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【SXSW 2025】3/7~15開催/米国テキサス州オースティンで開催される、世界最大級のビジネス、カンファレンス、フェスティバル(2/28更新)

毎年3月、アメリカ・テキサス州オースティンで開催される「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」は、音楽、映画、テクノロジー、文化、教育といった多彩な分野が交差する複合イベントです。1987年に音楽祭として始まり、時代とともに進化を遂げながら、今や世界中のクリエイターやイノベーターが集う場となりました。2025年も、その魅力は健在。オースティンの街に新たな風を吹き込みます。本記事では、SXSWの概要、2025年の見どころ、そして開催情報について詳しく紹介します。

Audible Sound Experience – SXSW2024 – Photo by Natalie Guillot(プレスリリースより)

SXSWとは?:多様なコンテンツが融合する世界的イベント

イベントの成り立ちと進化:ダウンタウン全体が会場となるような

SXSWは、1987年に音楽祭としてスタート。その後、映画とインタラクティブ分野を加え、現在ではテクノロジー、音楽、映画、教育、文化など幅広い領域を網羅する9日間の大規模イベントへと成長しました。一般的な見本市・展示会とは異なり、交流やネットワーキングが盛んで、音楽祭・映画祭の開催、スタートアップ支援の要素が集まります。ダウンタウン全体で様々なイベントも開催され、9日間でのべ50万人が参加するお祭りのようなイベントです。

  • 音楽フェスティバル:ノラ・ジョーンズ、エド・シーラン、ビリー・アイリッシュといったアーティストが、無名時代にSXSWでの出演を機にブレイクしました。過去に日本からもPerfume、Puffy、水曜日のカンパネラ、東京スカパラダイスオーケストラなどが参加しています。
  • 映画・映像祭:新作映画や映像作品が世界中から集まり、クリエイターや映画ファンにとって重要な交流の場となっています。
  • テクノロジーとイノベーション:TwitterやSiriのように、SXSWで発表され、後に世界的成功を収めた事例も多く、未来のトレンドが生まれる場として注目されています。

グローバルな交流の場:アメリカ以外でも開催

SXSWはオースティンに留まらず、シドニーやロンドンなどでも開催され、その影響力を拡大しています。多様なバックグラウンドを持つ参加者が集まり、新たなコラボレーションが生まれる場となっています。経済効果も数百億円規模にのぼり、産業の活性化にも貢献しています。

10/13~10/19「SXSW SYDNEY 2025」がシドニーで開催

SXSW Sydneyは、2023年から毎年10月に開催されるアジア太平洋地域最大級のクリエイティブイベントです。テクノロジー、音楽、映画、ゲームなど多彩な分野の革新と創造性を称え、アイデア交換やパートナーシップ構築の場を提供します。オースティン以外で初めて開催されたSXSWとして、地域特有の文化や景観を活かした独自のプログラムを展開。規模はオースティンに比べ小さいものの、無料イベントや地元コミュニティとの連携を強化し、新しい試みを積極的に取り入れています。


SXSW 2025:今年の注目ポイント

2025年のSXSWは、3月7日から15日まで開催されます。今年も最先端の情報やアイデアが発信され、世界中のクリエイターやビジネスリーダーが集います。

SXSW 2025 開催概要
開催期間:2025年3月7日~15日(9日間)
開催地:アメリカ合衆国 テキサス州オースティン
SXSW公式サイト:https://www.sxsw.com/

豪華スピーカー陣によるカンファレンス

SXSW 2025には、以下の著名なスピーカーが登壇予定です。

  • Amy Webb:未来学者としてテクノロジーと社会の変革について講演。
  • John Maeda:デザインとテクノロジーの融合に関する深い洞察を提供。
  • Johanna Faries(Blizzard Entertainment CEO):エンターテインメント業界の最新動向を解説。
  • Dr. Peter Attia:健康と長寿に関する最先端の研究成果を発表。
  • 小島秀夫監督:『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』の最新情報を世界初公開予定。

