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PR/初めての海外ワーケーションは韓国・釜山が最適では?がっつりお仕事・観光も楽しみつつ1週間以上滞在して見えた魅力をレポート タクシー、ホテル、コンビニ、グルメまで…釜山に行きたくなる情報満載

日本に近い外国である韓国の、中でも近い大都市が釜山(プサン)です。時差がなくて、アクセスがよく、気候は穏やかで過ごしやすく、ホテルも安くて、ご飯も美味しくてリーズナブル、人情あふれる市場のお店。インフラは整い、都会的な暮らしに慣れた日本の方には観光はもちろん、ワーケーションや、ビジネスの拠点としても魅力と、優れた条件が揃っています。
編集部では桜咲く季節に1週間以上、現地でご依頼いただいたバーチャルツアー制作の業務を行いながら、ワーケーションを実施しました。本記事では釜山でのリアルなビジネス滞在レポートをお届けします。
※本記事は釜山=大阪航路のパンスタークルーズフェリーの依頼により制作(2025年4月取材)
※長い記事ですので、ぜひブックマークしてご覧ください。

目次

韓国第二の都市・釜山は自然豊かで多彩な顔を持つ 3大エリアは南浦洞、西面、海雲台

奥に見える山に多くの桜が咲いている様子が見えるでしょうか

釜山の人口は約329万人、都市圏人口は400万人を超えます。周辺地域を含めると韓国内の船舶製造の約90%、自動車製造の40%以上を占め、製造業生産の重要地域です。韓国最大の港湾都市であるとともに、KTXなど高速鉄道、航空などインフラが整備されています。古来より日本と朝鮮半島を結ぶ交通の要衝として発展してきました。朝鮮半島では避難民が多く逃れてきて、戦後の韓国発展を支えることになりました。商業都市でもあり、MICEも盛んに開催されています。

訪ねた時期はちょうど「仏誕節(花まつり)」にあたります。旧暦なので日本とは違い5月なのですね。

釜山港と影島を見晴らせる龍頭山公園。桜が咲き、のどかな春の様子は日本のそれと変わりません
旧市街である南浦洞エリアからリゾートの海雲台まで様々な表情を見せ、海から山まで豊かな自然に恵まれた美しい都市です。
次の3つが釜山の代表的なエリアとなります。目的に応じて滞在するエリアを選べますし、各エリアは地下鉄やバス、タクシーでスムーズに移動可能です。少し長めに滞在することで、暮らすように旅するワーケーションの良さをより実感できます。

南浦洞(ナンポドン)、影島(ヨンド):アジアの魅力あふれる市場、路地のグルメが最高

南浦洞一帯は、釜山港を望む絶好のロケーションと多彩な市場文化が魅力です。チャガルチ市場や国際市場の新鮮な海産物が並ぶ屋台通りでは、韓国らしい活気ある風景が楽しめます。歴史を感じる小道にはカフェやアートギャラリーも点在し、夜になるとネオンが煌きます。一方、影島は釜山港大橋を望む静かな漁村の景観が広がるエリア。海沿いの散策路がロマンチックなアクセントを添え、アジアの多様性と表情豊かな風景が同時に味わえる二面性が魅力です。
・ポイント→釜山駅、フェリーターミナルがあり釜山以外の地域への交通アクセスも良好。ベースキャンプのような使い方のできるエリアです。ホテルも安くて、好立地が望めます。

西面(ソミョン):都会的な町並み、各地へのアクセス至便な繁華街

西面は釜山随一の繁華街として知られ、地下鉄をはじめとする交通網が集約された都心部です。デパートやファッションビル、飲食店が立ち並び、若者文化とビジネス機能が共存。大型商業施設の地下街ではショッピングやグルメが充実し、昼夜を問わず賑わいを見せます。出張者向けのホテルも多彩。オフィス街としての側面も併せ持つため、各地へのアクセス至便なビジネス拠点としても重宝されるエリアです。
・ポイント→都会的な雰囲気が魅力。おしゃれなカフェでのお仕事もはかどることでしょう。地下鉄、バスを使っての釜山各地へのアクセスが良好。ビジネス滞在にも向いています。

