【JIMTOF 2024】日本初、精密加工機の水平出しを自動化
―共同開発品「AdjustMan」をJIMTOF 2024で展示―
東京都立産業技術研究センター のリリースより
精密加工機を設置する際に必須のレベル出し(水平出し)を、これまで複数人による手作業で60分以上かけていました。都産技研(地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター)と株式会社Any Designは、精密加工機の設置等に必要なレベル出しを全自動で行える日本で初めての装置「AdjustMan(アジャストマン)」を共同で開発しました。「AdjustMan」を使用することで、一人作業で3分以内にレベル出しが行えるようになります。この共同開発品を JIMTOF 2024 で展示します。
技術概要
精密加工機を製造しているメーカーの現場では、出荷検査を行う際、製品(精密機械加工装置や装置架台、ベースフレーム)を組み立て、ジャッキに載せてレベル出し(水平出し)を行っています。このときに使用する計測器は、水準器やダイヤルゲージです。検査が終わると、製品のみを出荷し次の検査を行います。この組み立てから出荷までの作業を繰り返します。現在、このレベル出しに要する時間は熟練作業員でも1台につき60分以上かかり、作業工程の課題になっています。
この課題を解決するために、水準器とジャッキを連動させ、自動で精密加工機のレベル出しを可能にする「全自動・レベル出し調整装置(AdjustMan)」を開発しました。本装置によって、作業時間を60分以上から3分以内と大幅に短縮し、高精度のレベル出しを実現します。
効率的なレベル出し作業
1 多点同時調整を全自動で行い、「レベル出し調整時間を大幅短縮」「一人作業」が可能です
2 精密加工機の仕様に合わせてカスタマイズが可能です
3 昇降荷重 50 kN以上、分解能 0.001 mm/m、揚程 ±6~10 mmを実現しました
JIMTOF 2024にて「AdjustMan」を展示
第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2024)にて、開発した「AdjustMan」の実機による稼働デモを予定しています。
会期:2024年11月5日(火)~11月10日(日) 10:00~18:00(最終日は16:00まで)
会場:東京ビッグサイト 東7ホール E7118
2024年11月より受注開始します。
本事例は、東京都立産業技術研究センターと株式会社Any Designが共同研究を実施し開発したものです