
【HANNOVER MESSE 2025(ハノーバーメッセ2025)】開催概要と見どころ 3/31~4/4開催 ドイツ・ハノーバーで開催される、世界最大級の製造業向け国際産業見本市
ハノーバーメッセはドイツのハノーバー国際見本市会場で行われる世界最大の産業技術見本市です。第二次世界大戦終結直後から続くイベントとして4000社の出展企業と約13万人の来場者を集めるイベントです。その歴史や今年の見どころ、今年の注目すべき日本企業についてご紹介します。
※3/17更新
ハノーバーメッセ(ハノーファー・メッセ、Hannover Messe)とは
第二次世界大戦終結直後から現在も続く世界最大の産業技術見本市
ハノーバーメッセの歴史は、第二次世界大戦の終結直後の1947年に経済復興の一環「Hannover Export Fair 1947」として開催されたことから始まります。21日間の見本市期間中、世界53カ国から約73万6,000人の来場者がハノーバーに押し寄せ、多くの輸出契約が締結されました。最初のフェアが大成功を収めたため、毎年開催されるようになり、ハノーバーは主要な催し物を開催する都市となります。1960年初頭にはハノーバーに年間 100万人以上の観光客を惹きつけるようになりました。地元のホテルは満室だったため、地元住民は訪問するビジネスマンに自宅を開放し、寝る場所と食卓の席を提供したそうです。2024年には、約60カ国から4000社の出展企業と、約150カ国から13万人の来場者がありました。

2025年のテーマ「産業変革 – 持続可能な産業の活性化」
2025年のイベントのテーマは「Industrial Transformation – Energizing a Sustainable Industry(産業変革 – 持続可能な産業の活性化)」です。7つのテーマで構成されています。
SMART MANUFACTURING (スマートマニュファクチャリング)
DIGITAL ECOSYSTEMS (デジタルエコシステム)
ENERGY FOR INDUSTRY (産業向けエネルギー)
COMPRESSED AIR & VACUUM (圧縮空気と真空)
ENGINEERED PARTS & SOLUTIONS (エンジニアード部品&ソリューション)
FUTURE HUB(量子技術、R&D、スタートアップ、技術移転、未来の技術)
INTERNATIONAL TRADE & INVESTMENT(量子技術、R&D、スタートアップ、技術移転、未来の技術)

注目すべきポイント
2025年パートナーカントリー:カナダ
パートナーカントリーとは、毎年1カ国に焦点を当てて、その国の技術、製品などをハノーバーメッセの中で集中的にプロモーションする制度です。日本も2008年に同展のパートナーカントリーになっています。2025年のハノーバーメッセでは「Industrial Transformation – Energizing a Sustainable Industry」というテーマのもと、カナダがそのパートナーカントリーとして世界の注目を集めることとなりそうです。
カナダはロボット工学、鉱物資源、クリーンエネルギー、人工知能などの専門分野を活かし、より持続可能な世界をつくるためのソリューションを開発しています。カナダ各地の企業や研究機関による最新の成果が一堂に集結し、専門家との直接的な情報交換やパートナーシップ構築の絶好の機会を提供します。カナダ流のイノベーションがもたらすものを現地で見て、知り、幅広い産業分野の可能性を探ることができるでしょう。
パートナーカントリー カナダ Webサイト https://www.hannovermesse.de/en/expo/partner-country/index-3

ROBOTICS AWARD 2025
ハノーバーメッセで毎年開催される「Robotics Award」は、ロボット支援オートメーションおよびロジスティクスの分野における優れた技術やソリューションを表彰する、欧州を代表するアワードの1つです。産業用途におけるロボット技術の活用事例を広く募集・選考することで、ものづくり産業の進化に寄与する取り組みとなっています。なんと参加者は、ハノーバーメッセの出展者であるかどうかに関係なく参加資格があります。

ウルスラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長
特別展示 Hydrogen + Fuel Cells Europe
ハノーバーメッセでは、「水素・燃料電池」に特化した展示エリアが設けられ、次世代エネルギーの鍵を握る水素技術や燃料電池ソリューションが世界中から集結します。1995年の初開催以来、欧州最大規模のイベントとして成長を続けており、2024年には世界各国から500社以上が出展しました。
水素技術といってもさまざま。水素の製造・貯蔵・輸送から燃料電池の最新技術まで、幅広い分野のイノベーションを紹介する場となっています。さらに、業界の専門家や企業関係者に加え、各国の政治家やVIP視察団も来場し、国際的なネットワークを構築する絶好の機会となります。
「水素・燃料電池」エリアは、展示ブースとフォーラムの2つの主要要素で構成されており、企業が最新技術やソリューションを披露するだけでなく、専門家によるプレゼンテーションやディスカッションを通じて、業界の最新動向を深く知ることができます。水素エネルギーの活用と未来に向けたビジネスの可能性を探る場として、関心のあるすべての方にとって見逃せないエリアとなっています。

開催概要と参加方法
開催期間: 2025年3月31日(月)~4月4日(金) 9:00~18:00
会場: ハノーバー国際見本市会場
主催: ドイツメッセ株式会社
公式Webサイト: https://www.hannovermesse.de/en/
世界最大級の展示会場「ハノーファー国際見本市会場」
オンラインショップでチケットを購入する必要があります。
・1日チケット 35ユーロ
・フルイベントチケット(3/31~4/4) 90ユーロ
そのほか交流会への参加ができる「ネットワーキングナイト」、ワークショップや講演会に参加できる「カンファレンス」、学生用チケットなどが用意されています。
https://www.hannovermesse.de/en/for-visitors/tickets/index-2
【随時更新】日本企業の出展情報について
2024年には、38社の日本企業(海外現地法人および共同出展を含む)が出展。
旭精工株式会社:大阪府堺市から出展、高度な精密機械部品製造技術を展示
高精度ベアリングや精密機械部品の製造を通じ、革新的な技術と信頼性で業界をリードする、大阪府堺市の企業です。熱処理技術によって従来材料より腐食しにくくなった「高耐食ベアリング」。食品機械など衛生面を考えたときにも耐食性が高いのは嬉しいですね。そのほか「高耐熱ベアリング」、「キャリパーブレーキ」を展示予定です。
会社Webサイト https://www.asahiseiko.co.jp


高石工業:再生エネ分野で注目される国産ゴムパッキン製品
2014年から毎年出展している実績のある企業です。主に水道機器、ガス機器に使用される日本製のゴムパッキン、高圧水素向けOリング、シール、ガスケットを製造。また関連する研究開発、試作品のサンプル製作、量産品の製造など、ゴムパッキンに関するあらゆる開発のお手伝いをされています。ヨーロッパの再生エネルギー分野で水素が注目される中、水素・燃料電池エリアに出展されるので、業界関係者や技術者との活発な情報交換が期待されるブースとなっています。
会社Webサイト https://takaishi-ind.co.jp/

株式会社ヨシタケ:減圧弁、スチームトラップ、ドレンセパレーターなど幅広い製品ラインナップ
80年の歴史を持つ日本のバルブメーカー、ヨシタケは、省エネと環境配慮を追求した高品質な製品を生み出しています。特に蒸気分野においては、世界各国で採用され、ユーザーから高い評価を受ける実績があります。同社は、減圧弁、スチームトラップ、ドレンセパレーター、電磁弁、安全弁、ポンピングトラップなど、流体制御用工業用バルブを中心に展開し、各種産業のニーズに応じた最適なソリューションを実現しています。
会社Webサイト https://www.yoshitake.co.jp/