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鹿児島県 スポーツ コンベンションセンター設計業務の公募を開始 ドルフィンポート跡地にシンボル施設整備へ

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鹿児島県は、長年の課題であった老朽化した県体育館の建て替えに伴う「鹿児島県スポーツ・コンベンションセンター設計業務公募型プロポーザル」を令和7年10月7日に公告いたしました。新施設は鹿児島港本港区エリアのドルフィンポート跡地に整備され、スポーツ振興の拠点機能と多目的利用による交流拠点機能を持つ、県の新たなシンボルとなる予定です。この施設は、離島を含む県内全域の県民にとって安心、安全、快適な利用を目指しています。

新施設のコンセプトと求められる機能

新施設のコンセプトは、アスリートファーストをベースとしたスポーツ振興の拠点機能と、コンサートやイベントなど多目的利用による交流拠点機能の二つが軸となっています。

スポーツ振興の拠点としての規模

現体育館は築後60年以上が経過し、競技スペースが狭隘であるため、県大会等が複数会場での分散開催や長時間運営を強いられています。この課題を解消するため、新施設の規模は、各種競技の大会基準等に基づき、県大会等を支障なく開催することができる必要最小限の規模として検討されました。具体的には、バスケットボールコート換算でメインアリーナ4面、サブアリーナ2面の計6面の競技フロアが必要です。観客席は、将来的な国際大会の誘致や、コンサート需要を踏まえ、8千席程度が想定されています。また、スポーツ科学の研究や情報発信、関係者の交流拠点といった機能を「ささえる」人材育成の場としても期待されています。

多目的利用と経済波及効果への期待

このスポーツコンベンションセンターは、体育館としての施設の仕様を特段変更することなく、これまで本県で開催できなかった規模のコンサートやコンベンション、展示会などの多目的利用で有効活用されます。スポーツ利用が年間約7割見込まれるのに対し、残りの約3割を多目的利用に充てることで、年間を通じて賑わいを創出します。これにより、来場者の行動による経済波及効果を約51億円と見込んでおり、地域活性化に貢献するとともに、多目的利用に高い料金を設定することで、施設の維持管理・運営費の収支改善にもつながるものと考えられています。

鹿児島のシンボルとなる新たな価値と立地

新施設は、鹿児島港本港区エリアのドルフィンポート跡地に整備されます。この立地は、離島や大隅地域をはじめ県土全域からの交通利便性に優れており、中心市街地との回遊性等による経済波及効果も期待できることから、客観的な評価基準に基づき選定されました。

景観と防災、そしてユニバーサルデザイン

新施設の整備に当たっては、景観と防災への十分な配慮が求められています。ドルフィンポート跡地を含む本港区エリアは、錦江湾や桜島の良好な景観を有しており、建物の高さ制限を遵守するなど、鹿児島市の景観条例に基づく景観計画や「鹿児島港本港区景観ガイドライン」に沿った検討が進められています。また、防災面では、敷地のごく一部が洪水浸水区域に含まれるものの、深さが50センチメートル未満であるため、かさ上げ等の措置により対応可能であることを確認しています。

自然災害が頻発する中での災害対応機能の分散・強化や、障害者や高齢者も安全で利用しやすいユニバーサルデザインの実現、そして地球温暖化対策として、エネルギー消費量を大幅に削減する「ZEB Ready(ゼブレディ)」の導入も目指されています。

設計者選定のための公募スケジュール

今回のプロポーザルは、基本構想の内容を具体化できる高度な専門知識や技術力、デザイン力を備えた最適な設計者を選定するために実施されます。公告は令和7年10月7日に行われました。参加表明書の提出期限は令和7年10月30日午後5時までです。一次提案書の提出期間は令和7年11月13日から11月19日、二次審査(公開プレゼンテーション・ヒアリング)は令和8年2月14日に予定されています。最優秀提案者の決定通知は令和8年2月中旬となる見込みです。県は、設計終了後の令和10年度には、この設計に基づいた実際の建設費を改めて県議会に提案し、議論を行う考えです。

鹿児島県スポーツ・コンベンションセンター設計業務公募型プロポーザルの公告について
https://www.pref.kagoshima.jp/ac12/koukoku.html


鹿児島県の未来を支える多機能施設として

鹿児島県が整備を進めるスポーツ・コンベンションセンターは、地理的特性により大きな負担を強いられてきた離島を含む県内全域の選手や県民に対し、県大会開催が可能な規模の良質なスポーツ環境を提供するという広域自治体としての責務を果たすための施設です。この施設は、スポーツ振興の拠点としてだけでなく、MICEやコンサートなどの交流拠点機能、防災機能、環境性能、そして桜島の景観に調和するデザインを兼ね備えた、持続可能で開かれたシンボル的施設として期待されています。プロポーザルにより、これらのコンセプトを実現する最適な設計者が選定されることとなります。

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