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就職活動ガイド

AI面接官とは何? NTTドコモやキリンなど大手企業で次々に導入。就活生が知っておきたい仕組みと準備【MICEキャリアナビ】

書類選考を通過し、次の面接を案内するメールが届きます。ところが、面接官は人ではなくAI。画面に向かって話した内容がどう扱われるのか、初めて受ける人には分かりにくいものです。

マイナビが2027年卒の大学生・大学院生を対象に行った調査では、回答者1,258人のうち28.2%がAI面接を受けたことがありました。一方、企業からAI面接を提示されると「受験意欲が下がる」と答えた人は51.1%でした。いずれもこの調査の回答者についての数字で、就活生全体の割合ではありませんが、珍しいことではなくなりつつあるようです。

参照URL:https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260526_110798/

対話型AI面接サービス「SHaiN」の提供企業は、2026年7月までの累計導入企業が1,100社、受検者が延べ22万8,000人を超えたと発表しています。※SHaiNの実績であり、国内企業全体の導入数ではありません。

参照URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000173.000011421.html

面接

AI面接官は、どのように質問する?

対話型のAI面接では、企業から届いた案内に従って面接を始め、画面や音声で示される質問に答えます。AIは回答を受けて、その経験をさらに詳しく尋ねることがあります。たとえば「チームで何をしましたか」と聞かれた後、自分の役割や判断について追加で質問されるような形です。これは質問の流れを示す例で、実際の設問は企業やサービスによって異なります。

面接が終わると、企業は録画や文字起こしを確認できます。サービスによっては評価レポートも作成されます。PeopleXは、企業が職種ごとに質問や評価項目を設定でき、応募者の回答に応じた追加質問にも対応すると説明しています。

参照URL:https://peoplex.jp/news/20260907/

「AI面接」と混同しやすいのが録画選考です。これは用意された質問に一人で回答を録画し、企業が後から見る方式。回答に合わせてAIが質問を重ねる対話型とは、受けたときの感覚が違います。案内が届いたら、どちらの方式か確認しておくと、受験場面を想像しやすくなります。

AIが面接をしても、採否までAIだけで決めるとは限りません。何を分析するかもサービスによって違います。PeopleXは回答内容に加え、声のトーンや話し方、表情や身振り手振りを評価用の情報として挙げています。一方、HireVueは自社のAI採点付き動画評価について、回答の文字起こしを分析し、表情や声のトーンは採点しないと説明しています。後者はHireVueの動画評価についての説明で、すべてのAI面接製品に共通する仕様ではありません。

NTTドコモ、キリン、スーパーホテルはどう使っている?

NTTドコモは2027年卒の新卒採用で、書類選考後の初期面談にSHaiNを本格導入しました。AI面談で高評価だった応募者は社員面談へ進みます。低評価だった場合も、採用担当者が面談データを必ず確認して合否を判断します。同社は、AI面談の結果をその後の社員面談の評価資料には使わないと説明しています。

キリンは新卒採用の一次面接にVARIETASのAI面接官を導入しています。AIが応募者の経験や行動を聞き出して整理し、共通の観点でスコア化します。どの項目を重視するかという基準の設定と、最終的な合否判断は人が担うといいます。同社は導入の背景として、人間の面接官ごとに評価がばらつく悩みを挙げています。

宿泊業のスーパーホテルは、新卒採用の一次選考にPeopleXのAI面接を使っています。以前は面接枠が足りず、選考を希望する学生と日程が合わないことがありました。採用担当者によると、現在もAIの点数だけで合否は決めず、動画とレポートを人が確認しています。同社は、一次選考にかける時間が週約10時間から2~3時間になったと説明しています。時間の数字は同社が導入事例の中で示したもので、独立した調査結果ではありません。

