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【IVS 2025】事前情報まとめ:今年の夏も京都にIVSがやってくる!7/2-7/4:メイン会場はみやこめっせ。これを読んどけばIVSがだいたいわかる!

【IVS2025】未来を『Reshape』する熱狂の3日間、スタートアップの最前線が京都に集結!

日本のスタートアップシーンにおいてこれほど見逃せないイベントはありません。国内最大規模のスタートアップカンファレンス「IVS」が今年も、京都にやってきます。スタートアップ、投資家、大手・グローバル企業、学生、そして未来の挑戦者が一堂に会するこの熱狂の場は、まさに日本のイノベーションを加速させる起爆剤として歴史を重ねてきました。

しかしながら、IVSってなんぞや?という方ももちろんまだまだ大勢いらっしゃるでしょう。京都に住む人でも開催していると知らない方が大勢います。でもそれはもったいないのです。

今回は「IVS2025」の事前情報をまとめ、IVSってこういうものか、これは一回行ってみなきゃと思っていただけるように記事にしました。MICEの側面とスタートアップの可能性、その両方から注目すべきポイントを「MICE TIMES ONLINE」読者の皆様にお届けします。

IVS2024 会場の様子

こんな方におすすめの記事です

  • 京都のビジネスパーソン、自治体職員の方(せっかく地元でやるのですから!)
  • スタートアップに関心をお持ちの方
  • オープンイノベーションを進める大手企業、自治体の方
  • 学生の方にはぜひIVSに行ってほしい!
  • そのほか、なんだかにぎやかなお祭りが好きな方
IVS2024報告会(京都)の様子 編集部撮影

そもそもIVSとは?その歴史と規模は国内屈指

IVSは、2007年に始まり、国内外のスタートアップ、投資家、大手企業、クリエイターなどが集まる日本最大規模のスタートアップカンファレンスです。2025年で32回目の開催(過去に同一年に複数開催あり)となり、京都での開催はこれで10回目となります。特に2023年からは実行委員会形式を導入し、招待制を撤廃することで、よりオープンなプラットフォームへと進化を遂げています。その目的は明確です。国内外の起業家・投資家等が一堂に会し、直接交渉による投資・協業先・人材等の獲得、各分野の最新動向の把握、そして多様な人材交流を通じた新ビジネス創出を促進することにあります。まさに、スタートアップエコシステム全体を活性化させるための「場」なのですね。

IVS2024 「AMI PHOTO」ブースにて

IVS2025 開催概要

今回、3年連続で京都が舞台となるIVS2025は、2025年7月2日(水)から4日(金)までの3日間、京都市勧業館「みやこめっせ」をメイン会場に開催されます。これに加えて、ロームシアター京都など京都市内の複数の場所が会場となります。主催は、株式会社Headline Japan、京都府、京都市が共同で設立した「IVS KYOTO実行委員会」です。この実行委員会は、京都での開催を通じてスタートアップ・エコシステムのさらなる発展と地域産業の振興を図ることを目的に、京都の企業、大学・研究機関、文化資源とスタートアップの融合を促進し、新産業創出や世界に伍するスタートアップの輩出を目指しています。

公式Webサイト https://www.ivs.events/ja/2025

メイン会場となる「みやこめっせ」

IVS2023のメイン会場は同じく「みやこめっせ」でした 編集部撮影

IVS2025の注目ポイント

IVS2025のテーマは「Reshape Japan with Global Minds」。
世界の潮流を取り入れながら、日本の次なる姿を共創しようという強いメッセージが込められています。その実現のため、IVS2025では様々な新しい試みや既存プログラムの拡充が図られています。

IVS2024会場の様子

新たな目玉コンテンツ「IVS Startup Market」の展開

今回、新たな目玉コンテンツとして「IVS Startup Market」が登場します。これは、国内有数のベンチャーキャピタルや著名起業家等からの推薦、またはIVS2025 Startup Market選考委員会の審査を通過した有望スタートアップのみが出展できる展示交流スペースです。

3日間の会期中、延べ300社(1日あたり100社が日替わり)が出展する仕組み。各ブースには代表者や事業責任者が立ち会うため、事業提携や資金調達、採用などを求める参加者にとって「交渉の場」として理想的な環境が整えられています。投資家や事業会社は、選抜された最大300社のスタートアップと短時間で確度の高い対話が可能。

