【現地取材】思わず足が止まる!COSME Week【大阪】2026で見つけた、女性の来場者を惹きつけるブースデザイン
化粧品・美容業界の最新トレンドが集まる「COSME Week【大阪】」。ショップを思わせるパステルカラーの装飾、商品を照らす間接照明、鏡の前で美容機器を試せるブースなど、各社の工夫が見られました。見た目に引かれて足を止め、手に取ったり、試したりするうちに、商品についてもっと知りたくなる。そんな会話のきっかけをつくるブースが印象に残りました。
会場で見つけたブースの事例と、すぐに真似したくなる空間づくりをレポートします!
※2026年9月取材

コスメが売り場に並ぶまで。商品づくりを支える企業が集まるCOSME Week【大阪】
COSME Week【大阪】は、RX Japan合同会社が主催する、化粧品ビジネスの商談展示会です。化粧品の開発・製造に関わる「化粧品開発展」と、完成品を扱う「化粧品展」で構成されています。
Webサイト:https://www.cosme-week.jp/osaka/ja-jp.html
化粧品に使う天然由来エキスやペプチドなどを提案する原料メーカー、成分の配合を考え、製造を請け負うOEM・ODM企業、ボトルやポンプ、化粧箱をつくる容器・包装メーカーなどが参加。美容機器や香料、売り場の棚、商品を紹介するPOP、デザイン、試供品を届けるサービスなどの提案も見られました。

例えば、「自分のブランドで化粧水をつくりたい」と考えたとき。どんな使い心地にするか、どの成分を使うか、どんな容器に入れるか。完成後は、お店でどう並べ、どう知ってもらうか。そうした一つひとつを相談できる企業が集まっています。普段、ドラッグストアやバラエティショップで手に取るコスメ。その一つの商品が売り場に並ぶまでに、多くの人の仕事が関わっているのだと実感します。

来場するのは、お店で販売する商品を選ぶ「バイヤー」や、サロンで使う商品を探す経営者、新しい化粧品を企画する担当者などです。「この商品を仕入れたい」「こんな化粧品をつくれますか」といった、企業同士の相談が行われています。各ブースでは、こうした来場者に何を知ってもらいたいかに合わせて、商品や技術の見せ方を工夫していました。
足を止めて、試してみたくなる展示ブースの工夫
会場では、「商品の見た目を伝える」「容器や製造の選択肢を見せる」「実際に体験してもらう」など、目的に合わせたブースづくりが見られました。色や照明、商品の並べ方から、商談へ進むための配置まで、印象に残った工夫を紹介します。

・色で商品のイメージを伝える
パステルピンク、ラベンダーなど、淡いニュアンスカラーが中心でした。韓国コスメのトレンドを意識したものでしょうか。白やグリーン、ブラウンを組み合わせ、オーガニックやナチュラルさを連想させるところもあります。商品やブランドのイメージを、ブースの色でも伝えていました。

・白い背景と照明で、色や質感を見せる
白い棚や展示台には、透明なボトルや色付きの液体、つやを抑えた容器が並んでいました。背景の色を抑えることで、商品の違いを見比べやすくしています。展示台の下から光を当て、液体の色や透明感を際立たせる工夫も見られました。

・壁面の棚や吊り下げで、売り場をイメージできる陳列
壁面に棚を設けたり、商品を掛けたりする展示は、お店の売り場を思わせる見せ方でした。限られた場所を活用しながら、実際に店頭に並んだとき、商品がお客さんにどう見えるのかも想像しやすくなります。


・案内パネルで、相談できる内容を伝える
ブース上部のパネルには、原料や容器など、企業が扱うものや対応できる仕事が紹介されていました。ドラッグストアの売り場案内のようです。
・容器を並べて、選択肢を比較しやすくする
ボトルの形、サイズ、色、ポンプの種類など、多数のサンプルを並べた展示もありました。同じ形を色別やサイズ別にまとめると、違いが分かりやすくなります。「自分たちの商品にはどれが合うだろう」と、実物を見ながら考えられます。

・手に取って、使いやすさを確かめる
パッケージやケースは、持ったときの軽さ、表面の手触り、ふたの開けやすさなども大切です。実物に触れることで、写真では分かりにくい部分まで確認できます。美容機器の実演では、試しながら使い方を質問でき、体験する様子が周囲の人の関心を引いていました。

・壁面や小物にこだわる
大理石柄やタイル調のシート、光沢のある仕上げなど、展示台や壁面にも工夫がありました。フレグランスの香りを感じるブースや、スタッフが白衣を揃えて着るブースもあります。

