
観光庁、7/1付で「参事官(旅行振興)」を新設すると発表。国内・海外旅行促進と観光人材育成を強化
観光庁は、2025年7月1日付で「参事官(旅行振興)」を新設すると発表しました。この新たなポストは、日本人による国内・海外旅行の促進、そして喫緊の課題である観光分野の人材確保・育成体制を強化し、観光立国の実現に寄与することを目的としています。
新設の背景にある現状と課題
今回の新設は、日本の観光分野が直面する以下の主要な政策課題に対応するためのものです。
国内旅行のさらなる活性化
2024年の日本人による国内旅行消費額は過去最高の25兆円を記録し、観光立国推進基本計画における2025年目標(22兆円)を既に達成しました。しかし、今後もさらなる国内旅行の活性化に向け、日本人の国内旅行需要を高めていくことが重要としています。
海外旅行(アウトバウンド)需要の喚起
日本人による海外旅行者数(アウトバウンド)は2024年に1300万人となり、同計画における2025年目標(コロナ前の2019年水準超え:2000万人)を達成できていません。好調な訪日外国人旅行者(インバウンド)との相乗効果を生み出しつつ、アウトバウンド需要を喚起していく必要性が指摘されています。
観光人材の確保・育成
観光分野では長期的に人手不足状態が続いており、直近では観光需要の回復等に伴い人手不足感がさらに高まっています。旺盛な観光需要をしっかりと取り込むためには、観光人材の確保・育成を強力に推進することが不可欠です。
「参事官(旅行振興)」の役割
新設される「参事官(旅行振興)」は、これらの政策課題に集中的に取り組む体制を強化するために設置されます。具体的には、日本人による国内旅行や海外旅行(アウトバウンド)の促進、そして観光人材の確保・育成や生産性向上を強力に推進し、旺盛な観光需要を確実に取り込む役割を担います。この新たな体制強化により、日本の観光産業が直面する課題解決と、持続可能な発展が加速されるものと見られます。
観光庁Webページ https://www.mlit.go.jp/kankocho/news01_00004.html
