
【海外レポート】初めての海外商談会に挑戦!豪州で「ゴールデンルート以外の東京」を伝える新たな販路開拓 / 旅行代理店 FLIP株式会社
「海外商談会に出てみたいけど、どんな準備が必要?現地ではどんなやりとりがある?」そんな疑問を持つ方に向けて、Flip株式会社が初めて挑戦した「東京シティプロモーション(豪州)」のリアルな体験談をお届けします。
この記事はこんな方におすすめ!
・海外の商談会・展示会に参加しようと考えている方
・海外向けに観光商材を販売したい、発信したい方
※Flip株式会社様の寄稿記事です。

FLIP Japan Guideとは:東京を拠点に活動する旅行代理店
ガイドブックにはのっていないローカルな場所や体験を織り交ぜたオーダーメイドの旅を提供します。メンバーは世界中から集まるかつ、日本各地に拠点を持った多文化チーム。これを強みに、インバウンドビジネスの課題解決支援、WebサイトやSNSなどメディアの発信も行っています。
Webサイト:https://flipjapanguide.com/

東京観光特化型イベント:東京シティプロモーション(豪州)観光商談会
2025年8月5日から7日にかけて、「東京シティプロモーション(豪州)観光商談会」が開催されました。本イベントは、東京都および、(公財)東京観光財団が主催し、観光都市・東京の魅力をオーストラリア市場に向けてPR、訪日客の誘致促進を目的としています。会場はシドニーとメルボルンの2都市で、観光セミナー、商談会、交流会といったプログラムが行われました。
Webサイト:https://www.tcvb.or.jp/jp/news/2025/0425_6781

8月4日:前日夕方に結団式
8月5日:シドニー「Sheraton Grand Sydney Hyde Park」にてシティプロモーション
8月6日:移動日
8月7日:メルボルン「Rydges Melbourne CBD」にてシティプロモーション
日本から約20のセラー、オーストラリア側からはシドニー・メルボルンあわせて約90社のバイヤーが集結。セラーは、「ビックカメラ」「MIMARU」「日本航空」「JTBグローバル・マーケティング&トラベル」「三菱地所ホテルズ&リゾーツ」など、海外でも知名度の高い企業が名を連ねました。
なお、参加費は無料ですが、渡航費・宿泊費・滞在費および結団式の参加費は各参加者の自己負担となっています。
参加を決めた理由
オンラインでのやりとりが当たり前になった現代においても、意思決定を行うのはやはり人と人の場。現地へ足を運び、生の声を聴く。直接顔を合わせて話せる商談会や展示会は、事業を成長させる絶好のビジネスチャンスだと考え、参加を決めました。

準備期間はわずか2ヶ月
参加が決まったのは6月。そこからイベント本番まで準備期間はわずか2か月。決して余裕のあるスケジュールではありませんでした。準備項目(提出物や締切対応)の一部をご紹介します。
・出展者情報やPR資料
参加者情報を決められたフォーマットで提出・ブースの装飾
商談会場で自社ブースを目立たせる、ポスターなどの装飾品・プレゼンテーション用データ提出(任意)
指定フォーマットのスライドと原稿データ・ドアプライズ納品(任意)
交流会でプレゼントとして使用されるギフト

せっかくの露出の機会ですので、対応できるものは全て行うのをおすすめします。提出資料等は、英語で制作する必要がありました。

商談会前日は、日本の参加企業との交流が進む
商談会前日には、日本から参加した企業同士の交流を目的としたディナーパーティ(結団式)が企画されました。参加は任意です。イベントに参加した皆さんがとても協力的で、気さくに交流してくださいました。
席順はあらかじめ指定されていました。同じ企業からの参加者が固まらないよう、意図的に分かれて配置。自然と交流が生まれる素晴らしい仕組みでした。
当日:プレゼン+商談会13分×10セッション+交流会
シティプロモーションの1日の流れ
1.観光セミナー
出展者全員に、2分間の発表時間が用意され、企業やサービスをPR。


