SusHi Tech Tokyo 2026 開催レポート/アジア最大のグローバルイノベーションカンファレンス
東京都は、2026年4月27日から29日にかけて、東京ビッグサイトなどでグローバルイノベーションカンファレンスであるSusHi Tech Tokyo 2026を開催しました。本記事では、公開されたオフィシャルレポートをもとに、世界103の国と地域から約6万1千人が参加し、2万5千件を超える商談が生まれた本イベントの成果をご紹介します。国内外のスタートアップや投資家、そして各国の都市のリーダーたちが集結した熱気を紐解いていきます。
※「MICE TIMES ONLINE」はSusHi Tech Tokyo 2026のメディアパートナーです。

出展数や商談数が大きく伸長したグローバルイベントの成長
2023年の初開催から数えて4回目となった本イベントは、年々規模を拡大しています。出展スタートアップ数は798社にのぼり、前回の607社から着実に増加しました。商談数も約25140件に達し、参加者数も約60779人と過去最多を記録しています。スタートアップと投資家や大企業が直接交流する場として機能していることが、具体的な数字から読み取れます。

イベントに参加した出展スタートアップの事業規模の拡大も報告されています。2024年の出展企業のうち評価額が把握できた115社の評価額総額は、2024年4月時点の5621億円から2025年10月には6840億円へと、約1200億円増加しました。参加をきっかけとした資金調達や人材採用の成功事例も数多く生まれています。
Oishii Farm Corporation、Synspective…有望なスタートアップの資金調達と事業拡大事例
具体的な成長事例として、次世代農業システムを構築する植物工場スタートアップのOishii Farm Corporationは、米国での農場拡張や東京での研究開発強化のために240億円の資金調達を発表しました。イベントを通じた優秀な人材の採用や、海外メディアでの放映による大きな反響があったと報告しています。
地球観測データを取得して衛星データソリューションを提供する株式会社Synspectiveは、出展後に70億円の資金調達を実施し、東証グロース市場への上場を果たしました。京都大学発のフュージョンエネルギースタートアップである京都フュージョニアリング株式会社も、会場で多数の投資家やスタートアップと交流し、累計約160億円の資金調達につなげています。

未来の都市像を議論する多彩なセッションや展示内容
会場では、世界のイノベーションを牽引するリーダーたちによる158のセッションが行われました。東京都の小池百合子知事や高市早苗国務大臣のほか、世界的企業の経営者や海外都市の首長など総勢678名が登壇し、持続可能な都市の未来について意見を交わしました。

社会課題解決に向けた4つの重点領域
人工知能やロボティクス、そしてレジリエンスやエンターテインメントの4つの領域に焦点を当てた議論が展開されました。会場では、最新技術に触れることができる多彩なコンテンツが用意されました。
出展企業等による新製品や資金調達の発表は108件以上にのぼり、来場した268のメディアを通じて2260件以上記事化されました。MICE TIMES ONLINEでも取材記事2本を公開しました。
ドーナッツロボティクス株式会社による新型ヒューマノイドの初公開や、人工知能ユニコーンスタートアップであるUpstageによるAIエージェント基盤のリリース発表が行われました。株式会社ティアフォーは自動運転技術をパートナー車両に搭載する取り組みを披露し、株式会社ムービーズによる自動運転ロボットタクシーの試乗会も実施されています。
60の国と地域から820社が応募したピッチコンテストであるSusHi Tech Challenge 2026では、国内外のスタートアップが技術を競いました。優勝はマレーシア発のアグリテック企業であるQarbotechが飾り、賞金1000万円を獲得しました。同社はナノカーボン技術を活用した光合成促進剤を開発し、農作物の収量増加に貢献する技術が高く評価されました。
オープンイノベーションを推進する企業と自治体の連携
各業界をリードする大企業68社がコーポレートパートナーとして参画し、協業するスタートアップとともにパビリオン出展を行いました。三井不動産株式会社や株式会社NTTデータなど多様な業種の企業が参加しています。全国から48の自治体や19の大学が参加し、日本の技術力や独自のビジネスモデルを世界に向けてアピールする機会となりました。海外のベンチャーキャピタルや投資家も総勢580名来場し、国内エコシステムとグローバル市場をつなぐ重要な接点として機能しています。

世界55都市のリーダーが集結したG-NETS首長級会議
本イベントの一環として開催されたG-NETS首長級会議には、世界五大陸から55都市のリーダーが参加しました。

気候変動や自然災害への対応をテーマに議論が交わされ、各都市が連携して取り組むための共同声明が取りまとめられました。オーストラリアのモートンベイやイタリアのローマの首長による課題発表も行われ、秋頃から東京のスタートアップが現地で実証実験を行う計画も進められています。
次世代を担う若者と一般参加者が楽しむパブリックデイ
最終日の4月29日はパブリックデイとして一般向けに公開され、家族連れや若者など約2万5千人が来場。自動運転バスの体験や最先端のバーチャルリアリティ技術の展示など、参加者が実際に体験できるコンテンツが人気を集めました。エンターテインメントの領域では、新しい学校のリーダーズと最新のヒューマノイドロボットの共演や、光と映像に彩られた歌舞伎の披露など、日本の文化とテクノロジーを融合させた特別なステージが観客を魅了しました。

学生ボランティア、インターンシッププログラムの活躍
イベントの運営には846名の学生ボランティアが参加し、来場者の案内などを担いました。学生によるプロジェクトチームが起業家向けのピッチコンテストを企画運営するなど、主体的な活動が目立ちました。公募で選ばれた全国4大学14名の学生がインターンシップとして海外スタートアップの出展を支援するなど、国際的なビジネスの現場を体験するプログラムも実施されました。若年層に先端技術に触れる機会を提供し、次世代のアントレプレナーシップ人材の育成に大きく貢献しています。

SusHi Tech Tokyoの今後の展望 2027年開催予定
本記事で紹介したように、SusHi Tech Tokyo 2026は世界中の多様なプレイヤーが交わる場として大きな成果を上げました。革新的なアイデアを持つスタートアップと投資家や大企業、そして行政が連携することで、持続可能な社会の実現に向けた動きが進んでいます。東京都が運営するイノベーション拠点であるTokyo Innovation Baseとの連携も強化されており、年間を通じて挑戦者が集うプラットフォームとしての機能が拡張されています。
次回のSusHi Tech Tokyo 2027は、2027年5月20日から22日にかけて東京ビッグサイトで開催される予定です。G-NETS第4回実務責任者級会議も2027年5月19日から21日にかけて計画されています。
MICE TIMES ONLINE取材記事
https://micetimes.jp/report-sushi-tech-tokyo-2026-for-mice/
https://micetimes.jp/report-sushi-tech-tokyo-2026-photo/