歴史的建造物を未来へつなぐ。バリューマネジメントに見るMICEの可能性と若手の活躍【MICEキャリアナビ】
SDGsを体現するMICE事業とは。歴史的建造物活用の最前線を知ろう
MICEの仕事には、会議やイベントを運営するだけではない面白さがあります。地域に残る歴史的建造物を活用し、人が集う場をつくり、次の世代へ文化をつないでいく。本記事では、バリューマネジメント株式会社の取り組みを通じて、MICEの仕事の広がりやSDGsとの関係、そして若手が活躍する現場の実態を紹介します。

歴史的建造物を活かすMICEの仕事
MICEの仕事と聞くと、展示会や会議、企業イベントの運営を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実際には地域の資源を活かし、人が集まる意味のある場をつくる役割も担っています。バリューマネジメント株式会社は、日本各地の歴史的建造物を活用し、ホテル、ウェディング、レストラン、そしてMICE事業を展開しています。建物を保存するだけでなく、人が訪れ、滞在し、交流する場として再生している点が特徴です。
原体験から生まれた歴史的建造物の保全活用
同社の事業の背景には、創業代表の原体験があります。長崎の原爆の日に生まれ、阪神淡路大震災を経験したことから、「失われたものは戻らない」という認識が、現在の事業に結びついています。歴史的建造物や文化を次の世代へつなぐ存在であること。その考え方が、事業の根幹にあります。

ユニークベニューとは何か
歴史的建造物が持つ非日常的な空間は、ホテルやウェディング、高級路線の飲食業と非常に相性が良いという特徴があります。同社はそこからスタートし、さらに商圏を広げるべく観光業へ進出しました。自分たちの強みと特徴を徹底的に磨き上げた結果として、必然的にMICEという領域に出会うことになりました。社内でいち早くMICEという言葉を使い始めたのは2012年頃のことです。
MICEには「ユニークベニュー」というキーワードがあります。
ユニークベニュー(Unique Venues)とは、従来の会議室やホテルの宴会場とは一線を画す、特別な体験を提供するためのイベント会場を指します。歴史的建造物、美術館、産業遺産、自然の中の庭園、さらには水上施設など、通常イベント会場として利用されない場所が該当します。バリューマネジメントは歴史的建造物をユニークベニューとして活用を進めています。
◎ユニークベニューとは?さらに詳しくはこちらから
https://micetimes.jp/mice-9-unique/

最前線で事業を牽引する笠COOの歩み
今回、お話をうかがった笠COOは2009年に入社し、営業やセールスプロモーションからキャリアをスタートしました。その後、宴会事業部の立ち上げやマーケティング、MICE事業部長、総支配人などを歴任しています。現在はCOO(チーフオペレーションオフィサー)として、ウェディングやMICE事業全体を統括しています。歴史的建造物を次世代へ残すという使命のもと、事業を推進しています。
バリューマネジメント株式会社 Chief Operating Officer (COO) 笠 正太郎さん
学校法人大原学園、株式会社リクルート 進学カンパニーなど教育業界の経験を経て、2009年にバリューマネジメント株式会社入社。婚礼事業部・PARTY & MICE部門などの事業部長・マーケティング部長を長年にわたり牽引。組織の成長期において、多様な部門のマネジメントを歴任。バリューマネジメントが運営するバンケット施設およびレストラン事業の全体を統括。各施設の体験価値を最大化するとともに、主力事業の収益基盤を強固にすると共に、新規顧客層へのアプローチを統括します。
バリューマネジメント 公式Webサイト https://www.vmc.co.jp/
なぜ事業そのものがSDGsにつながるのか
多くの企業がリサイクルやフードロス削減などの取り組みを行っていますが、バリューマネジメントの場合は、事業そのものがSDGsに接続しています。同社は新築を原則とせず、既存の建物を保全・活用しています。このビジネスモデルはCO2削減に寄与し、SDGs目標11「住み続けられるまちづくり」にもつながります。結果として、事業活動自体が社会課題への対応となる構造になっています。