2.商談会
1セッション13分×10回の形式。日本側20テーブルに対し椅子が4席設けられ、日本企業が着席。現地旅行会社のバイヤーが自由に各テーブルを訪れる「自由商談会」として行われました。

3.事業者交流会
商談を終えたあと、ネットワーキングが行われました。

評価されたのは「柔軟性」「文化理解」「価格の透明性」
得られたこと
大きな収穫は、主催者との関係を築けたことです。常に手厚く、細やかにサポートしていただきました。初参加の私たちをはじめ、すべての参加者にとって利益となるよう積極的にコネクションづくりをしてくださっていたのが印象的です。主催者の手腕もあり、セラー同士の協業機会創出の場にもなりました。実際に、私たちとのコラボレーションやマーケティングサービスに関心を寄せてくれた企業もあり、近い将来に協業が期待できそうです。

バイヤーが注目・評価したこと
商談会は大変有意義でした。日本に戻る前から複数の問い合わせをいただくなど、好意的な反応やリードが得られました。特にバイヤーが注目したのは次の3点です。
1.価格の透明性
金額の内訳を明確に示すことで、バイヤーからの信頼に繋がっていると感じました。私たちの場合、5日間のガイドツアーであれば「1日ごとの料金」を提示し、その合計を見積額としています。「どの部分に費用がかかっているのか」が分かると、バイヤーにとっての安心材料になります。
2.柔軟性
私たちが多文化チームであり、ネイティブレベルの英語で柔軟な対応できることは、非常に歓迎されました。時間制限のある商談の場で、言語の壁がないことが大きなメリットとなりました。バイヤーの要望をすぐに突っ込んで話すことができ、具体的な提案に結びつけることができました。

3.文化理解
ローカルビジネスとのつながりを強調し、一般的に知られる東京とは違った側面にスポットをあてました。たとえば、東京で活動する職人と、その制作体験について紹介しました。特に工房体験や、ローカルな飲み歩きツアーは反応が良く、混雑した人気スポットよりも”、”深い文化体験”への関心の高さが伺えました。
さらに、チームメンバーが日本各地にいるので、常に最新の地域情報を把握しています。私たちが実際に体験したサービスを推薦できることが、バイヤーからの信頼に繋がりました。

オーストラリアバイヤーから聞く”日本”
オーストラリアのバイヤーから日本や日本企業に対して、よく聞かれた共通の意見がありました。それは「柔軟性の欠如」と「海外文化知識の不足」です。日本企業では営業・問い合わせ・カスタマーサービスに別々の担当者が設けられることも多く、官僚的で煩雑だと感じるとのことでした。
また、いまだにFAXや電話を多用していて、時代遅れであることに大変驚いていました。「メールの利活用がないことに悩んでいる」との声を聞きました。インバウンド観光に関しても、宗教・食事制限・障がいなど、クライアントに応じた配慮と文化的理解が不足しているとの指摘がありました。
商談会で聞いた声は一事例にすぎないため、今後のビジネスにおいて意識できると良いと思いました。

まとめ:東京の知られていない価値を世界に届ける
今回の商談会は、私たちにとって初めての経験。手厚いサポートもあり、無事に終えることができました。私たちが現地で聴く限りは、訪日豪州市場は消費意欲が高く、特に「ゴールデンルート以外の東京」に対する関心が強まっていることを肌で感じました。得られたリードや協業の可能性は、東京のまだ知られていない価値を世界に届けるための確かな一歩となりました。
本記事が、海外(オーストラリア)でのイベントに参加しようとされている方にとって、参考になる情報となれば幸いです。
寄稿者プロフィール:遠藤明子
インバウンド関係事業者とのコミュニケーションを担当。前職はIT企業でマーケティング職に従事し、デジタル広告にも精通。
https://flipjapanguide.com/
https://www.linkedin.com/in/akiko-endo-49b674354
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