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お台場にある『DMO』 東京・お台場にMICEを呼び込むために活躍する活躍するDMOのひとたち【MICEキャリアナビ】

そもそもDMOとは何をする組織?どんなことに取り組んでいる?

お台場海浜公園や自由の女神像などの観光スポットに加え、日本科学未来館、東京ビッグサイト、東京ガーデンシアターといった多彩な施設が集積している東京お台場。台場・青海・有明で構成されているこのエリアに、観光やイベントで訪れたことのある方も多いのではないでしょうか。あるいはドラマや映画のロケ地としてご存知の方もいらっしゃるでしょう。
東京・お台場には、こうした施設を地域全体でつなぎ、MICEを呼び込む組織があります。それが「DMO TOKYO お台場」です。そもそもDMOとは何をする組織なのでしょうか。地方のDMOとは何が違い、お台場ではどのような仕事をしているのでしょうか。DMO TOKYO お台場の宮下さんに、MICE誘致の現場と、変わり続けるお台場について聞きました。

DMO TOKYO お台場 事務局 宮下さん(令和8年度 第1回MICE誘致推進会議)
DMO TOKYO お台場 事務局 宮下さん(令和8年度 第1回MICE誘致推進会議)

DMOとは? 地域に人を呼び込む「観光地域づくり法人」

DMOは、観光庁が「観光地域づくり法人」として位置づける組織です。宮下さんは、その役割をわかりやすく「エリアに来てもらう人を増やすこと」と説明します。地方のDMOでは、その地域を観光地として知ってもらい、旅行者に訪れてもらうための活動が中心になります。一方、東京のDMOは少し構造が異なります。

東京都全体の観光振興を担う東京観光財団があり、東京都ではMICEやビジネスイベントの誘致を進める「ビジネスイベント先進エリア」が設けられています。誘致の実行部隊として活動するエリアは9つあり、DMO TOKYO お台場もその一つです。

DMOについて より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
【MICEの基礎知識19】DMOやDMCってなに?その役割と目的、MICEとの関係を解説します

ホテル、会議施設などMICE施設が集まるお台場はMICE好適地

DMO TOKYO お台場では、臨海副都心エリアのエリアマネジメントを担う東京臨海ホールディングスが事業運営を担当しています。ホテル、会議施設、ユニークベニューなど、系列や運営会社の異なる施設が会員として参加し、「お台場」という地域全体でMICE誘致に取り組んでいることが特徴です。

臨海副都心エリア・お台場には多くのMICEに適した施設が集まります
臨海副都心エリア・お台場には多くのMICEに適した施設が集まります

東京ビッグサイトだけではない、お台場のMICE

学生にとって「MICE」という言葉は、まだ身近ではないかもしれません。しかし、お台場を歩いてみると、MICEに使われる施設は至るところにあります。

代表的なのが東京ビッグサイトです。臨海副都心エリアは以前からMICEの開催地として利用されてきました。大きなイベントがたびたび行われているので、訪ねたことがある方もいるかもしれません。
ヒルトン東京お台場やグランドニッコー東京 台場には、1,000人以上を収容できる大宴会場があります。また、日本科学未来館や東京国際交流館(プラザ平成)、TOC有明など、多様な規模・用途に対応した会議施設も集積しており、国際会議や企業イベントなどをエリア内で開催できる環境が整っています。

参考:MICE TIMES ONLINEで紹介したことのある施設

会議室ではない場所もイベント会場になる

お台場の大きな特徴として宮下さんが挙げるのが、「ユニークベニュー」の多さです。ユニークベニューとは、一般的な会議場とは異なる施設や空間を、イベント会場として活用するものです。お台場にはさまざまな施設が集まっているため、主催者が開催したいイベントに合わせて異なる会場を提案できます。

屋外にも大きな空間があります。エリア内には、延べ10ヘクタールを超える都有地や広大な公園・緑地など、大規模なイベントに活用できる屋外スペースがあり、「Pokémon GO Fest」のような10万人規模の大型イベントを誘致した実績もあります。展示会や国際会議だけがMICEではありません。普段遊びに行っている場所や、よく知っている施設も、大勢の人が集まるイベントの舞台になっています。

東京ビッグサイトで開催されたツーリズムEXPOジャパンに出展してPR
東京ビッグサイトで開催されたツーリズムEXPOジャパンに出展してPR

DMOの仕事は「お台場を知ってもらう」ことから始まる

では、DMOで働く人は、普段どのような仕事をしているのでしょうか。宮下さんによると、業務の多くを占めるのがプロモーションです。まず、お台場というエリアを知ってもらいます。そして、どのようなホテルやイベント施設、会場があるのかを伝えます。

実際に現地を訪れる人への視察案内も仕事です。施設を見てもらい、その特徴や使い方を説明します。そうした活動から、旅行会社やイベント主催者などの相談につながります。問い合わせを受けると、イベントの目的や規模に合った施設を紹介し、MICEの開催を支援します。