若手社員が圧倒的な成長を遂げる環境と働きがい
「働きがい」を追求する組織文化
バリューマネジメントが採用において大切にしているのは、働きがいを重視する人材です。困難なことがあっても素直に向き合える力を求めています。新型コロナウイルスの影響で厳しい時期もありましたが、同社は創業以来成長を続けており、社内にはチャレンジとサポートの両立を目指す文化が深く根付いています。若い社員であっても、本人がやりたいと手を挙げればどんどん挑戦できる環境があります。自ら考え、発信し、行動する人材にとっては、成長の機会が多い環境です。

入社3年目。ユニークベニューの立ち上げを担う若手社員の活躍
若手社員がどのように活躍しているのか。笠COOが次世代のエースとして期待を寄せる入社3年目の延原さんのお話をうかがいました。彼女は学生時代から神戸で行政と関わる活動をしており、高い志を持って入社。1年目はMICEの営業担当として配属され、飛び込み営業などの地道な仕事に苦戦しながらも、工夫を重ねて自ら道を切り開いていきました。



そして現在、福山城 二の丸 福寿会館テラスを活用する事業において、営業の主担当として重要な業務を担当しています。施設をいくらで販売するのか、何人まで収容するのかといった根本的な部分から自分で考え、作り上げています。オープニングレセプションの企画においては、20代半ばという若さでありながら、行政や地元企業、商工会議所などと対等に渡り合い、地域活性化のための交渉を行っています。普通の環境では出会えないような人たちと肩を並べて仕事をし、年齢にとらわれない大きな裁量を持って活躍しています。このような機会が若手に与えられることが、同社の大きな魅力です。
バリューマネジメント笠COOから学生へ向けたメッセージ

人口減少社会における観光業、そしてMICEの可能性
笠COOは、人口減少社会において産業構造の変化を見極める重要性を指摘します。その中で観光業は国策として支えられる産業であり、MICEはその中核を担う領域と位置づけられています。
観光業の中でも、先進国である日本がアジアを代表して世界と戦うための主力となるのがMICEです。
MICEは将来にわたって国を支える基幹産業となることが約束されており、そこで働く人材は日本を背負って立つ存在になります。これから社会に出る皆様には、その最前線で活躍する面白さをぜひ味わっていただきたい」と笠COOは語ります。
AI時代に求められる人の力。カリスマプランナーの誕生への期待
ITや金融といった産業が学生の人気を集めていますが、MICE産業にはそれらとは異なる価値があります。MICEはシステムではなく人の力で価値を提供する仕事です。AIがどれほど進化しても、人と人が出会い、感情を動かし、特別な空間を作り上げるという仕事は絶対になくなりません。むしろAI時代だからこそ、人の力に依存する観光業やMICE産業の価値が改めて見直されていくはずです。
笠COOは、業界を牽引するようなカリスマ的なMICEプランナーの登場を心待ちにしています。誰もが憧れるような有名なプランナーが生まれ、その人が手がけるイベントに多くの人が魅了される。そんな未来のスターが、これから入社してくる若い世代の中から誕生してほしいと願っています。

MICE業界で描く未来と自分自身の可能性
歴史的建造物を活用したMICE事業は、地域資源を活かしながら新たな価値を生み出す取り組みです。そこにはSDGs、地方創生、観光といった要素が重なります。地域に入り込み、多くの人と関わりながらプロジェクトを動かしていく経験は、若手の成長にもつながります。MICEの仕事は、人と地域をつなぎ、場をつくる役割を担っています。
自分の将来において、どのような価値を生み出したいのか。その選択肢の一つとして、MICE業界の可能性を考えるきっかけになるはずです。
バリューマネジメント 会社概要
社名:バリューマネジメント株式会社
設立:2005年2月14日
代表:代表取締役 他力野 淳
所在地:大阪府大阪市北区大深町4番20号グランフロント大阪タワーA 17階
事業内容:歴史的建造物の保存・利活用、ウエディング、レストラン、PARTY & MICE、ホテル運営会社Webサイト https://www.vmc.co.jp/

