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ホテル・宿泊施設の取材・レポート

【インタビュー】MICE都市 京都で放つ存在感。東山を一望できる京都でもユニークなMICE会場にもなるラグジュアリーホテルの魅力を探る(フォションホテル京都)

こんにちは、編集長の藤井です。
2013年6月にグローバルMICE戦略都市5都市(東京、横浜、京都、神戸、福岡)、グローバルMICE強化都市2都市(大阪、名古屋)が選定されました。国はこれらの都市に集中的な支援を行うことになりました。現在は12都市が選定されています。
国際会議の開催件数ではICCA(国際会議協会)国内都市別開催ランキングで京都は東京に次ぐ国内第2位。MICE都市としてだけではなく、観光都市として国内外から多くの観光客が多いことは皆様もご存知のとおりです。

そんな京都には多くの魅力的な会場があります。ホテル、貸会場、ユニークベニューはいずれも充実しています。今回、伺ったのは多くの会場がひしめく京都において、ひときわユニークな存在感を放つホテル。フランスのパリ発、1886年創業、美食のトップブランド「FAUCHON」(フォション)。

FAUCHONが手掛けるホテルとは、そのホテルが提案するMICEとは。
ホテル愛にあふれる桑野様にたっぷりお話をお聞きしました。
(2024年7月に訪問しました)

FAUCHON Webサイト https://fauchon.jp/


【フォションホテル京都】https://hotelfauchonkyoto.com/

レストラン/清水寺が真正面に!京都人も見たことがない東山の眺め

フォションホテル京都の10階にあるダイニングレストラン「グラン カフェ フォション」。清水寺、高台寺、知恩院、八坂神社といった南北に広がる京都の名刹、神社を一望に収めることができます。まるで京都が箱庭のよう。このロケーションは地元・京都の人でもなかなか見たことがないのではないでしょうか。かくいう私も、京都に7年ほどいますが、こんな景色は初めてでした。

「もっとMICEの用途として使えることを知ってほしい」
その思いをセールスマネージャーをされている桑野さんから、お伺いしました。

セールスマネージャー 桑野 康二(くわの こうじ) さん

百貨店に就職。ウェディング会社へ転職しオーストラリアへ転勤。14年ほど日本を離れて暮らし、2014年帰国を決断。ホテル業界の経験がない中、大阪でホテルのキャリアをスタート。フォションホテル京都で現在に至る。百貨店、ブライダルという一見全く違う業界のように見えますが、桑野さんからは多様な経験から、今のフォションホテル京都についてのお考えを聞くことができました。フォションとの出会いは、百貨店人生で初めてのホワイトデーのお返しにフォションの紅茶を購入したことだったそう。


フォションホテル京都とは?

ホテルを運営するのは、世界の美食トップブランド「FAUCHON(以下:フォション)」。フォションというと、特別な日に飲む紅茶やスイーツでご存知の方も多いのでは。1886年フランス・パリで創業したフォションは、ブティックホテル「フォション ロテル パリ」を2018年に開業。2021年に世界で2軒目となる「フォションホテル京都」を開業しました。客室数は59室。洗練されたグルメを堪能できるラグジュアリーなライフスタイルホテルとして、客室だけではなく、レストラン、ティーサロン、バー、ブティックも備えており、充実したグルメも楽しめます。

施設の紹介はこちら


セミナー中もつい見惚れる…東山一望の特等席

桑野さん:「レストランの窓からは、東山、清水寺、鴨川。真下には高瀬川が広がります。ここ(フォションホテル京都)で仕事をしてから、東山のいろんな顔を見られるようになりました。朝日が差し込む姿も良いですし、一番きれいだと思ったのは夕暮れですね。赤く染まった清水寺に、さらに光が差しているように見えるんです。京都の人にとって東山はなくてはならない山だと思っております。しかし、この景色を一望しながらゆっくりと過ごせる場所は、地元の方でも知らないと思います。観光に来られた方にも、京都の方にも、普段では味わえない経験になると思います。」

—どのような用途で使われますか?

桑野さん:「収容人数は40~50名で、斜めに座って前を見ていただければ、30名規模のセミナーにも対応可能です。いわゆる一般的なセミナー会場のようなものではなく、紅茶やケーキ、景色を楽しみながら、リラックスした雰囲気で開催することができます。これまで金融、カラーコーディネートなどのセミナーが開催され、自然光が綺麗に入るのでカラーコディネートの先生も感嘆されていました。景色に夢中でセミナーの講師の顔を見ずに、外を見る人もいるかもしれません(笑)」

—自然光がきれいに差し込むことは開放感があるだけではなく、お料理やお顔も映えますね!写真撮影にも喜ばれそうです。

レストラン グラン カフェ フォション(Grand café FAUCHON)

取材時にはフォションの紅茶をいただきました。お花の香りがふんわりと広がり思わずうっとり。紅茶がこんなに美味しいなら、お料理やスイーツも期待してしまいます。なんとマカロンは、パリから直輸入し、日本でフランスのフォションマカロンが食べられるのはフォションホテル京都だけとのこと!東山の景色を見ながら、こだわりのスイーツもいただけて、イベントも開催できる…。大切な方を安心してお連れできますね。


洗練されたラグジュアリー空間で、特別なひとときを。

次にご案内いただいたのは、2階のレセプションエリア。

桑野さん:「普段はチェックインや、アフタヌーンティーを楽しめる場所ですが、仕切りをすることで、ブライダルのセレモニー会場やミーティング会場にも使えるんです。100インチスクリーンとプロジェクターを用いたプレゼンテーションの会場として使われたこともあります。コの字型のレイアウトで約15名を収容できるため、小規模な会議やセミナーにも適しています。