海雲台(ヘウンデ):開放感あふれるビーチ。釜山リゾート&MICEの中心地

海雲台は韓国屈指のリゾートエリアで、白い砂浜が広がるビーチと澄んだ海が一体となった景観が魅力です。高層ホテルやシーフードレストランが立ち並び、夏にはマリンアクティビティも盛況です。釜山国際映画祭の会場にも近いほか、BEXCOなどの大型コンベンション施設を擁し、MICEの中心地としても注目を集めています。周辺にはアートセンターや水族館、遊歩道が整備され、観光・ビジネス・リゾートの要素が融合した贅沢な滞在が楽しめるエリアです。
・ポイント→ワーケーションとして非日常を味わうなら海雲台が最適。BEXCOでの予定があるのなら、立地的には海雲台で間違いないでしょう。海辺の散策、路地での食べ歩きやショッピングなどリゾートの空気がクリエイティビティを刺激します。


釜山へのアクセスは定期航路:パンスタークルーズの新造客船ミラクル号で

釜山へ渡る手段はいくつかありますが、今回私たちは大阪から釜山への定期航路「パンスタークルーズ」を利用しました。2025年4月には新造客船「ミラクル号」がデビュー。大阪を午後に出港し、翌日午前に釜山に到着。釜山のターミナルは南浦エリアに近く、すぐに行動開始できます。

日本の瀬戸内海を横断します。明石海峡大橋、小豆島、しまなみ海道、関門海峡、対馬と日本の海の景色も存分に楽しめる船旅です

パンスタークルーズの乗船記は別記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
釜山港国際旅客ターミナルは大阪以外にも福岡・カメリアライン、下関からの関釜フェリーも運航しています。

その他のアクセス手段

鉄道:ソウルから2時間半

釜山駅:ソウルからKTXで2時間半、6000円程度です。東京と大阪を新幹線で移動するのに似た距離と時間ですが、新幹線の半額以下です。ソウルだけではなく、他の地域との行き来も手軽です。

飛行機:成田、関空、中部ほか日本各地からの定期便

釜山には金海国際空港があり、日本各地から定期便が運航されています。成田、関空、中部のほか、札幌、福岡、那覇、熊本、松山など全国から釜山への直行便があります。西日本からだと1時間~1時間半、成田からでは2時間15分程度です。


ここからは実際に2025年4月に滞在したときの体験をもとにレポート形式でお伝えしていきます。

ホテル事情:ビジネス滞在なら選択肢は幅広い。ビジネスホテル、ローカルホテル、シティホテルまで。1泊5000円程度から使い勝手のいいホテルでの滞在が可能

釜山は観光地としても人気でラグジュアリーホテルから、ドミトリーのゲストハウスまで選択肢は豊富です。agoda(アゴダ)やBooking.comなどの宿泊予約サイトからの予約はもちろん、Airbnbを使ってのバケーションレンタルもおすすめです。
今回はアジアに強いとされるagodaを使ってホテルを手配しました。海外の予約サイトを使ったことがない方でも比較的使いやすいです。登録されているホテルが多く、写真の点数も豊富です。レビューを参考にして予約すれば大きく「ハズレ」を引くことはないと思います。

参考までに今回利用した中から、ふたつのホテルをおすすめしておきます。金額は利用した際の実際の宿泊料金です。agodaはキャッシュバックがあるので、この表示よりも実質はもっとお得になりました。

haruae hotel(ハルエホテル)

https://www.agoda.com/en-ca/busan-nampodong-haruae/hotel/busan-kr.html
1泊1室あたり5000円前後。南浦洞の国際市場近く。周囲にたくさんの飲食店が並ぶ賑やかなエリアですが、夜朝ともに静かに過ごせます。ホテルスタッフの方がフレンドリーでとても親切。24平米の部屋は十分な広さでバスルームも広々です。デスクが大きく、資料を広げてのPCワークも平気。お昼を食べに出るのもコンビニに行くのも散歩に行くにも便利で楽しい立地。コワーキングスペースやカフェに行く必要がまったくなくて、ここでずっと仕事できます。