各分野の先駆者たちが、未来のトレンドや新たなアイデアを語ることで、参加者に新たな視点と刺激を提供します。

Surfbort photo by Renee Dominguez

音楽シーンの新たな発掘

SXSW Music Festivalは、次世代アーティストの登竜門としても知られています。過去にはBillie EilishやDua Lipaがここからブレイクしました。今年も新たな才能が発掘されることでしょう。日本からも多くのアーティストが参加し、国際的な音楽シーンに挑みます。

SXSWへの参加方法は大きく3つあります

  • バッジ(チケット)の購入:早期購入割引や団体割引があり、費用を抑えることが可能。
  • 出展:企業や団体が新たな製品・サービスを展示し、世界にアピール。
  • 応募:Musicアーティスト、Film & TV作品、スタートアップPitch、イノベーションAwardなど、各分野での応募枠が設けられています。

また、日本向けの情報として、「SXSW Japan」がニュースレター「ROAD to SXSW」を配信しており、最新情報をリアルタイムで入手できます。
ニュースレターはこちらから無料で登録できます。
https://miraiyoho.us9.list-manage.com/subscribe?u=f8fea133320d97d65da3a9f75&id=dbb18bd017

経済効果と文化交流

SXSWの開催期間中、オースティンには約380億円規模の経済効果がもたらされるとされています。国内外からの参加者が集まり、地元経済活性のみならず、文化の交流と発展にも寄与します。世界的なビジネスチャンスやクリエイティブ産業の発展にも影響を与えています。


SXSW Japan Office 2/26リリースより

日本からの出展企業・団体が過去最多24社。Music Festival出演、日本のアーティストは21組

今年は日本勢が過去最多となる出展や登壇を実現し、注目度がさらに高まっています。日本からは24社の企業や団体が出展し、SXSW Expoにおいて12ブースを設置するなど、先端技術やクリエイティブなサービスを国内外に向けて発信します。また、音楽フェスティバルには日本から21組のアーティストが出演し、Mohawk会場では初の2ステージ制ショーケースが実施されるなど、ライブパフォーマンスの面でも新しい試みが行われます。

予定されているカンファレンスセッションは、1,500以上。ゲームクリエイターの小島秀夫監督がFeatured Speakerとして登壇するなど、著名なスピーカーが多数参加予定です。その他、AI、ロボティクス、バイオテックなど、最先端技術に関するセッションも多数用意され、日本からは多くの研究者やクリエイターが国際的な舞台で意見を発信します。

スタートアップピッチ大会「SXSW Pitch」では、日本の企業2社(「MUSE」「MyEndoscope」)がファイナリストに選出されました。SXSW Innovation Awardsでは、住友金属鉱山の「SOLAMENT」が“WTF (What the Future)”カテゴリーでノミネートされ、今後の展開が注目されます。

京都発のオンライン地図プラットフォーム「Stroly」が今年も公式マップスポンサーとしてオースティンの最新マップを提供。来場者がイベント会場や各ブースをスムーズに把握できる環境が整備されます。最新情報や詳細なスケジュールについては、SXSW公式サイトおよびSXSW Japan公式ウェブサイトで随時更新される予定です。

出展企業一覧(アルファベット順)

◎AICHI JAPAN
 Prodrone Co., Ltd.
 Tetra Tokyo Inc.
 VFR Inc.
◎Casio Computer Co., Ltd.
◎Gadandan.Inc
◎Innovative Space Carrier
◎JRC Engineering Co., Ltd.
◎Kyoto Japan
 ConnectFree Corporation
 KEIHOKU PRECUT INC
 KYOTO SHISAKU NET
 MITSUFUJI CORPORATION
 Metro Weather Co., Ltd.
 Next Core Technologies, Inc.
 SAKIGAKE-Semiconductor Co., Ltd.
 Tomorrow Never Knows GIA
◎NAKAKITA SEISAKUSHO CO., LTD.
◎NHK Technologies, Inc.
◎Sumitomo Metal Mining Co., Ltd.
◎TechBiz by DCAJ
 CyberNamuNamu
 HKSK
 PocketRD
◎Tokyo Broadcasting System Television, Inc.
◎TOKYO NODE X NIPPON TV

