
来場予定者数30万人!22歳以下の世界の若手技能者が競う 2028年「技能五輪国際大会」in愛知/技能五輪国際大会の概要と歴史
22歳以下の成年技能者が技能を競う唯一の世界レベルの大会「技能五輪国際大会」が2028年に愛知県で開催されることが決まりました。日程は2028年11月15日(水)~20日(月)、場所はAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)。本記事では技能五輪国際大会の概要や歴史、今後のスケジュールについてご紹介します。
「WorldSkills Competition」技能五輪国際大会とは
「技能五輪国際大会」は、22歳以下の成年技能者が技能を競う唯一の世界レベルの大会で、2年に1度開催されています。その目的は、参加国・地域の職業訓練の振興や技能水準の向上、青年技能者の国際交流・親善を図ることにあります。参加する青年技能者にとって優れた技能の見学と体験の場にもなります。
1950年にスペインとポルトガルとの間で第1回大会が開催。日本は1962年の第11回大会から参加し、毎回優秀な成績を収めています。

自動車板金から洋菓子製造、レストランサービスまで、競うスキルは全63種
どのような技能が競技になるのでしょうか。2024年、フランス・リヨン大会で行われた競技について紹介します。
情報ネットワーク施工、機械製図 CAD、CNC旋盤、溶接、自動車板金、航空機整備、配管、Webデザイン、電工、左官、広告美術、建築大工、美容/理容、洋裁、洋菓子製造、レストランサービス、西洋料理、造園、車体塗装、看護/介護、重機メンテナンス、貨物輸送、サイバーセキュリティ、3Dプリント、ホテルレセプションなど全63種です。
技術者が世界基準で腕を競います。
https://worldskills.jp/worldskills/
参加選手の選考プロセス
技能五輪国際大会の日本代表選手は、前年に開催される「技能五輪全国大会」において選考されます。
選考基準
・全国大会で優勝し、かつ大会開催年に22歳以下の参加資格を満たす選手(一部職種を除く)。
・全国大会で競技が実施されない職種については、各業界団体等が選考会を実施し、日本代表を決定。
この厳しい選考を経て、日本を代表する若き技能者が世界の舞台に挑みます。
そして今回、2028年の第49回大会が日本・愛知県で開催されることが決まりました。2007年の静岡大会以来、国内開催は21年ぶり4回目となります。
開催概要(想定)
項目 | 概要 | ||
---|---|---|---|
大会名称 | 第49回技能五輪国際大会(日本・愛知大会)/WorldSkills Aichi 2028(仮称) | ||
日時・場所 | 競技 | 愛知県国際展示場 2028年11月16~19日(4日間) | |
開会式 | IGアリーナ 2028年11月15日(1日間) | ||
閉会式 さよならパーティー | IGアリーナ 2028年11月20日(1日間) | ||
参加国・地域 | 65か国・地域 以上 | 職種数 | 62職種 |
参加者 | 選手 約1,600人 その他関係者 約3,400人 来場者 約30万人 |

今後の大会までのスケジュール
2025年
8/3~4 第20回 若年者ものづくり競技大会(あなぶきアリーナ香川)
10/17~20 第63回 技能五輪全国大会(愛知県国際展示場)
11/23~27 第3回 技能五輪アジア大会(台湾/台北)
2026年
2/27~3/2 第33回 技能グランプリ(インテックス大阪)
9/22~27 第48回 技能五輪国際大会(中華人民共和国/上海)
2028年
11/15~20 第49回 技能五輪国際大会(日本/愛知)
第47回技能五輪国際大会
各種技能競技大会 ダイジェスト映像です。
第19回若年者ものづくり競技大会
職業能力開発施設、工業高校等において技能を習得中の20歳以下の若者が技能レベルを競う大会です。
第62回技能五輪全国大会
国内の青年技能者を対象に、その技能レベルの日本一を競う大会です。
第32回技能グランプリ
年齢にかかわりなく、各都道府県から選抜された特に優れた技能を有する一級技能士等が競う大会です。
第47回技能五輪国際大会
2024年11月、第47回技能五輪国際大会の帰国報告会で日本代表選手(チャンピオン)たちが語ったメッセージです。
https://worldskills.jp/triumphalmessages

日本のものづくり技術と職人精神を世界に発信する絶好の機会
世界的な技能競技大会が日本の愛知に招致されたことは、非常に喜ばしいニュースですね。会場となるAichi Sky Expoは、中部国際空港に直結し、徒歩5分という利便性の高い場所。これまでにも技能五輪全国大会の開催実績があります。
本大会は、日本のものづくり技術と職人精神を世界に発信する絶好の機会となります。若い世代に技能の重要性と魅力を伝える教育的役割も果たします。少子高齢化による技能継承の課題に直面する日本において、大会開催は技能者の社会的地位向上と人材確保の契機となるかもしれません。愛知から世界へ、技能人材の育成を発信し、経済と産業の発展を促進していく機会として期待されます。
記事は厚生労働省の報道発表を一部参考にしています。
技能五輪国際大会 Webサイト
https://worldskills.jp/
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/ginoukyougi/index.html
担当
人材開発統括官 能力評価担当参事官室 技能競技大会推進係