さらに、VCやCVCによる専門的な解説付きのブースツアーも予定されており、これはまさに展示会の「2.0」への挑戦だとIVS代表の島川氏は語ります。営業主体の一方的なコミュニケーションではなく、質の高いスタートアップと参加者が効率的に、かつ信頼関係を築きやすい形で出会える工夫が凝らされています。

実際に、ファンピッキング株式会社が提供する「Shizuoka Matcha Therapy」は、このIVS2025 Startup Marketの出展企業に選出されています。静岡抹茶とAIを組み合わせた新しいメンタルセルフケアサービス。地域産業活性化や日本文化の世界発信といった社会的意義も持つ取り組みであり、IVSの場でどのような出会いが生まれるか注目です。

多様な専門領域をカバーする新テーマゾーンと運営体制

IVS2025では、より効率的なビジネスマッチングと専門性の高いコンテンツ提供のために、テーマゾーンやステージ・エリアを新設し、各領域の第一人者がディレクターを務める新しい運営体制を構築しています。

AI、Deeptech、エンターテインメント&IP、Global(Web3含む)、Japan(地域連携)、Seed(起業志望者向け)、Growth(成長期スタートアップ向け)といった専門ゾーンが設けられます。そして、社会課題とビジネスの両立を探求する「IVS Social」ステージや、次世代イノベーター育成を目指す「IVS Youth」のためのコンテンツも展開。企画チームには100名を超える多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルが集結しており、IVS独自の「若手が主役となり、ベテランが支援する」プロジェクト文化のもと、熱意あふれる取り組みが進められています。

次世代育成プログラム「IVS Youth」の開催

メインイベント終了後の7月5日(土)には、小中高生へアントレプレナーシップを育む次世代育成プログラム「IVS Youth」が開催されます。未来の挑戦者を育むための重要な取り組みです。

引用:プレスリリースより

子育て世代に優しい託児サービスの拡充:今後のMICEでも注目される取り組み

前回好評だった臨時託児サービスが、IVS2025では大幅にパワーアップして提供されます。助産師・保育士による産後ケアサービスの株式会社Josan-she’s(ジョサンシーズ)、一時保育マッチングサービスの株式会社あすいく、イベント特化型託児ブランド「SODAHATA」の はたらくプロジェクト(株式会社Louvy)の3社による共同実施です。イベント会場での託児サービスに加え、京都市内での期間限定産後ケアホテル(夜間預かり可)、子ども向け体験型保育ツアー、大人も参加可能な社会参加型体験ワークショップなど、幅広いニーズに対応するサービスが提供される予定です。

子育て世代の社会参加を支援するという社会的意義に加え、参加企業にとっては未来志向や多様性への企業姿勢をPRし、子育て層との接点を持つ機会にもなります。これは、多様なバックグラウンドを持つ人々が安心してイベントに参加し、活躍できるような環境整備が進んでいるという点で、MICEの視点からも非常に注目すべきポイントです。


IVS2025 注目ニュースの数々

既にIVS2025に向けて、様々なニュースが飛び込んできています。「MICE TIMES ONLINE」がピックアップした注目ニュースをご紹介します。

IVS2024 KYOTOに参加した学生達 引用:プレスリリースより

「IVSスカラシップ」の規模拡大

全国の若手起業家・学生を対象とした奨学制度「IVSスカラシップ」が、昨年よりも大幅に規模を拡大して実施されます。これは、将来のスタートアップ業界を担う次世代の挑戦者に、IVSへの参加機会を無償で提供する制度です。

IVS参加費用、交通費、宿泊費が支援されます。昨年は全国から100名以上の応募があり、20名の学生が支援を受けました。参加した学生からは、「投資家から投資が決まった」「起業について実践的に学べた」「尊敬していた方に会えた」といった声が寄せられており、未来の起業家にとって非常に価値のある機会となっていることが伺えます。この取り組みは、金銭的なバリアによる機会格差を解消し、「まだ名前のない才能」に光を当てることを目指しています。スポンサー企業も募集しており、未来の起業家や幹部候補人材と早期に接点を持ちたい企業にとって、人材投資や採用ブランディングの観点からも魅力的なプログラムです。

