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【韓国取材】KOREA MICE EXPO 2025 11月3日~5日・ソウルCOEXにて開催 オール韓国でMICE産業を推進する力強さ 展示会全体の様子をご紹介【韓国2025秋特集1】

2025年のKOREA MICE EXPO(KME2025)盛況のうちに閉幕

2025年11月3日(月)から5日(水)までの3日間、韓国最大のMICE博覧会であるKOREA MICE EXPO 2025(KME2025)がソウルCOEXで成功裏に開催されました。韓国MICE協会が主催し、文化体育観光部や韓国観光公社などの支援を受けたKME2025は、MICE分野における韓国の代表的な国際認証展示会です。今年のテーマは「Meaningful Impact Connects Everyone」、12年ぶりにソウルに戻った本イベントには、国内外から5,000人以上のMICE専門家が参加しました。

MICE TIMES ONLINEでは、今回から2週間、KME2025、インスパイアIR、KINTEXについて、6本の記事で韓国MICEの今をお届けいたします。

KME2025が示す韓国MICE産業の力

KME2025

KME2025は、業界と人々を結びつける最高のビジネスプラットフォームとして位置づけられています。過去20年間にわたり公的部門の支援の下で開発され、3年前に韓国MICE協会に移管された官民連携の成功モデルとして大きな注目を集めています。

活発な商談と国内外からの参加 韓国17の広域自治体「すべて」が参加

KME2025
大邱広域市

KME2025は、5,000人以上の専門家を動員し、450の展示ブースが出展されました。イベントの中心となるビジネスミーティングプログラムでは、350を超える出展組織・企業(セラー)と約200のバイヤーが集結。アジア地域でのMICEイベント開催計画を持つ16か国からの100名以上の国際バイヤーが招待されました。国内からは、学術団体、協会、企業など45組織から約100名のバイヤーが参加。 出展面では、韓国の17の広域地方自治体すべてが参加、各地域のMICEアライアンスと連携した共同マーケティングを実施しました。ソノホテルズ&リゾーツ、ウィンダム、IHGなどの主要なホテルチェーンを含む海外組織や企業からの参加も顕著に増加しました。

会議プログラムと特別体験を通じた価値提供

KME2025

KME2025では、展示や商談に加えて、MICE産業の新たな波やトレンドを探るカンファレンスプログラムが提供されました。

最新トレンドを議論するカンファレンス

カンファレンスは「MICE Wave」「Open Session」の2つのキーコンセプトで構成されました。 「MICE Wave」では、「インパクトのあるMICEプランニング」がテーマとされ、韓国国会議長のイベント企画アドバイザーであるヒョンミン・タク氏や、2025年日本国際博覧会協会(大阪万博2025)ディレクターである吉村佐知子氏が、MICEイベントを通じて持続的なレガシーを創造するための洞察を共有しました。
「Open Session」は展示ホール内のカンファレンスステージで3日間にわたり開催され、国内外の組織との協力セッション、MICE企業による革新的な技術やサービスを紹介するピッチングセッション、実務能力を強化するためのトレーニングセッションなど、多様なプログラムが提供されました。

KME2025

地域文化を体験するツアーと公演

参加者の総合的な体験を豊かにするため、特別なプログラムも用意されました。国際バイヤー向けには、韓国観光公社の支援によるソウルナイトツアーが「ブリージャープログラム」として実施。また、本イベント後には、群山、光州、江陵を巡る2日間のポストツアーが企画され、国際バイヤーに韓国の多様な地域の文化と目的地を体験する貴重な機会を設けました。会場内では、韓国伝統公演芸術振興財団の支援を受けた6つの現代伝統音楽チームが、伝統とモダンを融合させたK-POPやK-カルチャーのライブパフォーマンスを披露しました。


MICE TIMES ONLINEが見た会場の様子

今回、私達は海外メディアパートナーとして参加。各ブースでの取材内容については、後日別記事にて詳細をお伝えします。まずは11月3日、展示会会場がどのような様子であったのかをご案内します。

会場となるのはソウル・江南区のCOEX、ソウル最大の展示会場

COEXモール

会場となったのは、ソウル、江南区にあるCOEX(コエックス)。1979年に韓国総合展示場として開設され、近年には複合商業施設、COEXモールも開業。写真はモール内にある「ピョルマダン図書館」、映えスポットとして連日多くの人で賑わいます。ソウルメトロ(地下鉄)2号線、9号線の駅からすぐでアクセスも良好。

KME2025

日本の大規模展示会場はベイエリアや郊外に立地しているのに対し、COEXのある江南(カンナム)は、ソウルの中でも特にオフィスビル、高級ブランド店、レストラン、エンターテイメント施設が密集する、ソウル最大のビジネス・商業エリアの一つです。