サウスバンデコホテル

https://www.agoda.com/en-ca/southvandeco-hotel/hotel/busan-kr.html
1泊1室6500円前後。西面エリアの中心地から徒歩7~8分の場所。ホテルは新しく、デザイナーズホテルのようです。1階に電源のあるスペースがあり、PCでのお仕事が可能です。客室もPCを使うのに十分な広さのテーブルがあります。とにかくおしゃれで、レビュー通りの素敵なホテルでした。ホテル隣にはミシュラン・ビブグルマンのクッパのお店があり、コンビニ、定食屋もすぐ近くにあって便利です。

もちろん、海雲台や西面でシティホテルに泊まるのもアリです。滞在のスタイルに合わせた選択肢があるのが釜山の特長です。


グルメ:街のお店は昼も夜も1000円前後でおなかいっぱいでちゃんと美味しい。韓国料理から和食、洋食、カフェまでお店選びが楽しい

ワーケーションの楽しみはグルメです。異論は認めますが、間違いありません。釜山は食事で困ることはないと断言できるほど、充実しており、しかもかなりリーズナブルです。1000円前後でおなかいっぱいになるボリュームを期待でき、しかも美味しいお店が多いです。

こんなふうにわかりやすく店頭にメニューを置くお店もたくさんあります
韓国ウォンは10で割ればおおよそ日本円に換算できます。このお店なら1000円以下、ということですね

日本よりもチェーン店がずっと少なく、お店の個性があるのが楽しい。席数が多くないお店がほとんどで、メニューは比較的少ないです。そのため食べるものを決めてお店に入るのがいいでしょう。多くは店頭でメニューが写真付きでわかるようになっています。韓国ではひとりで食事するのが難しい、と聞かれた方もいるかもしれませんが、釜山ではあまり心配しなくてもいいです。しかし、1人前でもボリュームが多い料理もあるため、その点は注意が必要です。

オーダーは各テーブルにある端末からというお店も多くて、オーダーの段階で決済をすることもできます。クレジットカードの差込口にカードを挿すだけ。便利な仕組みが日常的に使われていて快適です。韓国語が使えなくても心配はありません。写真はカードを挿して決済している様子。

釜山でいただいた食事をいくつかご紹介

韓国料理を中心に釜山でいただいた食事をご紹介します。「一晩くらいは豪遊する!」と気合を入れて臨みましたが、さくっと入れる気軽なお店で結果的に大満足しました。お酒があまり写っていませんが、ビールもマッコリも焼酎もワインも問題なく楽しめます。

とんでもなく美味しかった南浦洞のチヂミ。おばちゃんの手際も鮮やかで見とれます

南浦洞・ホルモンの塩焼き。店員さんが全部やってくれます、1人前1500円くらい。

クッパは辛いものを避けたいときに選ぶとよいです。小皿がたくさん並ぶのは韓国流。味変用の薬味や調味料も並びます。何度もいただきましたが、もうどこでも美味しいので安心してください。

屋台での買い物も楽しいひととき。南浦洞では毎日屋台が出ていました

西面でいただいた小麦粉の麺を使うミルミョン(冷麺)。釜山の郷土料理のひとつ。さっぱりしていて喉越しがいい

プルコギ丼。赤だしがついてきたのがなんともうれしい

慶州の韓屋村での夕食、ケジャンビビンバ(ワタリガニのビビンパ)。ワタリガニのうまみが限界突破していました。個室の雰囲気のいいお店なのにリーズナブル、素敵です

コンナムルプルコギ、略してコンブル。豆もやしを山ほど食べられます。最後に炒めご飯にしていただくのですが、これが絶品

タコの入った鍋料理、ナクチジョンゴル。ご飯に乗せて食べると辛味がマイルドになってよいのです

日本食レストランでお寿司をオーダー。ネタが大きい。違和感なく食べられる美味しいお寿司です


コンビニ、市場:コンビニは数も多く便利ですがファーストフードはそれほど並んでいません

コンビニは日本より小さめの店舗が目立ちます。小さな店舗は売店といった趣です。大手コンビニチェーンはおもに4つで、CU(シーユー)、GS25 (ジエスイーシボ)、セブンイレブン(韓国ロッテ系列)、emart24。

