マリオットが長野県初進出、「モクシー松本」を2027年度に開業へ。旧井上百貨店を再生し遊び心あふれる新拠点として創出
マリオット・インターナショナルは2026年2月13日、株式会社エム・ケー・ケーとの間で、長野県松本市に「モクシー松本」を開業するための契約を締結したことを発表しました。長野県内において初となるMoxy(モクシー)ブランドのホテル進出となります。計画地は地元で長年親しまれ、2025年3月に惜しまれつつ営業を終了した「旧井上百貨店」の跡地です。松本の商業の中心地であった歴史ある建物を、外資系のライフスタイルホテルとして大胆にリノベーションするこの計画です。

松本駅前の象徴「旧井上百貨店」を継承する再生プロジェクト
今回のホテル計画の舞台となるのは、松本駅お城口(東口)から徒歩約4分、松本バスターミナルから徒歩1分という一等地に位置する建物です。長年にわたり松本市民に愛された「井上百貨店」があった場所であり、街の顔とも言える立地です。株式会社エム・ケー・ケーは2025年10月10日に、この旧井上百貨店跡の土地と建物を取得しました。建物自体は昭和54年(1979年)3月に竣工した鉄骨鉄筋コンクリート造で、地下1階・地上7階建て、敷地面積は約2781平方メートル、延床面積は約1万3594平方メートルに及びます。


株式会社エム・ケー・ケーは、単に古い建物を取り壊して新築するのではなく、地域に馴染み深い既存の建物を活用する「フルリノベーション」の手法を選択。同社は過去にも、井上百貨店の別館であった建物を「コングロエム」として、丸善松本店を核テナントとする商業ビルへ再生させた実績を持っています。今回のプロジェクトでもそのノウハウを活かし、建物を外資系ホテルの顔として蘇らせることで、松本駅前中心地に新たな賑わいを創出することを目指しています。地下1階部分についてはテナントの誘致を進める計画もあり、ホテル宿泊客だけでなく地域住民も利用できる開かれた場所となりそうです。
遊び心と機能性が融合する「モクシー(Moxy)」独自の滞在体験
新たに誕生する「モクシー松本」は、マリオット・インターナショナルが展開するブランドの中でも、特にデザイン性と「遊び心」を重視したホテルです。客室数は全222室を予定しており、形式ばった従来のホテルとは一線を画す、活気に満ちた社交的な空間が特徴です。モクシーブランドは「若々しい心」を持つすべての人をターゲットにしており、スタイリッシュなインダストリアルデザインとフレンドリーなサービスを提供します。
ホテルの心臓部となるのは、ロビーエリアに設けられる「モクシー・バー」です。ゲストはバーカウンターでチェックイン手続きを行い、ウェルカムカクテルを片手に滞在をスタートさせるというユニークな体験ができます。91席を備える広々としたこの空間は、仕事、遊び、リラックスの境界線を曖昧にするデザイン性の高い共用スペースとして設計されており、宿泊客同士や地元の人々との自然な交流を生み出すコミュニティ拠点となるでしょう。
現代のアクティブな旅行者のニーズに応えるため、館内設備も非常に機能的です。外出が多く不規則になりがちな旅行中の食事に対応するため、24時間利用可能なテイクアウト対応の「モクシー・キッチン&ピックアップ」が導入されます。旅先でもトレーニングを欠かさない方のためのフィットネスルームや、長期滞在に便利なセルフサービスのランドリールームなど、柔軟な設備が計画されています。

文化と自然が交差する松本市のポテンシャル
長野県松本市は、国宝・松本城の城下町としての歴史的景観と、草間彌生氏の出身地としても知られる豊かな芸術文化を併せ持つ国際観光都市です。また、上高地や白馬、美ヶ原高原といった日本有数の山岳リゾートへのアクセス拠点でもあり、年間を通じて登山やウィンタースポーツを楽しむ旅行者が世界中から訪れます。
マリオット・インターナショナル 日本・グアム担当 マーケット ヴァイス プレジデントの田中雄司のコメント
「力強いインバウンド需要の成長に加え、豊かな歴史と独自の文化を有する松本は、モクシーホテルならではの大胆で遊び心あふれる視点でローカルカルチャーを再解釈するのに最適な都市です。コンパクトで歩きやすい街並み、日本アルプスへの玄関口という立地は、体験重視でエネルギッシュなモクシーのブランドポジショニング、そして次世代のグローバルトラベラーとの親和性が非常に高いと考えています。」
プレスリリースより
株式会社エム・ケー・ケー 代表取締役の藤巻好仁氏のコメント
「マリオットと協業し、モクシー・ホテルを松本に導入できることを大変嬉しく思います。松本は、豊かな歴史、創造性、そして雄大な自然環境へのアクセスを兼ね備えた街であり、モクシーの大胆でソーシャルなエネルギーは、国内外の旅行者双方に強く響くと確信しています。本プロジェクトは、進化する現代のゲストニーズに応える新しいホテル体験を提供すると同時に、松本市の長期的な活性化に貢献するものです。」
プレスリリースより
松本の未来を彩る新たなランドマーク
「モクシー松本」の開業は2027年度中を予定しています。旧井上百貨店という地域の象徴的な建物が、マリオットのグローバルな基準とモクシーのエネルギッシュなブランドカラーを纏って再生されることは、松本の街にとって大きなニュースです。歴史と伝統が息づく街並みに、革新的なデザインと国際的な交流が加わることで、新しい滞在スタイルが生まれるはずです。ビジネス、観光、そしてアクティビティの拠点として、新たなランドマークの完成が今から待ち望まれます。