引用:プレスリリースより

次世代の登竜門:IVS LAUNCHPAD

IVSは、単なるカンファレンスに留まらず、新たなイノベーションを生み出す「発射台」としての役割も担っています。その象徴が、次世代の起業家を支援する日本最大級のピッチコンテスト「IVS LAUNCHPAD」です。スタートアップが投資家や経営者、そして多くの聴衆の前で、自社のプロダクトやビジョンをプレゼンテーションする場です。

厳しい選考を経て選ばれた決勝進出者は、投資家・経営者・起業家から選出される審査員の前でプレゼンテーションを行い、順位を競います。数百社以上の応募者の中から選考を勝ち抜いた登壇者が、自社のプロダクトとそれにかける熱い思いを6分間のプレゼンテーションで発表します。この舞台で資金調達や事業提携、そして何より大きな認知度向上を目指します。

IVS2025では、IVSと京都府が連携し、世界との競争で勝ち抜くスタートアップを集中支援するアワード「スタートアップ京都国際賞」を授与し、受賞特典として優勝者には1,000万円が授与されます。さらにはクラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」と連携した「Top Gun FUND」も始動。ピッチ中にリアルタイムで支援を募る、実践的な資金調達の機会を提供します。IVS LAUNCHPADは、まさに「まだ世に出ていないアーリーステージのスタートアップの飛躍を支える」重要な登竜門なのです。

引用:プレスリリースより

第一弾登壇者270名超を発表:Notion創業者 アイバン・ザオ氏、メルカリ会長 小泉文明氏、『インベスターZ』三田紀房氏など

日本のスタートアップシーンはもちろん、多様な業界を牽引するトップリーダーたちがIVS2025に集結することが明らかになりました。ミクシィ元CFOでメルカリ会長の小泉文明氏、楽天役員を経てBoost Capitalを設立した小澤隆生氏といったデジタル変革のキーパーソン。人工知能研究の第一人者である松尾豊東京大学教授。漫画『ドラゴン桜』『インベスターZ』の三田紀房氏といったエンタメ業界の重鎮。さらに、京都府知事 西脇隆俊氏京都市長 松井孝治氏といった行政トップ。

そして、dely創業者の堀江裕介氏、SHE株式会社の福田恵里氏、Flora創業者のAnna Kreshchenko氏といった多様なバックグラウンドを持つスタートアップ起業家たちが名を連ねています。

特に注目は、Notion Labs Inc. 共同創業者兼CEOのアイバン・ザオ氏の登壇です。京都で生まれた最初の一行のコードから世界的なプロダクトに成長したNotionの創業者が、京都府知事、京都市長とともにWelcomeセッションに登壇し、日本の匠の精神とAIの融合について語る予定です。これは、伝統と革新が交差する京都ならではのセッションであり、グローバルカンパニー創出のヒントが隠されているかもしれません。イノベーションに関わる幅広い業界のトップランナーが一堂に会し、世代や業界を超えた対話を通じて日本の未来を「Reshape」する議論が展開されることに期待が高まります。

登壇者についての記事 https://micetimes.jp/ivs-250605/

二条城で行われたサイドイベントの様子 IVS2024  編集部撮影

IVSのもうひとつの華・公認サイドイベント続々

IVSをさらに盛り上げるのが、IVS参加者が会期中やその前後に主催する「公認サイドイベント」です。昨年は300を超えるサイドイベントが開催され、メインイベントと共に大きな盛り上がりを見せました。

今年は、既に開催1ヶ月前にして120を超えるイベントが企画されています。ミートアップ、勉強会、朝の起業家マッチング、モーニングラン、職種別イベントなど、形式や目的は様々。IVS参加者や登壇者、出展企業に対する認知向上にも繋がり、主催者にとっては繋がりたい人に絞って出会えるなど、より深いネットワーキングの機会となります。