ビジネスの重要な話や、お忍びでの利用も。

意外にも男性同士での内密な話をしたり、ビジネスランチ、ご友人同士でお忍びで来られるパターンもあると、桑野さんから教えていただきました。女性の方がお食事やカフェとして来られることをイメージしていましたが、男性同士のビジネスシーンの利用があるのは少し驚きました。プライベートな空間として、静かに過ごしたい方々にも愛用されています。


大型MICE参加者の滞在先として選ばれる「フォションホテル京都のお部屋に泊まりたい」

桑野さん:「レストランだけではなく7~9階のお部屋からも東山の景色を楽しむことができます。春になると桜並木が見られるため、特に海外の方が喜ばれますね。」

—お部屋であればゆっくり東山を眺められますね。MICEでのご利用もあるのでしょうか?

桑野さん:「ビジネスシーンでの利用もございます。バジェットホテルではないため、予算に余裕がある方々がご利用されます。
MICEイベントの際には、どこかのホテルで200部屋泊まることがあれば、当ホテルでは10部屋でも20部屋でも泊まっていただきたいです。一般社員の方々と、部長・社長クラスの方々が分かれてお泊りになることや、お付きの方が泊まるのも良いかもしれません。
海外のお客様では、タクシーで宝ヶ池の京都国際会議場に向かう方もいらっしゃいました。その日はドクターの会合があったそうです。タクシーで30分くらいの距離ですが、気にされないのだと思いましたね。」

—京都のどこに会場があったとしても、フォションホテルのお部屋に宿泊すること自体が魅力となり、お部屋を目的に泊まりたいと思う方がいらっしゃるのですね!


ラグジュアリーホテルをまるごと貸し切れる?フォションホテル京都でしか実現できないプラン

桑野さん:「ホテルをまるまるお貸しすることもできます。50名様で一棟貸しができるホテルは、まずありません。全てを貸し切るので、どのフロアでもお食事いただけます。パーティー利用で一棟貸し、1泊2日かな?チェックインをされる15時くらいから、翌日昼の12時までは、ご自由にこのホテルを使っていただけるイメージです。京都だけではなく他府県にいらっしゃる方にも、発信していきたいと考えています。

—おそらく京都で、このグレードで一棟貸しができる場所は珍しいですね。アイディアをお持ちの方にとっても、マッチする場所になると思います。


大宴会場はなくとも、こじんまりとしたホテルだからこそのイベントを。

桑野さん:「ここに来る前は、250部屋の客室と約900平米の宴会場がある東京のホテルに3年半ほど勤めておりました。フォションホテル京都は59の客室があり、宴会場はありません。以前とのギャップに難しさを感じていました。
小さい規模だけれども何かできないかと思い、『ドア閉めて会議室として使いましょう』『立食パーティーをしましょう』『披露宴会場として活用しましょう』と提案をしました。またローカルの方々や旅行会社の方にセールスに行き、少しずつ認知度が高まってきたように思います。
レストランの貸し切りパーティーは月に何度か開催しています。小さい規模の貸切パーティー、宴会、ミーティングも含めて”MICE”ということであれば、少しずつMICEの利用シーンは増えています。逆にこじんまりとしたホテルだからこそ、できることを発信したいですね。」

お客様のアイデアをご一緒に形にしていく

桑野さん:「先日セミナーをやりたいけれど、ここでできますか?と聞かれたことがありました。お客様の知っているセミナーの会場とは違うようだったので『私もどのようになるのか分からないので、一度セットアップしますね』と言い、セミナー形式にした会場をお見せしました。すると『パーフェクト!!』と喜んでいただき、イベントも開催いただきました。

必ずしもこれが正しいというものはないと、その時に気づきましたね。汎用性が高くて開催しやすいスタイルは、フォションホテル京都では、私達スタッフもお客様も求めていません。他の会場でしない新しいことをどんどんやっていかないと、私が飽きてしまいますし、お客様も飽きると思います。他とは違うカタチで行えることで、飽きずに楽しんでいただけると思います。」


イベントの個性は会場選びから。ユニークなアイデアも実現できるフォションホテル京都

■取材を終えて「Editor’s note」

取材の際、スタッフの皆様から3時間もの時間をかけて丁寧にご案内いただきました。すれ違うスタッフの方からも笑顔と会釈をいただき、すっかりホテルのファンになってしまいました。その心遣いは、お客様に対する姿勢そのものを感じさせるものでした。本当にありがとうございました!

会場選びはもっと自由でユニークであっても良い。長机と椅子である必要はありません。会場選び自体がコンセプトワークの一環となり、主催者が示すイメージが自然と参加者にも伝わります。雰囲気や特性がイベントのテーマや目的に合致すれば、参加者にとってもより印象的なものとなるでしょう。「あたりまえ」「うちのイベントはこうだから」から一歩踏み出して、イベントに合わせて会場を変えてみるのはいかがでしょうか。フォションホテル京都はその候補になることでしょう。

フォションホテル京都は、宴会後の懇親会や2次会、サイドイベント、VIPの方を招待するイベント、セミナー、少人数での特別なミーティングや式典での利用はもちろん、ユニークな企画やこれまでないイベントのカタチを実現したい方にもピッタリです。相談にはいつでも乗っていただけます!ホテルはラグジュアリーですが、距離感が近くて嬉しいですね。

まずはカフェやランチに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?河原町通に面してフォションのスイーツを購入できるショップもあります。その雰囲気やおもてなしに私同様、きっとファンになってしまうと思いますよ。

株式会社イザン 藤井

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