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MICE の業界団体 JCMA がサステナビリティに関する会員へのアンケート結果を発表~回答企業全社が長時間労働防止や休暇取得に取り組む。CO2 削減は目標設定が課題~

一般社団法人日本コンベンション協会(JCMA) のプレスリリースより

2024 年 11 月~2025 年 1 月、一般社団法人日本コンベンション協会(Japan Convention Management Association(以下、JCMA))は、加盟企業・団体(※)の従業員を対象に、「JCMA サステナビリティに関するアンケート」を実施しました。

全回答企業が「長時間労働の防止と休暇取得の管理」を実施している一方、CO2 排出量削減への取組では「具体的な目標設定」が進んでいない実態が明らかになりました。サステナビリティ推進の最大の課題は「人材不足・リーダーシップの育成」。また「会員企業間の協力体制」や「環境課題の共同解決策」といった、新たな連携モデルの構築が求められていることが判りました。
※ JCMA の加盟企業・団体:MICE 産業に関連する事業者等(企画・運営、印刷・デザイン、映像・音響・照明機器レンタル、ケータリング、人材サービス、通訳・翻訳、ディスプレイ、ホテル、輸送、施設、コンベンションビューロー等)

<調査概要>
調査期間: 2024 年 11 月~2025 年 1 月
対象 : JCMA 会員 2024 年 11 月現在の企業・団体
回答数 : 96 社・団体
設問数 : 5 問(質問及びチェック項目数:39 項目 自由記述: 9 項目)
設問内容:サステナビリティに関し、各企業の取り組み状況を「事業活動」「企業活動」に分けて回答を依頼
・事業活動:企業が商品やサービスを生産・提供する過程で行う具体的な取組
・企業活動:企業全体の運営や経営に関わる事業活動以外の取組

この調査は、MICE 関連事業者の持続可能な企業活動の推進を目的として、当団体 SDGs 委員会活動の以下のプロセスに活用することを目的に行われています。

1. 勉強会への反映:調査結果をもとに、より実践的かつ最新の知見を取り入れたサステナビリティ勉強会を開催
2.企業活動への展開:上記勉強会により、参加企業が学んだ内容を自社の事業や活動に積極的に導入
3.成果の共有:各社の取り組み事例を定期的に共有し、業界全体の底上げを目指す
この取り組みは、PDCA サイクルに基づいた継続的改善活動の一環として位置づけており、「調査 → 学習 → 実践 → 共有」のサイクルを繰り返すことで、会員企業全体のサステナビリティ活動の質的向上を図っています。

実態調査から見えてきた主な課題と提言
今回の調査から、業界が抱える以下の重要課題が明らかになりました。

最大の課題:「人材不足」および「リーダーシップの育成」が、サステナビリティ推進の大きな障壁となっている
新たな連携モデルの必要性:
・会員企業間の協力体制を強化し、相互支援を促進する枠組みの整備
・環境課題に対する新たな協働体制の構築と解決策の共同開発

また、調査を通じて会員企業からは多様な意見や具体的な要望が寄せられており、JCMA としてはこれらの声を真摯に受け止め、新たな事例収集と共有の活動をまもなく開始するとともに、実効性のあるアクションプランを策定・実行してまいります。

<回答結果>
●労働安全衛生に関する具体的な取組をしていますか?

●労働安全衛生に関して実施・運用している取組があてはまるものをチェックしてください(複数回答)


全体の 74%が労働安全衛生に関する取組を行っている。特に長時間労働の防止と適切な休暇の取得管理は、回答した全ての企業が行っている。

●貴社では、CO2 排出量の削減に向けた具体的な取組をしていますか?(回答数:96)


CO2 排出量の削減に向けた具体的な取組を行っているのは全体の 60%以上。


●CO2 排出量削減のために実施している取組があてはまるものを、「事業活動」「企業活動」ごとにチェックしてください(複数回答)


CO2 排出量削減の目標設定は事業活動で約 30%、企業活動で約 40%。今後更なる推進が必要と考えられる。

●取り組んでいるが、さらに一層の推進をするのにハードルに感じていることがあればその事由を教えてください(複数回答)

ハードルに感じていることとして、半数以上の回答者が「人材不足・育成(リーダーシップ)」を選択。

●サステナビリティへの取組を推進するうえで、JCMA に期待することをお寄せください(複数回答)


JCMA に期待することとして、「情報や事例の共有」、「研修・教育プログラムの提供」の次に「会員企業間の協力体制の構築」「環境問題の共同解決策」が続いている。

今後の取り組み
今後の具体的な活動として、会員企業の先進的な取り組み事例を収集・整理し、相互に学び合うための情報共有活動をまもなく開始する予定です。こうした継続的な取り組みを通じて、業界全体のサステナビリティ推進力をさらに高め、環境・社会課題に対するより効果的な解決策の創出を目指してまいります。


【一般社団法人日本コンベンション協会(JCMA)の概要】
JCMA は 2015 年の発足以来、我が国の MICE 推進における中核としての役割を担い、コンベンションをはじめとする MICE における日本有数の団体として、MICE の国際競争力の強化に向け、MICE の意義に関する発信・啓発や政策提言、MICE の経済波及効果算出への参画、人材育成・人材交流、国際交流、サステナビリティに向けた活動などに取り組んでいます。
・会員企業数:285 社(2025 年 5 月 13 日付)
・代表理事:近浪 弘武(日本コンベンションサービス株式会社 代表取締役社長)
・URL:https://jp-cma.org/

【お問い合わせ】
一般社団法人日本コンベンション協会 事務局
E-mail:office@jp-cma.org

[本調査に関する問い合わせ]
一般社団法人日本コンベンション協会 広報委員会(及川・清野)
E-mail:jcma-koho@jp-cma.org

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