おにぎりや弁当、サンドイッチのようなファーストフードは日本ほど棚に並んでいません。お菓子や飲料、カップ麺、ちょっとした雑貨程度なら便利。特に自販機が少ない韓国では重宝するでしょう。カード決済できるため、現金は不要です。レジ袋は一般的にはありません。
1+1、2+1といった日本では見ない値引きの札を見かけます。「1+1」とは「1個買うと同じものがもう1個もらえる」販売方式です。たとえば200円のペットボトル2+1なら、3本で200円程度で買えるわけでかなりお得。

サンドイッチ、おにぎりなどは美味しいです。海苔が韓国のりだとそれだけで韓国風。サンドイッチのパッケージは形が崩れなくていいですね。(右)屋台で買って帰ったキンパとチヂミ。キンパ(海苔巻き)は買ってから一口サイズにカットしてくれました。

交通事情:市内外の交通事情は良好

釜山駅のKTX。高速鉄道(日本の新幹線にあたる)で韓国各地への移動はとても快適です。運賃はとても安くて釜山=慶州でも1000円ちょっと。

タクシー:Uber、カカオタクシーなどを使って手軽に利用できます。中心部ではなくてもマッチングして長く待たされることはありません。日本よりもおおむね安い運賃で、運転手も親切です。英語や日本語が通じることはほとんどありませんでした。繁華街なら流しのタクシーもすぐに捕まり、駅や主要なスポットでは待機しているタクシーがいます。

公共交通(バス、地下鉄):釜山では主要路線にはBRT(Bus Rapid Transit)が導入されています。バス専用レーンを走り、仕組みもスマート交通システムそのもの。渋滞の影響を受けずにスムーズに移動できます。地下鉄に比べると上下移動も少なく、街の様子も見えることから観光客にもおすすめできます。地下鉄は計6路線、広く路線網を展開しています。本数も多く、手軽に利用できる移動手段として活用できます。

電動キックボード:あちこちに打ち捨てられたかのように置かれているキックボード。日本とは違い禁止区域以外はどこでも返却OKの様子。外国人でも登録すれば利用OKとのことなので、チャレンジしてみては。


ワークスペース事情:韓国はカフェ天国。釜山のいたるところに個性的なカフェから、使いやすいチェーン展開のカフェまで。

気候も穏やかな釜山では、カフェやワークスペースに入らなくても公園や海辺でパソコン広げてお仕事できてしまいます。しかし、電源やネット環境を確保するなら、ということであちこちでお仕事してみましたので、レポートします。

ホテルのラウンジやワークスペース

ホテルに備え付けのワークスペースがあるなら利用しない手はありません。部屋からPCを持ってくるだけでいいのも手軽です。

南浦洞のホテルの客室からの眺め。龍頭山公園と釜山タワーが見えます。眺めのいいホテルなら部屋でのお仕事もおすすめです。利用したホテルのWi-Fiは遅いところでも100Mbps以上の高速回線でした。

カフェでお仕事してみましょう

釜山にはおしゃれなカフェがたくさん。席数が多く、電源やネット環境が整っているところも少なくありません。勉強や打合せなどに使っている姿も見かけます。カフェ探訪を兼ねてカフェを渡り歩くのも楽しいですね。

カフェのセルフオーダー端末で注文する様子。「注文する」と出ているように日本語表示のできるお店もあります。店員さんにオーダーするのも日本とそれほど変わりません。席について注文を取りに来てもらう日本の喫茶店のようなお店は見かけませんでした。お水は飲食店同様にセルフサービスです。

(左)影島大橋近くのスターバックス店内より。長時間、PCで作業している方も複数いました。コンセントの設置率も高いようです。(右)スターバックスは釜山では多く見かけます。世界で3番目に店舗数が多いのは韓国だそうです。

