編集長 藤井の推しブース4選!メッセナゴヤ2024編
2024年10月30日~2024年11月1日にポートメッセなごやで開催された国内最大規模の異業種交流展示会「メッセナゴヤ2024」。3日間で52,742名が訪れ、会場は賑いと活気がありました。このレポートでは、編集長 藤井が選ぶ「ユニークなブース」をご紹介。
メッセナゴヤに行けなかった方、行っていたけれども全部回ることができなかった方にもおすすめです!
その1【久御山町産業売り込み隊】町制施行70周年記念『黄金の茶室』で魅力発信
京都府・久御山(くみやま)町長の信貴康孝さんにブースをご案内いただき、あらためて「ものづくりと農業(お茶)のまち」としての久御山町の魅力に触れることができました。久御山町は私たちの活動拠点・宇治からも近く、つい先日も「久御山ゆめタワー」のライトアップや、イオンモール久御山を訪れたところです。
今回は町制施行70周年を記念しての出展。目玉である「黄金の茶室」は一見すると現代アート。中を覗くとちゃんと茶室ではありませんか。その空間は意外にも広く落ち着きます。茶室の壁は株式会社イーコット、真空茶釜はコスモ機器株式会社、約400年前の金箔を再現をした中沼アートスクリーン株式会社など、町内十社が各々の技術を結集して完成させた、圧巻の茶室です。
信貴町長からも「この茶室は、町の誇るものづくり企業の技術力を体感できる場であり、多くの方に久御山町のものづくりを知ってほしい」との言葉がありました。来年の万博に向けた出展も計画されているとのことです。
久御山産のお茶も振る舞われ、畳に座り、まるで茶畑を眺めているような穏やかなひとときを味わえました。
久御山町Webサイト https://www.town.kumiyama.lg.jp/
その2【株式会社槌谷】飛び出た斬新な展示方法!多面的創造企業を表現したモケイ
株式会社槌谷(つちや)は自動車関連を中心に、航空機関連やOA機器関連の製品・材料を取り扱う商社です。特に豊田自動車に関連する事業者には高い認知度を誇ります。展示では「『さがす』『うむ』『つくる』この3つを多様なニーズの『実現』へ『つなぐ』多面的創造企業」であるということを異業種の方々にも知ってもらうため、キューブ型のモケイを設置。展示会のブースは静的でシンプルな構成が多い中、四角形が斜めに飛び出たデザインは、視覚的に動きとダイナミックさを感じられる斬新な展示方法ですね。ついつい足が止めて見てしまいます。株式会社槌谷が持つ多面性を表現する、効果的な方法だと感じました。
会社Webサイト:https://www.tsuchiya-group.co.jp/
その3【フジトランスコーポレーション】環境にやさしい船「ふがく丸」。楽しく学べるクイズで景品をゲット
株式会社フジトランス コーポレーションは、名古屋港を拠点にグローバルな物流ネットワークを展開する総合物流企業です。
ブース入口には内航RORO船の模型が展示されています。ブース内のパネルには、カーボンニュートラル※に向けた環境にやさしい船「ふがく丸」は、国土交通省が運用している「内航船省エネルギー格付制度」で★★★★★を獲得したことや旧ふがく丸と比べて構造の工夫により、積載能力が向上、CO2排出量は約30%削減可能になったことが展示されていました。(引用:展示会ブース ふがく丸 展示パネルより)
来場者が楽しめるようクイズが用意されており、全問正解するとガチャガチャを回すことができます。なんとディズニーチケットなどの豪華景品が当たるチャンスがありました! クイズの答えは展示パネルにヒントが隠され、楽しみながら企業の取り組みについて学ぶことができます。クイズに参加した景品としてフジトランスグループの農場で育てられたじゃがいもと、かぼちゃを配っていました。(私は、後日シチューにして美味しくいただきました)
会社Webサイト:https://www.fujitrans.co.jp/
※温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること。政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言(環境省 脱炭素ポータルとは)
その4【株式会社トーカイエコボード】100%リサイクル素材のブース?
高品質で付加価値の高い循環型素材エコボードを提供されています。このエコボードは、特殊構造かつ100%リサイクル素材であるため、地球環境に優しいもの。展示ブースの壁や仕切りも、自社の素材を使った空間がとても効果的にアピールされています。
さらに、アーティスト「やさきちえ。」さんが、来場者のオーラを見てアート作品にしてくださる体験コーナーも。思わず座って体験してみたくなりますね。 メッセナゴヤ2024の会期がハロウィンの時期と被っていたことから、全員で帽子をかぶる演出もあり、明るく楽しいムードに包まれていました。
会社Webサイト https://www.tokai-ecoboard.co.jp/
4選でご紹介したブース以外にも、メッセナゴヤ2024には興味深いブースが多数ありました。編集長が注目したそのほかのユニークなブースをご紹介します!
【株式会社豊田自動織機】大府駅東ビオトープ/生物多様性の保全への取り組みをしてるって知ってた?
自然共生社会の構築に向けて、生物多様性の保全に力を入れている企業をご存知でしょうか。
株式会社豊田自動織機は、愛知県・JR東海道本線「大府駅」近くにあるビオトープ※1 を紹介。「ここは、大きい緑地間の中継地点として、緑地を移動する生き物たちの休憩ができる役割を果たしています」「生物多様性の保全が脱炭素と並ぶ重要な課題であることを、もっと多くの人に知ってもらいたい」と環境マネジメント部の髙原さんは語ります。
ブースは水色と白で統一され明るく爽やか。来場者がビオトープのバーチャルツアーを体験したり、真っ白なデコイ※2に色を塗ることで、自然保護とその重要性を楽しみながら学ぶことができる仕掛けが施されています。
※1 周辺の緑地や水辺とのつながりを生み出し、さまざまな生き物を呼び寄せることのできる環境
※2 鳥の模型
会社Webサイト https://www.toyota-shokki.co.jp/index.html
【豊島株式会社】環境に優しい未来の素材を提案するブース
ライフスタイルの提案商社として普段は衣料を主軸にした事業を展開されています。ブースでは環境に優しいNFRP(麻積層成形品)や、ワーキングウェアを紹介。NFRP素材をブース壁面の一部に使用されていました。
「開放感があり、来場者が自由に周遊できるよう設計しました」と教えていただきました。特に目を引くのは、中央にぶら下がったねずみ色の金属チェーンのようなもの。これは高強度ポリエチレン繊維であるダイニーマのチェーンで、従来金属製チェーンに代わる可能性を持つ素材だそうです!
Webサイト:https://www.toyoshima.co.jp/
■Editor’s note 取材を終えて
展示会の活気とともに、企業、自治体のこだわりが見られた「メッセナゴヤ2024」。今回は編集長 藤井が厳選したユニークな推しブースをご紹介しました。モノづくり王国・名古屋ならではの企業が多く出展し、それぞれの技術やサービスが独自の形でアピールされていましたね。中には、サービスそのものをブースの一部に取り入れ、来場者にダイレクトに魅力を伝える工夫も見られました。来年の開催も非常に楽しみです。