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SEMICON Korea 2026 2月11日~13日開催。韓国最大の半導体展示会、歴史と今年の展望を解説

2026年2月、韓国ソウルでアジア最大級の半導体展示会であるSEMICON Korea 2026が開催されます。AI技術の進化とともに世界中から注目を集めるこのイベントは、過去最大規模での開催が予定されています。本記事では、半導体業界の未来を占うSEMICON Koreaの概要や歴史、そして今年の注目ポイントについて、わかりやすく解説します。

SEMICON Koreaの概要と2026年の開催規模

SEMICON Korea(セミコン・コリア)は、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)が主催する、韓国を代表する半導体産業の国際展示会です。このイベントは、世界の半導体サプライチェーンにおいて重要な役割を担う韓国で開催されるため、最新の技術トレンドやビジネスチャンスを求めて世界中から業界関係者が集まります。

2026年の開催は、2月11日(水)から13日(金)までの3日間が予定されています。会場はソウル市江南区にあるCOEXコンベンションセンターですが、今回はその全館を使用するだけでなく、隣接するウェスティン朝鮮ソウルパルナスおよびグランドインターコンチネンタルソウルパルナスという2つのホテルにまでエリアが拡張されます。

これは史上最大の規模となり、約550社の企業が2,400以上のブースを出展する見込みです。来場者数は7万人を超えると予測されており、韓国国内の企業だけでなく、日本、欧米、ASEANなど世界各国から装置メーカーや部品サプライヤーが集結します,。

1987年から続く発展の歴史

SEMICON Koreaの歴史は、韓国半導体産業の成長の軌跡そのものです。第1回の開催は1987年11月で、当時の出展ブース数はわずか189に過ぎませんでした。当初は、海外の先進的な装置メーカーが、成長を始めたばかりの韓国企業に技術や製品を売り込むための、いわば技術輸入の場としての性格が強いものでした。

しかし、1990年代から2000年代にかけて、サムスン電子やSKハイニックスといった韓国企業がメモリ半導体の分野で世界的なシェアを獲得するにつれ、展示会の意味合いも変化していきました。韓国がメモリ半導体の世界シェアの過半数を握る大国へと成長したことで、SEMICON Koreaは商談の場から、最先端の製造技術やイノベーションを世界に向けて発信する場へと進化しました。

現在では、エレクトロニクス製造分野の最新動向を紹介するアジア有数のイベントとしての地位を確立しており、その規模と実績は年々更新され続けています。

Point:半導体業界の現在

2025年の世界の半導体産業は、単なる景気回復ではなく、「AIブームで一気に伸びる大転換期」に入っています。2026年には市場規模が1兆ドル(約150兆円)近くになる見通しで、その原動力になっているのが生成AIなどに使われる高性能な半導体チップです。パソコンやスマホの「台数」が増えて伸びる時代から、AI用チップの「単価」と「付加価値」が伸びる時代に変わってきたと言えます。

ただし、すべての分野が好調なわけではありません。チャットAIや画像生成AIに必要なチップや、それを支えるメモリは世界的に品薄ですが、自動車や工場向けの半導体は在庫が多く、回復に時間がかかっています。とくに電気自動車向けは、各社が一斉に投資した結果、一時的な作りすぎで苦戦しており、本格的な持ち直しはもう少し先と見られています。

AIの使われ方も変化しています。これまではAIを賢くするための「学習」に大量の計算能力が使われてきましたが、これからは実際のサービスでAIを動かす「利用」の場面が急速に増えます。そのため、たくさんのサーバーを集めた「データセンター」では、より速く、電気をあまり使わず、熱にも強いチップが求められています。AI向けの高性能メモリはすでに2026年分まで予約で埋まっており、その影響で普通のパソコンやスマホ向けメモリの価格も上がりはじめています。

企業の動きも大きく変わっています。AIチップで急成長するNVIDIAが、かつてはライバルだったIntelに出資し、Intelの持つ先端の組み立て技術や工場を活用しようとしているのは象徴的な例です。また、チップの回路をより細かくする最先端の製造技術や、熱に強いガラス基板など、新しい材料・新しい作り方の開発競争も激しくなっています。

一方で、米中対立の長期化により、半導体のサプライチェーンは分かれつつあります。アメリカは中国への先端技術の輸出を制限し、中国は自前で設備や部品をそろえようとしています。そのなかで日本は、北海道での先端工場プロジェクトや、素材・製造装置・ガラス基板といった得意分野を武器に、「AI時代のものづくりに欠かせない国」になれるかどうかが大きな焦点になっています。


2026年の展望と注目のキーワード

今年のSEMICON Korea 2026では、AI時代をリードする核心技術が大きなテーマとなります。ここでは特に注目すべき3つのポイントを紹介します。

AI時代に向けた最先端技術の展示

2026年のテーマにはAI時代のための核心半導体技術が掲げられています。生成AIの普及により、半導体にはこれまでにない高い処理能力が求められています。そのため、展示会場では広帯域幅メモリ(HBM)や、次世代のパッケージング技術といわれるガラス基板(Glass Substrate)など、AIの性能を支える最新技術が主役となります,。特にHBMは韓国企業が世界市場をリードしている分野であり、次世代規格であるHBM4に関連する展示には大きな注目が集まるでしょう。

産学連携による新たなAIサミットの開催

今回は新たな試みとして、韓国の名門工科大学であるKAISTと協力したAIサミットが初めて開催されます。サミットでは、サムスンやSKハイニックス、そして世界的な装置メーカーの技術責任者が登壇し、AI駆動型の半導体技術の未来について議論が行われます。学術界の最先端研究と産業界の実装技術を結びつけるこの取り組みは、技術革新を加速させる重要な場になると期待されています。

サプライチェーン全体を見据えたフォーラム

技術面だけでなく、産業を取り巻く環境への対応も重要なテーマです。2026年は、サイバーセキュリティに関するフォーラムや、環境規制・持続可能性を議論するグローバル半導体規制フォーラムが新設されます。半導体製造における供給網の強靭化や、気候変動対策といった課題に対し、業界全体でどのように取り組むべきかが話し合われる予定です。

産業の未来を占う:AI時代の到来による「半導体のこれから」

SEMICON Korea 2026は、過去最大規模の会場と出展数を誇り、AI時代の到来を象徴する重要なイベントとなります。1987年の初開催から大きく成長を遂げたこの展示会は、単なる製品発表の場を超え、世界の半導体産業の未来を方向づけるプラットフォームとなっています。AI半導体や次世代通信技術に関心のあるビジネスパーソンにとって、現地の動向を知ることは産業全体の潮流を理解する上で欠かせない要素となるでしょう。

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