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【学生取材】なぜ京まふに伝統工芸や日本史が? 京都の大学生が見つけたマンガ・アニメと京都文化のつながり/ 加賀美ハヤトさんとのコラボ、しろっぷじゅんぺいさん「あんまり役に立たない日本史」

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学生記者の山瀬です。京都国際マンガ・アニメフェア2026、通称「京まふ」は、マンガ・アニメ・ゲームの展示や物販、ステージなどが集まるイベントです。2026年は9月19日(土)・20日(日)の2日間、みやこめっせ、ロームシアター京都、京都国際マンガミュージアムで開催されました。

私は京都で開催されるイベントということに興味を持ち、9月19日にみやこめっせを訪れました。そこで気になったのは、マンガ・アニメそのものとは少し違う分野を扱う2つのブースでした。ひとつは、箔押しタンブラー制作体験のブース。もうひとつは、「あんまり役に立たない日本史」のブースです。

一見すると、京まふとどのような繋がりがあるのかと疑問に感じる2つのブース。話を聞いていくと、マンガ・アニメを入口に、伝統工芸や日本史、そして京都の街へ興味を広げていく仕掛けが見えてきました。

「京都国際マンガ・アニメフェア2026(京まふ / KYOMAF)」開催概要

What’s 京まふ? 「京まふ」って何?

「京まふ」、知らない方にはいったい何のことやら、よくわからない謎の響きですね。正式名称は「京都国際マンガ・アニメフェア2026」です。なるほど、どこで何をするイベントなのかよくわかります。英語にすると「KYOTO INTERNATIONAL MANGA ANIME FAIR」となります。ここから「KYOMAF」、つまり「京まふ」となります。

  • 開催期間:2026年9月19日(土)~ 9月20日(日)
    • メイン会場:みやこめっせ(京都市勧業館)、ロームシアター京都(京都市左京区岡崎)
    • 第2会場:京都国際マンガミュージアム(京都市中京区烏丸通御池上ル)
    • 主催:京都国際マンガ・アニメフェア実行委員会、京都市
    • 共催:KYOTO CMEX 実行委員会、京都国際マンガミュージアム、京都コンピュータ学院・京都情報大学院大学
    • 協力:「伝統産業の日」実行委員会、京都伝統産業ミュージアム、京都外国語大学
    • 公式サイト https://kyomaf.kyoto/

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京まふ2026に伝統工芸?サブカルチャーとのコラボから知ってもらう

みやこめっせ地下1階で見つけたのが、箔押しの技法を使ったタンブラーやコースターなどを扱うブースです。にじさんじ所属の加賀美ハヤトさんとのコラボレーション商品も並び、和柄を選んで箔を施すタンブラーの制作体験も行われていました。

話を伺ったのは、田中金彩工芸の京友禅 金彩工芸士・京もの認定工芸士の田中栄人さんと、有限会社箔沌房の澤野井生さん。お二人に共通していたのは、「技法を残したい」という思いでした。私はそれまで、伝統工芸を残すというと、昔からあるものやデザインをそのまま残していくイメージを持っていました。ところが、お二人の話から見えてきたのは、技法・技法を使う仕事そのものを残していくという考え方です。

まずは技法を使う仕事がなくならないように

伝統工芸の仕事では、機械と同じようなものを作って価格で競うことは難しい。だからこそ、人の手でしかできないことに価値を見つけていく必要があります。

澤野井さんは、「後継者を残していくためには、その仕事をやる場所が多くあればあるほどいい」と話していました。どんなものに技法を使うかよりも、まずは技法を使う仕事がなくならないこと。澤野井さんの話から、そんな考え方が伝わってきました。

伝統工芸の仕事を取り巻く環境には、担い手の高齢化という課題もあります。現在、職人の高齢化が進んでいる中で、数十年後に誰がやるのかという問題もあるそうです。もともとの仕事が減っていく中でも、技法を使う仕事を新しく生み出していく必要があります。

自分が好きだからこそ制作に生かせる

その一つとして行われているのが、マンガ・アニメやVTuberなど、サブカルチャーとのコラボレーションです。

田中さん、澤野井さん自身もサブカルチャーが好きで、コラボレーションでは「ファンが喜ぶか」を大切にしているそうです。コラボ相手のファン層や作品への理解があるからこそ、どんなデザインならファンが喜ぶのか、相手側がどう見せたいのかを考えながら制作できます。
澤野井さんは、作品やキャラクターを以前から知っていたことに加え、ファンが喜ぶものや、コラボ相手が大切にしたいことを理解しながら直接やり取りできたことが、スムーズな制作につながったと話していました。