AI面接の結果の扱いは企業ごとに違います。自分が受ける企業の案内にも目を通しておきましょう。

AI

企業はなぜAI面接を導入するのか

採用担当者が面接できる時間には限りがあります。応募者も授業やアルバイト、仕事との調整が必要です。企業が一定の受験期間を設けるAI面接なら、双方の日程を一件ずつ合わせる作業を減らせます。

もう一つの理由は、面接官による質問や評価のばらつきです。研修や評価基準表を用意しても、人によって見方が変わることに悩む企業は少なくありません。AI面談によって面接枠を増やし、より多くの学生に初期面談の機会を設けられることも大きなメリットです。応募者にとってもチャンスが広がることにもつながります。

こうした理由は、各社が導入時に掲げた目的です。質問や評価の基準をそろえることが、実際の採用結果をどの程度よくするかは、未知数です。本当の意味での導入価値がわかるまでは、少し時間がかかるでしょう。

受ける側には、どんな良さと注意点がある?

受ける時間を選べることは利点です。企業の指定する期間内であれば、授業や仕事を終えた後に受けられる場合があります。実際に面接官と対峙するよりも、緊張しないという方もいるでしょう。遠方でも面接を受けやすくなることもメリットです。

しかし、「実際に社員に会いたい」「AIに判断してほしくない」方もいるでしょう。画面のアバター相手では、自分の熱意が伝わったか分かりにくいと感じることもあるでしょう。いくら受けやすくても、評価の仕組みが分からなければ不安は残ります。

面接は、応募者が企業を知る機会でもあります。AIに答えるだけでは、社員の話を聞いたり、仕事内容についてその場で質問したりできない場合があります。後の選考で社員と話す機会はあるか。録画や音声は誰が見て、いつまで保存するのか。気になる点は企業の案内を確かめ、分からなければ採用窓口に確認しましょう。

静かに話せる場所がない、機器の操作が難しいなど、受験環境が合わない場合もあります。締切が迫る前に、相談先や別の受験方法が案内されているか確認しておくと、対応を相談する時間を取れます。

模擬面接

いざ実戦!AI面接では、どう話せばいい?

経験を「自分がしたこと」まで振り返る

「イベントを成功させました」だけでは、自分の役割が伝わりません。何が課題で、自分は何を考えて動き、その結果どうなったか。そうした順番で経験を振り返っておくと、追加の質問が来ても答えやすくなります。学園祭、アルバイト、ゼミなども、経験を振り返る題材になります。AIは応募者が話した内容をもとに、掘り下げてくる可能性が高いです。思いもよらない方向に、展開するおそれがあります。

用意した原稿を読み切ろうとしない

対話型の面接では、前の回答を受けて質問が変わることがあります。質問を最後まで聞き、尋ねられたことに答えてから背景を補うと、話の筋が通ります。すぐに答えが思い浮かばなければ、少し考えてから話し始めることもできます。実際に経験したことを、用意した言葉に縛られずに話してみてください。

始める前に、機器と時間を確かめる

面接直前を避け、通信と端末の充電も確認しておくと落ち着いて受けられます。PeopleXは、本番の前にマイクテストと二つの練習質問を用意しています。同社によると、練習内容は録画・記録されず、評価にも使われません。練習機能や中断・再開の方法はサービスごとに違うため、届いた案内を確認してくださいとのことです。こういった練習ができるのは安心ですね。

AI面接は、これからどうなる?

AI面接は今後、一次選考を中心にさらに普及していくと考えられます。採用担当者が面接できる時間には限りがあり、応募者にとっても都合のよい時間に受けられるからです。最初の面接相手がAIという選考は、これから珍しくなくなるかもしれません。

AI面接が普及しても、人と話す面接までなくなるとは限りません。AIが最初の面接を担い、その後に社員と話す形が広がる可能性があります。そのとき応募者にとっては、AIとの面接を受けやすいかだけでなく、社員と直接話して仕事内容や職場を知る機会があるかどうかも、企業を選ぶ判断材料になるかもしれません。

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