激安、大容量コーヒーをいただけるチェーン店・COMPOSE COFFEE。もう本当にいたるところにあります。最安1杯150円より。大変助かりますね。

A TWOSOME PLACE(トゥーサムプレイス) にて。高級感ある店内は席数がとにかく多くてゆったり。スイーツはいただきませんでしたが美味しそう。デザートがおいしいカフェとして人気がある、韓国全土にFC展開する大手チェーンです。ちなみにもっとも店舗数が多いのは「EDIYA COFFEE」。スターバックス、MEGA COFFEE、A TWOSOME PLACE、COMPOSE COFFEEが続きます。2022年の韓国統計庁の報告では、実に10万店以上のコーヒー専門店があり、売上は約1.8兆円規模。韓国はカフェ大国なのです。

影島(ヨンド)のカフェたち

影島(ヨンド)は、釜山港の南に浮かぶ島と周辺地域からなる風情豊かなエリアです。長い歴史を刻む造船所や活気あふれる漁港が根付く一方、断崖絶壁の展望スポット「太宗台」では釜山の街並みと海の大パノラマを満喫できます。近年はリノベーションされたカフェやギャラリーが増え、地元アーティストの文化発信拠点としても注目を集めています。新鮮な魚介グルメと絶景散策が同時に楽しめます。

LISBOAカフェ。総じて韓国のカフェはおしゃれですが、このなんともいえない雰囲気伝わるでしょうか。影島は絶景カフェの宝庫です。パソコンでの仕事よりも、アイデアを出したり、一息つくのに使うといいかもしれません。

影島にある人気のMOMOS COFFEE。ワールド・バリスタ・チャンピオンシップの優勝者で知られます。

「AREA6」は古い建築をリノベーションした複合施設。コワーキングスペースだけでなく、カフェやショップが集う空間です。

釜山と影島の歴史

影島は、1910年の日韓併合期に埋立てと橋梁建設が進められ、本土とつながりました。当時の日本政府は釜山港の整備拠点として造船所やドックを建設し、急速に工業化が進行。第二次世界大戦後は韓国政府によって港湾施設の近代化が図られ、漁業だけでなく大型船舶の修繕拠点として発展しました。

1950年に始まった朝鮮戦争では多くの避難民が釜山に逃れてきました。影島にも多くの方が避難してきたそうです。小さな影島はたいらな土地が少なく丘陵地帯にまで集落が生まれ、今に残る独特の景観を生み出してきました。1960~70年代には、周辺埋立地に住宅団地や商店街が誕生し、港湾労働者とその家族を支えるコミュニティが形成されます。今では「海の産業史」と「アート・文化」が共存するエリアとして注目を集めています。

本土と影島をつなぐのが開閉式の鉄橋・影島大橋。家族や知人と離れ離れになった避難民たちは、「生き残って影島大橋でまた会おう」と約束を交わし、日々この橋の下で再会を願って集まりました。長く橋は稼働しなくなっていましたが、近年になって影島大橋の歴史を記憶しようと可動イベントが行われるようになりました。

本格的にビジネス進出を検討するなら、プサンワーケーションセンターへ行こう!

釜山駅近くにはプサンワーケーションセンターがあり、ワーケーションや釜山へのビジネス進出の支援を積極的に行っています。事前の利用申請が必要ですが、ロケーション、設備ともに素晴らしい施設です。別記事にて詳しくご紹介しています。


【重要】釜山でのワーケーションにあたり準備をしておきたいこと

日本とそれほど変わらない環境でノマドワークできる釜山ですが、いくつか準備をしておきたいことがあります。簡単にご案内します。

変圧器:韓国と日本では電源の仕様が異なるため、日本のアダプターやケーブルをそのまま使うと機器類の故障の原因になります。電圧変換ができる機器を準備しておきましょう。

ネット環境:お店や公共のWi-Fiが充実している釜山ですが、数日間滞在するとなるとネット環境については準備したほうがいいでしょう。現地で使えるモバイルWi-Fiをレンタルするか、eSIMの利用が便利です。PCなど複数の端末をつなぐならモバイルWi-Fiが適しています。スマホだけ、ということであればeSIMでもよいかもしれません。eSIMはオンラインでの契約だけですぐに使えるようになるため、手軽です。いずれもざくっと1日1000円程度という予算感です。高速回線、大容量のプランだと多少高くなります。