アメリカで開催された展示会に出展(IMEX America)
ラスベガスで開催された見本市に出展(IMEX Americaにてプレゼンを行う中林事務局長)

MICEを呼び込むためには、会場を持っているだけでは足りません。「このまちなら、どんなイベントができるのか」を外部へ伝え、実際の開催につなげていく人が必要です。その役割をDMOが担っています。

2026年開業の東京ドリームパーク
2026年開業の「TOKYO DREAM PARK」(東京ドリームパーク)
2025年に開業した「TOYOTA ARENA TOKYO(トヨタアリーナ東京)
2025年に開業した「TOYOTA ARENA TOKYO(トヨタアリーナ東京)

変わっているお台場を、もう一度知ってもらう

DMO TOKYO お台場が取り組んでいることの一つが、お台場に対するイメージの一新です。旅行会社やイベント主催者の中には、お台場が開発された当初や、以前あった娯楽施設などの印象を持っている人もいると宮下さんは話します。

しかし、まちは変化しています。
TOYOTA ARENA TOKYOやTOKYO DREAM PARKといった新しい施設が加わったことで、お台場でできることの可能性が広がりました。現在のお台場にどのような施設があり、どのようなMICEを開催できるのか。その新しい情報を伝えることもDMOの役割です。

施設を紹介するだけではなく「お台場で開催する方法」をつくる

一方で、まだ課題もあります。
現在は、DMOがそれぞれの会員施設を紹介する形が中心です。オープンスペースの活用や、これまでMICE会場として利用されてこなかった施設の発掘など、エリア内でのMICE開催の選択肢をさらに広げていくことについては整備の途中段階です。宮下さんは、宿泊、食事、会場案内などを組み合わせた、DMO独自の「MICE基本パッケージプラン」をつくることも今後の課題として挙げます。

主催者がホテル、会場、食事などを一つずつ探すのではなく、お台場というエリアから開催方法そのものを提案する。そのための仕組みづくりを進めようとしています。

DMO会員企業・施設の交流会。こうした場が施設の連携を深めます(ダブルツリーbyヒルトン東京有明「Brew33 Bar」)

ホテルも会議施設も「お台場に呼び込む」ために力を合わせる

宮下さんが、お台場の強みとして特に挙げるのが会員施設同士のつながりです。エリア内には、系列も運営会社も異なるさまざまな施設があります。普段はそれぞれ独立して事業を展開していますが、MICE誘致においては「お台場にイベントを呼び込む」という共通の目標のもと、施設の垣根を越えて連携・協力しています。

MICE誘致を通じて深まる、施設同士の絆

こうしたMICE誘致を目的とした施設同士の連携も、初めから現在のような形で進んでいたわけではありません。エリア内では以前から地域のまちづくりなどを通じた交流や連携が行われてきましたが、MICE誘致という目標のもとで、施設同士が協力する関係は、DMOの活動を通じて徐々に深まってきました。

DMOの担当者が各施設へ何度も足を運び、コミュニケーションを重ね、国内外のプロモーション事業などにも一緒に取り組みながら、活動を続けてきました。その結果、現在では施設側からDMOへ、集客方法やパンフレットの見せ方などについて相談が寄せられるようになったといいます。DMOが施設を紹介するだけの関係ではなく、同じ地域でMICEを増やすために一緒に考える関係が生まれています。

お台場の夜景

遊びに行くまちを「ビジネス」の視点から見てみる

宮下さんが学生に伝えたいのは、まず一度、お台場へ来てほしいということです。お台場は観光や買い物、イベントを楽しむ場所という印象が強いかもしれません。

MICEという視点でまちを見ると、違った姿が見えてきます。東京ビッグサイトでイベントを開催する人がいます。ホテルで参加者を受け入れる人がいます。イベント会場を運営する人がいます。そして、それぞれ異なる施設をつなぎ、お台場へMICEを呼び込もうと動くDMOがあります。

DMO TOKYO お台場では、日本学生観光連盟とのプロジェクトパートナーとしての活動をはじめ、学生とMICE施設をつなぐ取り組みや産学連携も行っています。宮下さんが目指すのは、国内外の主催者が東京でMICEを開催しようと考えたとき、「お台場」という選択肢を思い浮かべ、DMO TOKYO お台場へ相談してもらえる存在になることです。

普段は遊びに行く場所として見ているまちにも、人を呼び、イベントをつくり、地域を動かす仕事があります。一度訪れたことのあるお台場を、今度は「このまちでは、誰がどんな仕事をしているのだろう」という目線で歩いてみると、観光やMICE、まちづくりの仕事が少し身近に見えてくるのではないでしょうか。

DMO TOKYO お台場 Webサイト https://dmo-tokyo-odaiba.jp/

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