注目の出展企業 2/28更新

パナソニックHD:IoT家電で切り拓く未来のSTEAM教育

パナソニックHDは、MIT Media Labでの研究から生まれたSTEAM教育プログラム「Scratch Home School」のトライアル提供を開始。IoT家電を活用し、プログラミングで調理や照明を操作する独自の教材を導入。子どもたちが生活に密着したテーマを通じて、化学や生物、アートなど幅広い分野の学びと創造性を自然に育むことを目指しています。2024年9月から米国St. Agnes Schoolで実証授業を行い、2025年3月3日~5日の「SXSW EDU 2025 Expo」では米国初の展示を実施。ブースでは、プログラム可能なオーブントースター、照明システム、及び自然物から音を生成するツールなどを展示し、来場者が自由に操作できる体験を提供。今後もSTEAM教育の課題解決に向け、教育機関や企業との新たなパートナーシップを模索し、未来の教育環境の構築に貢献していきます。(2/28追加)

Scratch Home School ~パナソニックの学校~ Webサイト
https://laboratory.jpn.panasonic.com/project/hclsteam

森ビル:虎ノ門ヒルズの情報発信拠点「TOKYO NODE」と日テレ共創ラボが共同出展

森ビルが運営する虎ノ門ヒルズの情報発信拠点「TOKYO NODE」と日本テレビホールディングスの共創ラボは、「SXSW 2025」に共同出展します。TOKYO NODE LABと日テレ共創ラボの先進的なプロジェクトが体験型コンテンツを通して紹介されます。(2/28追加)

TOKYO NODE LABは、虎ノ門をダイナミックなデジタルツインの街へと変革するARアプリ「TOKYO NODE Xplorer」や、ボリュメトリックビデオ技術を活用した全身3D動画配信サービス「MY SPRITE」、さらにはリアルとデジタルを融合したエンターテインメント空間「TOKYO NODE DIGITAL TWIN HALL」を展示。これにより、虎ノ門の新たな都市体験とコンテンツ創出の可能性を探ります。

TOKYO NODE LAB Webサイト https://www.tokyonode.jp/lab

一方、日テレ共創ラボは、車両位置情報と連動したAR車窓や立体音響を備えた「XRバス」、3Dキャプチャー技術を活用しファンとアーティストの距離を縮めるMRコンテンツ「INITIME BOX」など、移動空間やエンターテインメントの革新を実現するプロジェクトを展開。両者は、領域を超えた多様な企業やクリエイターとの連携を通じ、未来の都市体験やコンテンツの創出に挑戦し、次世代の体験価値を追求します。

日テレ共創サボ Webサイト https://lab.ntvhd.co.jp/


テキサス州・オースティン

SXSWのようなイベントは日本で生まれるのか

SXSWは、音楽祭として始まり、今や世界的なイノベーションの祭典へと成長しました。2025年のSXSWも、豪華スピーカー陣や音楽パフォーマンス、最新技術の展示が集まり、未来のトレンドを体感できる場となります。来場者が多いということで「世界最大級」と謳うイベントは数あれど、こういった街全体がお祭りのようになるイベントは日本では例がありません。筆者はIVS KYOTO 2024でもスタートアップや投資家が集まり、創造的な空気は感じました。しかし、SXSWのように街全体が会場となり、一般市民も参加する形にではありません。

オースティンはテキサス州の州都で人口は100万人足らず。日本でも同規模の都市は各地にあります。大きな会場がなくても、公共交通の発達により街全体を会場にすることができ、アニメ・ゲーム・映画・テクノロジー・音楽・食文化など世界的に人気のある分野での強みを活かすことができます。秋葉原や渋谷、新宿などを舞台に、ポップカルチャー×テクノロジーのイベントといったアイデアはきっとすでにあるのだと思います。
世界の大きなイベントには、街や地域を巻き込むものが多くあります。実現のために必要な、自治体の協力、規制緩和、公共交通の整備が進み、展示会場の中だけではなく地域全体が盛り上がり、注目されるイベントが日本で育つことを期待したいです。

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