KME2025

当日はAIに関する別の大規模イベントが開催されていました。イベント間での連携が行われている場面もありました。

KME2025

COEXのホールCがメイン会場。国内外の出展者ブースが並びます。メディアは少し早く入場できたため、各ブースを先に一巡りしました。

全17広域市が参加、大充実の地域ブース

KME2025

ソウルブース。鮮やかな配色のブース、入ってすぐの好立地

KME2025

慶州(キョンジュ)ブース。11月にAPECが開催されました。高市総理やトランプ大統領、習近平主席らが慶州を訪ね、知名度が一気に上がったのではないでしょうか。

KME2025

韓国中部に位置するセジョン。首都機能移転でも注目される行政中心の特別自治市。当然、MICE機能も充実しています。

KME2025

今年春にMICE施設の取材を行った釜山のブース。釜山特集もぜひご覧ください。

KME2025

ソウルの西、仁川(インチョン)。インスパイアリゾートなどIRが人気です。モノポリー(ボードゲーム)を模したブースデザインがとてもユニークでキュートでした。

KME2025

韓国中西部、人口5番目の都市である大田(テジョン)。学術研究が盛んでMICEにも力を入れています。

KME2025

韓国、南西部の光州(クァンジュ)もMICEに力を入れる都市です。

KME2025

済州(チェジュ)のブースはリゾート感たっぷり。一般客が入るわけではない、MICEの展示会でもワクワクさせるような各地域のブースの様子は見ているだけでも楽しいものでした。

KME2025

韓国ドラマのロケ地としても知られる江陵(カンヌン)では海を望む施設開業が進んでいます。新規開業する施設については、別記事で詳しくご紹介します。

地域ブース以外の注目はDX、Tech(テック)、HR(人材)

KME2025

大阪・関西万博の韓国パビリオンのLEDを手掛けたという韓国屈指の実績を誇る企業のブース。本展示会でもLEDは効果的に利用されており、その明るさや解像感は圧倒先な存在感と訴求力があります。

KME2025

会場の中央にはカフェ。韓国の展示会に行くと、カフェスペースが充実していて、ほっこり一息つけることが多いのです。

KME2025

韓国カジノ業観光協会ブースにいると、セブンラックカジノの方がPRのためにいらっしゃいました。カジノらしくダイスを振って、景品をいただけるキャンペーンをされていました。

KME2025

これは日本の各会場でも導入してほしい!と切実に思ったのが、この案内システム。詳しくは後日、別記事でご紹介します。

KME2025

韓国のMICEでも人材採用・育成は大きな課題。MICE産業全体で取り組みをしている様子がうかがえます。このあたりも後日、別記事でご紹介します。この企業のブースではMICEの専門性を持った人材のプールと、評価・教育システムについて展示されていました。

KME2025
KME2025

大学生がブース運営をしていたのも興味深い点。MICEを学ぶ実践の場としてこういった場での活動をしているようです。韓国MICEにおける若手人材の採用や育成については、別の記事でご紹介いたします。

ウェルカムディナー

KME2025

初日夜に開催されたガラディナーは大変な盛り上がりで、韓国MICE産業の力強さを感じるものでした。

KME2025

韓国伝統音楽と現代音楽がフュージョンしたようなライブパフォーマンスは迫力。

KME2025
KME2025

2026年はCOEX麻谷で開催されます

KME2025

韓国MICE協会会長のダニー・ヒョンデ・シン氏は、KMEは単に具体的なビジネス成果を生み出すだけでなく、MICE産業を効果的に促進し、参加者に思い出に残る体験を提供するプラットフォームであり続けるよう努力していくと述べました。 KME2025の成功裡の閉幕を受け、次回のKOREA MICE EXPO 2026は、2026年11月18日(水)から20日(金)までの3日間、ソウル市内の新しいコンベンションセンターであるCOEX麻谷(マゴク)で開催される予定です。COEX麻谷は、2024年11月にオープンし、空港からのアクセスや世界クラスの施設インフラを提供しているということなので、来年の訪問が楽しみです。

全6回シリーズで韓国MICEの今を追いかけます

全17の広域市が参加、広く様々な分野からの出展があり、会場に活気があったのが印象的です。韓国観光公社を中心に、オール韓国で取り組みを進めていることが伝わってきて、その力強さを肌で実感できました。特に日本でも課題の若手人材への訴求は参考にするべき点が多く見受けられました。本記事より全6回シリーズで韓国MICEについて記事を配信する予定です。KME2025の各ブースで伺ったお話もお伝えします。

KME公式Webサイト https://koreamiceexpo.com/
COEX https://www.coexcenter.com/

KME2025
夜のCOEX

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