地図アプリ:韓国ではGoogleマップがあまり役に立ちません。ストリートビューが数年前の風景のままであったり、徒歩の時間がわからないなど機能面で不便さを感じます。そこで利用するのが「NAVERマップ」アプリです。日本語にも対応しています。ルート検索、お気に入りの機能などGoogleマップに似た機能はわかりやすいです。地下鉄路線図はとても使いやすくて、日本の路線検索アプリにも入れてほしいと感じました。

翻訳アプリ:英語が通じない場面も多く、現地語でやりとりするためのアプリを入れておくといざというときに助かります。文字翻訳ができれば十分なので、普段使っているもので問題ありません。これから入れるという方はNAVERの「Papago」がよいかもしれません。

カカオトーク:もし釜山の方とメッセンジャーでのやりとりがあるのなら、カカオトークを使えるようにしておきましょう。韓国でよく使われているコミュニケーションアプリです。私たちも今回業務上の連絡で利用しました。使い勝手はLINEとそれほど変わりません、すぐに慣れると思います。


仕事の合間に少し足を伸ばして、立ち寄りたいスポットがたくさん

滞在中に訪れたスポットをいくつかご紹介します。ここでは紹介しきれなかった場所も多くあります。文化施設、芸術施設など釜山は教育・文化に力を入れているため、そういった施設を巡るのもおすすめです。

チャガルチ市場:数百の店舗ひしめく海鮮市場

南浦洞に位置するチャガルチ市場は、韓国最大級の海鮮市場。店舗数は数百軒に及び、活気ある屋台や卸売商組合が混在し、新鮮な魚介をその場で調理できる飲食店も充実。どこか懐かしく見える風景は歩いているだけで刺激を受けます。物流や食文化の現地事情もワンストップで理解できます。

宝水洞古本屋街:古書の壁の中にとっておきの一冊との出会いが待っているかも

宝水洞にある古本屋街。朝鮮戦争時、避難民が段ボール上で本を売ったのが起源で、その後学生や知識人が求めて路地沿いに古書店が連鎖。細い階段状の路地には約40軒の店舗が軒を並べ、新刊から希少本まで多彩に揃う。石畳の風情と積み上げられた古書の壁は、日本でもかつて多く存在していた古書店街を思わせます。併設カフェや壁画アートも点在し、歴史と文化を体感しつつ、ビジネス感度を刺激するクリエイティブな散策スポットです。日本のコミックや書籍も多く見られますよ。

甘川文化村:韓国のマチュピチュと呼ばれる斜面に展開する町並み

甘川文化村は、急傾斜地に築かれたカラフルな建物群が目を引くアートヴィレッジです。1950年代の難民移住地が、地元住民とクリエイターの協働で壁画やインスタレーションを展開する文化発信拠点に進化。細い路地や階段にはアート作品が点在し、散策するだけで地域再生やコミュニティデザインのヒントが得られます。観光だけでなく、クリエイティブ産業や官民連携による地域活性化モデルとしても注目されます。

松島:海上を渡るケーブルカーで空中散歩

松島(ソンド)は釜山市中心部と橋で結ばれる半島状エリアに位置し、床が透明なゴンドラも選べる「松島海上ケーブルカー」が約1.6kmの海上ルートを走ります。釜山港や影島、晴れた日には対馬海峡まで見渡せる大パノラマを楽しめるリフレッシュスポットです。ちなみに足元まで透明のゴンドラもあり、高いところが好きな方はチャレンジしてみてください。海水浴場やホテル、飲食店も多く、リゾート感あふれるエリアです。

石仏寺:岩壁の石仏に圧倒される

釜山北区万徳洞、金井山(クムジョンサン)の山腹にひっそりと佇む石仏寺は、岩壁に刻まれた大小の石仏が圧巻のスポットです。1930年代に僧侶・曺一鉉によって創建されました。岩間に息づく仏像群は静謐な美しさをたたえています。かなり険しい山道を登った先にあります。タクシーでもなんとか行けますが、急斜面過ぎてかなり心拍数が上がりました(笑 最寄りのバス停からは徒歩45分のトレッキングです、頑張った先にはここでしか出会えない風景が待っています。

