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【観光トピック】富山県 電源開発の歴史公開へ 「黒部宇奈月キャニオンルート」が10月始動

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※この記事は観光経済新聞の提供によるものです。

黒部峡谷と立山黒部アルペンルートを結ぶ新たな観光ルート「黒部宇奈月キャニオンルート」。10月の一般公開・ツアー開始に向け、旅行商品造成などの準備が進められている。ツアーは宿泊や周辺観光を組み込んだ宇奈月発と黒部ダム発の計4コースを予定。ここでは宇奈月発ルートをたどりながら、乗り物などの見どころを紹介する。

キャニオンルートは、黒部川第三・第四発電所建設時に整備された工事用ルート。大きな落差と豊富な水量を誇る黒部川は、水力発電に適した条件を満たしていたことから、1917年から電源開発調査が始まった。中でも「くろよん」(黒部ダム、黒部川第四発電所の総称)は、7年の歳月と延べ1千万人の労働力をかけ63年に完成。数々の難工事を乗り越えた電源開発の歴史を体感できる。

ツアーは宇奈月駅から欅(けやき)平駅まで黒部峡谷鉄道のトロッコ電車で進み、「工事用トロッコ電車」に乗り換えてトンネル内部へ進む。降車後は、「竪坑(たてこう)エレベーター」で約200メートルの標高差を約2分で一気に上昇。仙人谷ダム建設時の資材運搬用エレベーターで、その高低差は当時日本一を誇った。

第四発電所までは長さ6.5キロのトンネルを「蓄電池機関車」で進む。この区間には、小説家・吉村昭氏の作品にも描かれた「高熱隧道(ずいどう)」がある。第三発電所と仙人谷ダム建設時に掘削されたもので、当時は岩盤温度が160度を超え、ダイナマイトが自然発火するなど工事は困難を極めた。現在も約40度あり、列車内から硫黄臭や熱気を感じられる。

高熱隧道(提供:佐藤工業株式会社)
高熱隧道(提供:佐藤工業株式会社)

トンネルを抜けると仙人谷の景色が広がり、第四発電所からは2台の台車をつるべ式で運行する「インクライン」に乗車。竪坑エレベーターで運搬できない大型機器の運搬に使用されたもので、長さ815メートル、斜度34度の急傾斜を約20分かけて上る。

当時大型機器の運搬に使用された、斜度34度の急傾斜を昇降する「インクライン」
当時大型機器の運搬に使用された、斜度34度の急傾斜を昇降する「インクライン」

インクライン上部からは、専用の電気バスで終点の黒部ダムへ。途中、掘削時に土砂を外に排出するための五つの横坑(おうこう)があり、そのうち「タル沢横坑」の展望台に立ち寄る。天気が良ければ、富山平野側とは反対方向から剱岳を望む「裏剱」を楽しめる。

ツアー参加者は、くろよん建設に携わった建設会社5社の作業員が当時着用していたものをモデルにしたヘルメットを着用。当時の工事現場の雰囲気を体感できる。

記事提供:観光経済新聞

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