【GREEN×EXPO 2027】ドバイ、大阪、そして横浜へ。万博の部材を受け継ぐ屋内出展施設、愛称は「はなめぐり」に
2027年国際園芸博覧会の屋内出展施設の愛称「はなめぐり」に決定しました。ドバイ万博、大阪・関西万博で使われた組子ファサードを再利用して、環境配慮型の建築を実現する計画です。過去の万博から受け継いだ部材が使われます。

屋内出展施設「はなめぐり」は、9日ごとに入れ替わる展示も
GREEN×EXPO 2027は、2027年3月19日から9月26日までの192日間、開催されます。「はなめぐり」の愛称は、公募と審査を経て決まりました。花や緑に関わる出展者や、外国政府、国際機関などが展示を行う屋内施設です。


展示のテーマは「訪れるたびに新たな感動」。2026年9月15日時点の計画では、花や緑の出展者は、全期間出展する21者と、9日間ごとに入れ替わる短期出展の227者です。外国政府や国際機関などの公式参加者も、約20者が全期間にわたって出展する予定です。訪れる時期によって異なる植物や世界各国の展示と巡り合えるようにされていて、来場者が何度足を運んでも新しい発見と出会えそうです。
建物は、博覧会協会が発注する客用施設の中で最大規模となります。設計・施工を担うのは、TSP太陽と永山祐子建築設計の共同企業体。組子ファサードの構造設計には、アラップが参画しています。


・写真左:2020年ドバイ万博日本館(2021) / 2020年ドバイ国際博覧会日本館
・写真右:2025年大阪・関西万博ウーマンズパビリオン / OMOTE Nobutada
ドバイ、大阪、横浜へ。3つの万博を巡る組子ファサード
建物の外観で目を引くのが、立体的な格子を組み合わせた「組子ファサード」です。もともとは、永山祐子建築設計が2020年ドバイ国際博覧会の日本館のために設計しました。日本の「麻の葉文様」と、中東の幾何学模様「アラベスク」を掛け合わせたデザインです。その後、大阪・関西万博の「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」で再利用され、次の行き先が横浜の「はなめぐり」となりました。今回は、TSP太陽が保有するリース部材と組み合わせ、壁面には太陽工業のミラー膜を採用します。

「動く建築」ドバイから大阪、横浜へ(永山祐子氏コメント)
2018年、ドバイ万博日本館の提案時から構想していたパビリオンの大規模なリユース。ドバイから大阪、そして横浜へと3か所を巡るまでになるとは、当時は想像していませんでした。構想のきっかけは、5年おきに場所を変えて開催される万博で、常に新しい建物が建てられるという、ぶつ切りで終わってしまうパビリオン建築のあり方への疑問からでした。大阪・関西へのリユースは、奇跡的な出会いと多くの方々の共感・サポートによって実現しました。この経験は『大阪・関西からさらに次へと繋げられるかもしれない』という勇気を与えてくれました。
開催前年の2024年末、屋内出展施設の公募型プロポーザルにTSP太陽株式会社と組んで応募し、採択されました。大阪・関西万博の開催時にはすでに次の施設のイメージが完成しており、設計が進められていました。そして会期終了の翌日からはリユースに向けた丁寧な解体が始まり、次への準備が整えられていきました。
建築は本来、その土地に根ざして作られ動くことはありません。しかし、解体が決まっている建築だからこそ、新たな場所で形を変えて生かされる可能性があるのではないか——そうした建築を私は「動く建築」と呼んでいます。2027年国際園芸博覧会では、大阪・関西万博のパナソニックグループパビリオン「ノモの国」も、東邦レオのVillage出展施設としてリユースされる予定です。ぜひ、それぞれの新しい姿をご覧いただければと思います。
■TSP太陽 社員コメント
屋内出展施設「はなめぐり」の美しい組子ファサードを実現するため、部材を正確に組み上げることを大切にしています。本施設には、当社も所属する太陽グループの太陽工業が手掛ける膜材も使用しており、グループ各社の技術を結集した建物となっています。
9月末の組子ファサードの竣工、そして年内の建物全体の竣工を目指し、安全を第一に施工を進めてまいります。
プロジェクト概要
| 名称 | GREEN×EXPO 2027 屋内出展施設「はなめぐり」 |
| 用途 | 花・緑出展者および公式参加者による屋内展示施設 |
| 会場 | 2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)会場 |
| 事業主 | 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会 |
| 基本設計・実施設計 | 有限会社永山祐子建築設計 |
| 施工・実施設計・設計監理 | TSP太陽株式会社 |
| 植栽計画 | 荻野景観設計株式会社 |
| 施工開始 | 2026年7月末 |
| 竣工予定 | 2026年9月末 |