すでに注目すべきサイドイベントも多数企画されています。

  • 「歴史から学ぶ“極大イノベーション”の起こし方」:京都市や京都高度技術研究所が主催し、京都国際マンガミュージアムで開催。織田信長の人事戦略やイノベーション、京都の古跡からのインスピレーション、そしてマンガビジネス近代史といったユニークな切り口で、過去から学び未来へ繋げるイベント。歴史や文化がイノベーションのヒントとなる京都らしい企画です。
  • 「スタートアップ×ポッドキャスト最前線」:IVS公認サイドイベントとして、スタートアップ領域に特化したポッドキャストスタジオStartPodsと共同開催。Spotify Japanオフィスを会場に、音声のビジネス活用やスタートアップ領域におけるポッドキャスト活用方法について、Spotify Japan、Podcast Studio Chronicle、StartPods、そしてIVS実行委員会委員長の島川敏明氏らがトークセッションを行います。メディアや情報発信の最前線に関心がある方には必見です。
  • 「VTuber・XR 交流ピッチナイト@IVS2025」:株式会社アスカネットが主催するサイドイベントで、「バーチャル・エンタメの未来を語ろう。つながろう。」を合言葉に開催。VTuber・XR領域で活躍する企業やクリエイターが集い、ピッチと交流を通じて新たなつながりを生むイベントです。この成長著しい分野の最前線を知る貴重な機会となるでしょう。

その他にも、女性参加者向けの交流イベント、IVS攻略ガイド、広報・B2Bマーケター向けイベント、Sports&Wellnessピッチ、Deep Techイベント、Podcast関連イベント、大手コンサルティングファームやガイアックスなどによるネットワーキングイベント、専門家向けのイベントなど、多種多様な企画が予定されています。

「IVSジャーナル」制作決定

IVSの魅力を広く伝え、エコシステム全体を盛り上げることを目的とした新メディア「IVSジャーナル」の制作が決定しました。ビジネスメディア「BUSINESS JOURNAL」を運営する株式会社アングルクリエイトがIVSの公式メディアパートナーとして制作。起業家、投資家、クリエイター、運営、そしてこれからIVSに関わるすべての人に向けて、挑戦のリアルとエネルギーを伝える専門メディアとして、イベント当日だけでなく、前後の準備や余韻、登壇者の思考、周辺で起きる変化までを立体的に可視化し、エコシステム全体の熱を持続可能なストーリーとして届けていくとのことです。メディアとして、IVSの熱を「ずっと続くもの」として可視化し、共有する役割を担います。

日本エネルギー機構が参加表明

再生可能エネルギーの導入支援などを行う日本エネルギー機構が、IVS2025 KYOTOへの参加を表明しています。スタートアップや投資家との出会いを通じて、新規事業提携や資金調達の可能性を拡大し、再生可能エネルギー普及に向けた取り組みを加速させたい考えです。PPAモデルの推進を通じて、多様なステークホルダーとの対話による「共創」を重視しており、投資家や事業パートナーとの対話、エネルギー分野のスタートアップとの提携探索、メディア運営事業の拡張などを目指しています。社会課題解決につながるスタートアップとして、IVSの場でどのような化学反応を起こすか注目です。


IVS2024のブースにて

まとめ:そうや、7月は京都へおこしやす!IVSが待っとります

IVS2025は、単なるカンファレンスではなく、日本のスタートアップエコシステムを次のレベルへ引き上げるための「祭典」と言えるでしょう。京都という歴史と文化の地で、国内外のスタートアップ、投資家、大企業、クリエイター、そして未来の挑戦者たちが交差することで、新たなアイデアやビジネスが生まれ、『Reshape Japan with Global Minds』というテーマが具現化される場となるはずです。

今回ご紹介したIVSスカラシップによる若手支援、パワーアップした託児サービスによる多様な参加者への配慮、質の高い出会いを追求したIVS Startup Market、各分野のプロフェッショナルが企画する多彩なテーマゾーンとステージ、そして熱量の高いサイドイベントの数々。これらはすべて、参加者一人ひとりが最高の体験を得て、未来への一歩を踏み出せるように設計されています。

「MICE TIMES ONLINE」の記者として、この熱狂を現地で肌で感じ、スタートアップの「リアルな熱」と、そこから生まれるビジネスの可能性をしっかりと追いかけたいと思います。2025年7月2日からの3日間、京都の街がスタートアップ一色に染まる瞬間を、どうぞお見逃しなく。


IVS2025 参加パス概要

IVS2025では、参加者の属性に合わせてパスが用意されています。京都府、京都市のふるさと納税で手に入れることもできます。
詳しくはこちらから https://www.ivs.events/ja/pass

EXECUTIVE
価格: 149,800円
対象者: 売上1億円以上の企業の決裁権者、VC/CVC、個人投資家など

STARTUP
価格: 29,800円
対象者: 設立15年以内の非上場スタートアップ勤務者

STUDENT
価格: 4,800円
対象者: 学生(修士/博士課程含む)

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