【JIMTOF2026】10月26日~31日、東京ビッグサイトで開催。22カ国・地域から1,134社、工作機械の最新技術が集結/出展社情報もお伝えします
「JIMTOF2026 第33回日本国際工作機械見本市」(JIMTOF2026)が、2026年10月26日から31日までの6日間、東京ビッグサイトで開催されます。
世界22カ国・地域から、共同・内部出展者を含む1,134社、4,422小間が出展。工作機械を中心に、鍛圧機械、工具、測定機器、制御装置、CAD・CAM、積層造形など、ものづくりを支える幅広い製品・技術が集まります。今回のキャッチコピーは「果てなき高度へ 羽ばたく技術」。人型ロボット、熟練技能とロボットの協業、AM(Additive Manufacturing/積層造形)など、製造業の変化を象徴する企画も用意されています。本記事後半では出展社情報もお伝えします。

22カ国・地域から1,134社 東京ビッグサイトで6日間
JIMTOFは1962年から2年に一度開催されている国際見本市で、2026年は33回目を迎えます。工作機械とその周辺機器の商取引や国際的な技術交流を目的とし、各社が新製品や新技術を発表する場としても知られています。東京ビッグサイトの東・西・南展示棟を使用しますが、大規模改修工事のため東4~6ホールは休館となります。
会場では工作機械、鍛圧機械、工作機器、切削工具、ダイヤモンド・CBN工具、研削砥石、歯車、精密・光学測定機器、試験機器、制御装置などを分野別に展示します。
JIMTOF2026 開催概要
名称:JIMTOF2026 第33回日本国際工作機械見本市
会期:2026年10月26日(月)~31日(土)
開場時間:10:00~17:00、最終日は16:00まで
会場:東京ビッグサイト
使用展示棟:東・西・南展示棟(東4~6ホールを除く)
展示場面積:92,850㎡
出展規模:22カ国・地域、1,134社、4,422小間
主催:一般社団法人日本工作機械工業会、株式会社東京ビッグサイト
入場料:前売1,000円、当日3,000円、学生無料JIMTOF2026 https://www.jimtof.org/jp/index.html
人型ロボット「Kaleido」から考える、工作機械の役割
東展示棟ガレリアでは、川崎重工業が開発する人型ロボット「Kaleido(カレイド)」を題材とした企画展示を行います。人型ロボットの普及には、関節部品をはじめとする高精度な部品の加工や、量産化、低コスト化が必要です。展示では、ロボットの進化を支える機械加工に焦点を当て、工作機械がどのような役割を担うのかを紹介します。
南4ホールでは、工作機械の精度を支えてきた熟練技能「きさげ」も取り上げます。きさげは鋳物の表面を工具でわずか数ミクロン単位ずつ削り、高精度に仕上げる技術です。会場では熟練者ときさげロボットによる協業を紹介するほか、職人による体験教室も実施。自動化が進む製造現場で、人の技能とロボットをどのように組み合わせていくのかを体験から知る企画です。
AM ZONEを設置 ドイツ「Formnext」とも連携
南4ホールには「Additive Manufacturing ZONE(AM ZONE)」を設けます。金属3Dプリンターなどの積層造形技術を活用した複雑形状、高機能部品などを展示。オークマ、ソディック、DMG森精機、ニデックマシンツール、松浦機械製作所、三菱電機などが協力します。
2026年は、ドイツで開催されている積層造形専門展示会「Formnext(フォームネクスト)」とのコラボレーションも実施します。南4ホールの「Formnext Stage」では、主催者Mesago Messe Frankfurt(メサゴ・メッセ・フランクフルト)や関係者が登壇。10月27日にはFormnext担当副社長Sascha F. Wenzler(サシャ・F・ヴェンツラー)氏が、欧州をはじめとするAM市場の動向や日本との連携について講演する予定です。
自動車、航空機、AI・自動化を講演や技術者会議で掘り下げる
会期中は展示だけでなく、製造業を取り巻く変化を扱う講演やセミナーも開催されます。10月26日には中西孝樹氏が世界の自動車産業の変化をテーマに講演。27日は自動車産業における3DAモデルの活用についてのセミナーに続き、HondaJetを開発した藤野道格氏が、航空機開発と事業化について語ります。
10月28、29日には「IMEC2026 第21回国際工作機械技術者会議」を開催。総合テーマは「新たな四半世紀にかける工作機械産業の挑戦」で、技術潮流、AI・自動化、センシング、ロボット加工などを取り上げます。10月30日には、元プロ野球選手・監督の井口資仁氏がチームビルディングやリーダーシップをテーマに登壇します。
学生が機械に触れ、企業と直接話せるプログラムも
次世代のものづくり人材に向けたプログラムも行われます。南4ホールでは、ジグフライス盤を使用したバッグハンガーづくりや、工科高校の実習・研究成果を紹介。学生ブースツアーでは、テーマに沿って3~4社の出展企業を巡り、実際の製品や技術について説明を受けます。
最終日の10月31日には、出展メーカーと学生との交流会を開催。企業の人事担当者やエンジニアと、仕事内容、技術、働き方について直接話せる場を設けます。工作機械そのものから、ロボット、AI、自動化、積層造形、技能継承、人材育成まで。JIMTOF2026では、製造業が現在どこまで進み、次に何を目指しているのかを幅広い展示とプログラムから知ることができます。
注目の出展社情報

