウドストリーミング技術で、無制限のカメラ映像をブラウザから自由に視点をスワイプして切り替えられるプラットフォームを提供するAMATELUS INC.(Content / Entertainment部門受賞)、東京大学と三菱ケミカルグループの研究成果から生まれた、脳と身体の協調に特化したトレーニングツールを提供するSHOSABI inc(Sports / Fitness部門受賞)、立位姿勢中に制御された微振動を与え、わずか1分で転倒リスクを定量的に評価する世界初のシステムを提供するUNTRACKED inc(Accesibility/ Longevity部門受賞)などが含まれます。

ジェトロは、出展企業に対し、デモブース出展費、装飾・施工費、入場チケット代などの費用を負担し、ピッチ機会の提供、メディアイベント参加支援、イノベーションアワード取得支援、英語トレーニングの提供など、包括的なサポートを実施しています。

Consumer Technology Association (CTA)
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未来のビジネス、テクノロジーの羅針盤となる CES 2026

CES 2026は、AIが物理世界に解き放たれ、モビリティが新たな生活空間となり、テクノロジーが人類の安全保障を支えるインフラとなる未来を、具体的な形として私たちに見せてくれるのではないでしょうか。単なる家電展示会と枠を超え、建設、農業、医療、金融、広告など、あらゆる産業がテクノロジーを介して交わる「課題解決型」のイベントへと進化しました。日本のスタートアップにとっても、この世界的な舞台は、自社の技術がグローバルな文脈でどのような価値を持つのかを問う真剣勝負の場であり、世界への登竜門となっています。ビジネスパーソンは、CES 2026が示す未来の羅針盤に注目することで、来るべき変革の波を知ることができるでしょう。

CES 公式Wenbサイト https://www.ces.tech/

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