・スタッフの服装も、ブースの印象をつくる
商品や背景の装飾に加え、接客するスタッフの服装も、ブースの印象をつくっていました。白衣を揃えて着ているブースがいくつか見られました。研究や美容施術を連想させる白衣は、専門的な説明や実演を行うブースの雰囲気に合っていますね。スタッフの装いまで揃えることで、展示全体に統一感が生まれていました。


・通路で見つけてもらい、ブースで試してもらう
通路側には商品やカウンターを置き、奥へ入らなくても見たり、質問したりできるようにしていました。中には鏡や体験用の席、商談席を用意。通路で興味を持ってもらい、詳しい説明や体験はブース内で行う流れです。人が通路に集まりすぎないよう、立ち寄る場所と、話せる場所を考えることも大切です。

個性が光る!注目ブースピックアップ

1.クラウン・パッケージ|テーマは「ブティック」。衣装まで揃えたカフェ風空間
毎年ブースデザインを刷新されている株式会社クラウン・パッケージ。今年のテーマは「ブティック」でした。パステルピンクの壁面に、水色のひさしや窓をモチーフにした装飾を組み合わせています。曲線を取り入れたつくりもやわらかな印象で、お店に立ち寄ったような気分になるブースでした。

スタッフの皆さんは、シャツにブラウンの蝶ネクタイを合わせた衣装で統一。装飾だけでなく、接客する人の服装まで、テーマに合わせていました。

展示されていたのは、見覚えのある商品のパッケージから、化粧品を並べる棚や展示台、ギフトボックスまで。店舗を思わせるブースの中で見ると、実際に売り場に並んだ姿や、贈り物として渡す場面も想像しやすくなります。
Webサイト:https://crown-grp.co.jp/

2.インターステラー|韓国トレンド×大型縦型モニター
展示デザインを手掛ける株式会社インターステラーは、大阪を中心に約20名の若いスタッフが活躍する会社です。韓国コスメのトレンドを意識したブースは、ピンクが基調。アーチ形の棚や丸い壁面装飾、角を丸めた展示台など、色だけでなく、形にもやわらかさがありました。通路から見ても、「あのピンクのブース」と覚えやすい見た目です。


展示会のほか、ポップアップなども想定。側面には、大型の縦型モニターを設置していました。インフルエンサーなどの映像を流すことを想定しているそうです。スマートフォンで見慣れた縦長の映像を、ブースでも見せられます。ピンクの装飾と映像を組み合わせた、思わず撮影したくなるブースでした。
Webサイト:https://inta-stella.com/

3.BLISS|「脱・展示会感」!インテリア持ち込みで作るサロン空間
美容商材・化粧品・化粧雑貨の企画・開発・販売を行う株式会社BLISS。ブースは白からベージュの色調に、暖色の照明、花、鏡を組み合わせた、ヘアサロンを思わせるつくりでした。

目を引いたのは、男性社員の方が見つけてきたという、蛇腹状のインテリアです。使うときは引き伸ばし、使わないときはコンパクトに折りたためます。

担当者によると、ブースの枠組みは施工会社に依頼し、内部のインテリアや展示台はすべて自社で持ち込んだそうです。レンタル備品だけでは展示会らしい雰囲気になってしまうため、商品のイメージに合うものを自分たちで選んでいました。運搬も楽々ですね。
ヘアアイロンを試せる大きめの鏡も設置。通路側で商品に興味を持ち、ブースの中へ入って使い心地を確かめられる配置になっていました。
Webサイト:https://bliss-beaute.com/about/

注目の新製品コレクションエリア
個社のブース以外にも、主催者による企画エリアがありました。「注目の新製品コレクションエリア」では、複数企業の新製品が並び、実物を見比べられます。企業名やブース番号、資料を取得できるQRコードを掲載。「お試しパス」も用意され、気になった商品の出展ブースへ足を運ぶきっかけになっていました。

まとめ:誰に何を伝えたい?来場者の行動から考えるブースづくり
商品をどう見せ、どう体験してもらうかを考えたブースが印象に残りました。
色や照明ひとつとっても、足を止める要素になります。壁面の色や商品の並べ方、服装など、次の出展で取り入れられそうな工夫もあります。「どんなブースにするか」を考えるときは、「どんな来場者に、何を知ってもらい、何をゴールにするのか」から考えてみると、具体的なアイデアが浮かびそうです。