京セラ:切削工具と加工データ活用で持続可能なものづくりを支援
京セラは、「Creating Sustainable Value in Machining」をコンセプトに、切削加工の効率化や安定化、生産現場の改善を支える製品とソリューションを紹介します。初展示となる多機能溝入れ・突切り工具「KGXシリーズ」は、独自のクランプ機構によって加工時の振動やホルダの損傷を抑制。鋼の高速ミーリング加工向け「CM135U」は、従来のPVD材種と比べて1.5倍の工具寿命を実現します。チタン合金などに対応するヘリカルエンドミル「ME90」や、大径の高送りカッタ「MFH Harrier-D」も登場。

加工中の振動を計測し、工具摩耗や異常の兆候を捉える「VIMOA」、切削工具や消耗品の在庫管理を効率化するツールマネジメントシステムも展示します。
特設サイト https://toolsp.kyocera.com/showroom/event/detail/147.html

テクノア:中小製造業の生産管理を変える4つの新ソリューションを初公開
中小製造業を中心にパッケージシステムとDX支援を提供するテクノアは、クラウド対応型生産管理システム「TECHS」シリーズと、開発中の4つの新ソリューションを紹介します。ブラウザ上で複数人が生産計画を確認・編集できる「新生産スケジューラ」は、急な割り込みや設計変更への対応を支援。手書きやFAX、PDFの注文書・作業指示書などを読み取り、品番、数量、納期をデータ化する「AI入力支援ツール」も実演します。さらに、外部システムとの転記作業を減らす「TECHS-S NOA API連携」、生成AIへの質問を通じて受注傾向などを集計・分析できる「TECHS-BK MCP連携」を初公開。情報のデジタル化を進める「守りのDX」と、AI・IoTを活用する「攻めのDX」の両面から生産性向上を提案します。
特設サイト https://www.techs-s.com/event/690