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一方で、工芸品をすべて手作業で作れば、機械で作るものより価格は高くなります。そこで始まったのが、サブカルチャーとの組み合わせです。例えば、100万人のファンがいるとしたら、その1%でも1万人。さらに小さな割合でも、興味を持って実際に商品を手に取る人がいれば、新しい仕事につながります。そうした接点が少しずつ増えれば、工芸の技法が日常の中で使われる機会も増えていきます。

また、伝統的な技法は、見せ方によって現代的なデザインにもできます。今回のコラボレーションでも、キャラクターのデザインそのものは現代的でありながら、そこに使われているのは伝統的な技法です。昔ながらの技法を使いながら、新しいデザインや商品を生み出すことができます。

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知ってもらう、体験してもらうことから始めたい

「知ってもらう、体験してもらうことから始めたい」という話も印象に残りました。
制作体験をきっかけに技法を知り、工芸品を身近に感じる。その先で、仏壇や寺社など、これまで知らなかったものに興味を持つこともあるそうです。伝統工芸を残すことは、工芸品を売ることだけではなく、技法を知ってもらい、使われる場所を増やすことから始まるのだと感じました。

そして、若者に対しても、いきなり職人を目指してほしいということではありません。「こういう選択肢がある」と知ってもらうことが、まず大切なのだそうです。

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「あんまり役に立たない日本史」から京都の街へ

もう一つ気になったのが、歴史好き芸人・しろっぷじゅんぺいさんによる「あんまり役に立たない日本史」のブースです。

ここでは、学校の授業で扱うような歴史だけでなく、思わず誰かに話したくなるような歴史の小ネタが、キャラクターやイラストを使って紹介されていました。ブースでは、YouTubeで配信されている動画も流れており、オリジナルグッズや企画の紹介も行われていました。

私自身、歴史は「授業で勉強するもの」という感覚が強かったので、こうした入り口から歴史に触れられることが新鮮でした。幅広い年代の人に伝わるように作られているため、学生が授業とは違った形で歴史に興味を持つきっかけにもなりそうです。

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京都の街を舞台にしたスタンプラリーで、歴史を身近に感じられる

さらに面白いと感じたのが、ブースで紹介されていた、京都の街を舞台にしたスタンプラリーです。

2026年9月5日から10月16日まで、京都市内の8カ所を巡り、4つのスタンプを集めるとオリジナルの限定ステッカーがもらえる企画です。各スポットには、歴史上の人物をイメージしたキャラクターのパネルが設置されています。スタンプの設置場所は、金戒光明寺、豊国神社、本能寺、妙覺寺、高台寺、壬生寺、南座、推活本舗ぽらりすた-KYOTO-。

会場で歴史を知って終わるのではなく、実際に京都の街を歩きながら、寺社や歴史上の人物に触れられる仕組みになっています。会場で歴史を知るだけでなく、実際に京都の街を歩きながら、寺社や歴史上の人物に触れられる企画にもつながっていました。歴史について知ったことを、実際の場所で確かめてみる。そんな楽しみ方ができるのも面白いと感じました。

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京まふ2026をきっかけに、京都を知る

「なぜ、京まふ2026に伝統工芸や日本史が?」
最初はそんな疑問から始まり訪れた2つのブースでしたが、話を聞いてみると、それぞれ違う形で、マンガ・アニメを入口に別の分野へ興味を広げるきっかけになっていました。

箔押しタンブラー制作体験のブースでは、マンガ・アニメやVTuberとのコラボレーションを通して、伝統的な技法を使った新しい商品が生まれ、それが技法を使う仕事を続けていくことにもつながっていました。「あんまり役に立たない日本史」では、キャラクターやイラストを使って歴史を身近に感じられる見せ方がされていました。さらに、その取り組みから歴史を知ることが京都の街を歩くきっかけになっています。

私が面白いと思ったのは、入口によって見えるものが変わることです。マンガ・アニメを好きで京まふを訪れた人にとっては、そこから伝統工芸や日本史を知ることができる。一方、私のように「京都で開催されるイベントだから」というところから興味を持った人にとっては、京まふを通してマンガ・アニメの表現や楽しみ方を知ることもできます。京まふをきっかけに、普段なら自分からは触れなかった分野へ目を向ける。そんな楽しみ方もあるのだと思います。

次に京まふを訪れる機会があれば、好きな作品のブースだけでなく、「なぜここに?」と思ったブースにも少し足を止めてみてほしいです。マンガ・アニメとは少し離れて見えた「伝統工芸」や「日本史」「京都の文化」が、意外な形でつながっているのを探してみたいと思います。

※取材:立命館大学 1年生 山瀬 / 編集:編集長・藤井

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