三光寺

釜山市内を見下ろす百陽山麓の天台宗のお寺。仏陀の誕生日(旧暦4月8日)を祝う仏誕祭を中心に、境内に4万基以上の提灯を奉献し、ライトアップする“三光寺提灯祭”を開催します。新しいお寺ですが多くの方の信仰を集めている様子を見ることができました。こちらではテンプルステイを実施しています。お参り作法、茶道体験、お寺での食事などを体験できます。ツアーやイベントに組み込むこともできそうです。

慶州:釜山からの日帰り旅で韓国の古都を訪ねる

慶州(キョンジュ)は、新羅時代(紀元前57年~935年)の首都として栄えた韓国有数の古都です。仏国寺、石窟庵、瞻星台など数々の世界遺産が点在します。都心部の大陵苑(古墳公園)には古墳が林立し、市内には慶州国立博物館も立地。四季を通じて訪れる価値のある町です。釜山からKTXやバスでの日帰り旅も容易で交通至便、ビジネス視察や文化探訪に最適な歴史文化の宝庫です。

慶州日帰り旅の記事はこちらから


釜山がビジネスに、ワーケーションに向く理由

釜山という名前を知っていても、どんな町なのか多くの日本人はあまり知らないのが実際のところでしょう。人気の観光地ですから、旅行で訪ねた方は多いかもしれません。Youtubeにも多くの観光動画がアップされています。
しかし、ビジネスではどうなのか…情報が少ないので、大きく4点に整理してみました。

1)日本に近く、何より釜山は日本推し!スタートアップ支援にも力を入れる

これまでの歴史的な経緯はあれど、日本と釜山は近い距離にあり、深い関係を築いてきました。プサンワーケーションセンターでもお話を伺ったのですが、今後もよい関係を築いていきたいと考えていらっしゃる方も多く、スタートアップ支援にもとても力を入れています。今後、さらに釜山港北港再開発事業も進んでいきます。数年後には見違える風景が広がっている可能性があります。ビジネスチャンスが広がっているかもしれません。

2)時差がなく、風光明媚で気候もおだやか。物価が安く、ご飯が美味しい。つまり暮らしやすく働きやすい

この点はとても大きく、日本企業とのやり取りも容易ですし、体調管理もしやすい。物価もそれほど高くはなく、現実的な選択肢に入れやすいと感じます。足りないものがあれば、お店で簡単に入手できます。まずは数日でも滞在してみることで、そのことを実感してみることをおすすめします。

3)先進的なまちづくりを知る

専用レーンを持つBRTや店舗でのオーダー、決済のシステム、レジ袋はほとんど紙袋に代わっており、ヒョンデやKIAのEVも多く見かける…。道にはゴミはほとんど落ちていなくて、店舗の内外装デザインはこなれていて使いやすい。コロナ禍前に韓国を訪れていた方が、訪ねるとその変化に驚くのではないでしょうか。先入観を持たずに眺めてみると、その先進性に気づくことができます。ビジネスのヒントにであえるかもしれません。

4)本格的なビジネス進出も可能。幅広い産業が集積し、多様な業種・業態にチャンス

製造業を中心に幅広く産業が集積し、交通の要衝である釜山には多様な業種・業態にチャンスがあります。自動車・部品、造船・海洋プラントなどの伝統的な産業に加え、近年はIT、金融、観光、映画・コンテンツ産業なども成長しています。
直行する定期便が多数あり、世界有数の物流ハブである釜山港、MICEインフラの充実、多くの観光客が訪れるなど人的交流が盛ん、経済特区と投資優遇措置があることなど、日本企業にとってのビジネスチャンスは拡大していくと予想されます。

そのほか、個人的に感じた魅力を写真とともにお伝えして筆を置きます。

海雲台には異様にクオリティの高いドラえもんのフォトスポットがありました。韓国では日本のIPを多く目にします

釜山映画博物館。名作『国際市場で逢いましょう』は釜山が舞台ですね。釜山では国際映画祭が毎年開催されています

そして現在の国際市場。毎日散歩に出かけたくなる場所でした

コーヒーが好き。というだけでも釜山に行く価値はあります

影島のもつ海と光と影の情景。海なし京都で育った者には抗えない魅力

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