Hexagon Manufacturing Intelligence:測定と加工の2ブースでAI・デジタル技術を国内初展示
計測技術を通じて製造業や建設業、鉱業などを支えるHexagonは、「測定・品質保証」と「CAD/CAM」の2ブースを設けます。測定分野では、高速測定と自動化、データ活用に対応する次世代オールデジタル三次元測定機「MAESTRO」を国内初展示。多関節測定器「Absolute Arm」や、X線CTで内部構造を可視化・解析する「VGSTUDIO MAX」も紹介します。CAD/CAM分野では、CAMソフトウェア「Esprit Edge」のAI新機能「ProPlanAI」を国内初公開。過去の加工ノウハウやCAMデータを活用し、熟練者の知見継承と生産性向上を支援します。設計・加工から測定、解析、不良原因の究明、品質保証までをデジタルでつなぐソリューションを実演します。
特設サイト(三次元測定機) https://go.manufacturing.hexagon.com/jimtof2026md/
特設サイト(測定・計測ソフトウェア) https://go.manufacturing.hexagon.com/jimtof2026ms/
特設サイト(CAD/CAMソフトウェア) https://go.manufacturing.hexagon.com/jimtof2026ps/

日本精工(NSK):機械部品からシステム最適化、状態監視まで提案
1916年に日本で初めて軸受を生産し、100年以上にわたり軸受や自動車部品、精機製品を手がけてきた日本精工(NSK)は、「トライボロジーソリューションで理想の動きを共に実現する」をテーマに展示します。参考出展する「電動ハイドロブースタ」は、ボールねじで必要な時だけ油圧を発生させ、省エネルギーと高速動作を両立。工作機械や油圧プレス機、産業用ロボットへの活用を想定しています。スピンドルの設計条件を解析し、詳細レポートを自動作成する「MT-Click!Speedy Premium」、剛性を維持しながら動摩擦トルクと発熱を抑える低フリクションボールねじ「MT-Frix」も紹介。複雑な動作を伴う設備にも対応する状態監視システムとクラウドサービスにより、予知保全や保全業務の効率化も提案します。

ミスミ:工場の間接材管理を変える自販機「MISUMI floow」を体験展示
機械部品から工具、消耗品まで4,000万点超をグローバルに製造・販売するミスミは、工場の間接材調達を効率化する「MISUMI floow」の最新モデルを紹介します。工場内に設置する自販機から必要な消耗品を取り出せる仕組みで、ミスミが在庫を保有・補充するため、利用企業は過剰在庫を抱えずに済みます。新たなドロワータイプは、切削チップやエンドミルなど小型で種類の多い間接材に対応し、従来モデルより設置面積を約75%削減しながら最大60間口を確保。実機で操作を体験できます。

高硬度鋼やステンレス加工向けの超硬エンドミル、超硬ドリルの新製品も展示。東京大学の東大レゴ部と共同制作したブロック製工場ジオラマでは、製造現場に自販機を設置した姿を再現します。
特設サイト https://jp.misumi-ec.com/service/floow/event/

ミツテック:立体部品の6面検査を自動化する高速外観検査装置を初公開
「過酷な作業から人類を解放したい」を掲げ、生産設備の開発から生産ライン構築まで手がけるミツテックは、高速外観検査装置MAR3500「レボニー」を初公開します。多面外観検査プラットフォーム「MARシリーズ」の新ユニットで、全方位からの撮像機構とオプションの反転ユニットにより、従来は目視に頼っていた裏面を含む立体物の6面検査を自動化します。ギアやスプラインシャフト、カウンターシャフトなどの円筒形状に対応し、キズ、打痕、巣穴、凹凸などの欠陥を可視化。モーション制御と画像検査の統合により、高速移動時にもブレを抑えた撮像を行います。会場ではエンジン部品を使った実機デモを行い、検査基準の策定や目視検査の自動化に関する相談にも対応します。

ソディック:放電加工から超微細加工、金属3Dプリントまで最新機を展示
ソディックは、「Grow Forward in the Next Era」をテーマに、放電加工機、マシニングセンタ、微細レーザー加工機などの最新機種と、ものづくりを支援するソリューションを紹介します。精密形彫り放電加工機「A40G」は、大型電極による加工品質と操作性を両立。ワイヤ放電加工機「ALN600G i Groove+Edition」には、自社製の搬送装置を組み合わせ、段取りや加工中の作業を自動化します。ナノマシニングセンタ「AZ275nS」では、超微細な迷路形状を高速加工する実演を実施。ミクロンレベルの加工やセラミックス、超硬合金などの難削材に対応するフェムト秒レーザー加工機「LSP4040」、グループ会社AltFormが手がける金属3Dプリンター「PrintSHARP200」も展示します。
特設サイト https://www.sodick.co.jp/feature/jimtof2026/

日本メカケミカル:加工から防錆、錆取り、洗浄まで現場の課題に対応
工業用・家庭用化学製品の開発、製造、販売を手がける日本メカケミカルは、ものづくりの現場を支える製品を「プレス油」「防錆剤」「錆取り剤」「洗浄剤」の4カテゴリーで紹介します。プレス油では、チタンやステンレスなどの難加工材に対応する塩素フリーの「メカエコプレスシリーズ」を展示。屋外環境向け防錆剤「メカストロングコート」、鉄材の赤錆を除去する「サビ除去ジェル」、ワイヤカット加工品や金属部品に対応するロングセラーの錆取り剤「KC-12」も並びます。洗浄剤では、機械や工具に付着した油汚れを落とす「メカEXクリーナー」と、3Dプリンターの未硬化UVレジンを除去する「3DPR NFixa Protect」を紹介。会場では錆取りを実演し、用途や材質、現場の課題に応じた製品を提案します。

APPLE TREE:複雑な部品や曲面を非接触で3Dデータ化
3Dプリンターや3Dスキャナーの販売・保守、測定サービス、設計・開発支援などを手がけるAPPLE TREEは、同社が取り扱う3D測定ソリューションブランド「SCANOLOGY」を紹介します。展示テーマは「複雑形状の測定を、もっと速く、確実に。」。大型部品や複雑に入り組んだ配管、接触式の測定では計測が難しい曲面などを、非接触でスピーディーに3Dデータ化する技術を提案します。取得した立体データを寸法や形状の検査に利用することで、従来は時間や手間を要していた複雑形状の検査工程を効率化し、製造現場における品質判断を支援します。大型部品や複雑な構造物の測定、検査作業の省力化を検討する来場者に向け、3Dスキャンを活用した測定方法を紹介します。

ベッコフオートメーション:オープンなCNCで工作機械開発の自由度を高める
ドイツの制御機器メーカー、ベッコフオートメーションは、「工作機械の自由度の高い機能開発」をテーマに、オープンなCNCの実装事例を紹介します。同社は、パソコンをCNCやPLCとして利用できる制御ソフトウェア「TwinCAT」と、高速・高同期のオープン通信技術「EtherCAT」の開発元です。会場では、複数のセンサーによるデータ収集と解析を組み合わせた切削状態モニタリング、バーチャル工作機械を用いたCNC基礎講座、高精度な同時制御加工に向けたCNC・サーボ制御の独自機能を展示。AIモデルをノーコードで作成する「TwinCAT Machine Learning Creator」や、生成AIによって機械のアラームを診断し、対策を示す「TwinCAT CoAgent」も実演します。10月30日には、これらの技術を解説する出展者ワークショップを開催します。


リックス:超臨界CO2で難削材加工を変える「Pure-Cut」を国内初展示
国内外の産業を支えるメーカー商社のリックスは、国内OEM生産を開始した超臨界CO2発生装置「Pure-Cut」を初展示します。米国のFUSION COOLANT SYSTEMSが開発した装置で、超臨界CO2とごく少量の潤滑油を組み合わせ、-78.5度のドライアイス粒子によって切削時の加工熱を抑える次世代ハイブリッド冷却システムです。高速切削や工具の長寿命化、仕上げ時間の短縮を可能にし、チタン合金、ニッケル合金、インコネル、ステンレス鋼、カーボン系素材などの難削材加工に対応します。航空宇宙、医療、自動車部品などでの活用を想定。国内OEM化により、高圧ガス保安法に適合した国産モデルとして製造し、迅速な保守や導入支援まで担う体制を整えました。